官能小説『危ない画像』 第15話

「後ろめたい。こんなことしちゃいけないって思ってる。」
「それが、全然。僕がママのこと好きになってたのは分かってるでしょ。」
「私の写真見たからね。若い頃の。」
久仁子がニヤニヤしながら雅彦の脇腹を突っついた。
「ねえ、先に話しといた方がいいんじゃない。」
「え、何を。」
麻美がいぶかしそうに久仁子の目を見た。
「実はさあ、マーちゃん、圭子さんと会ってるんだって。」
「何で。そう言えば、どうして雅彦が圭子さんのこと知ってるの。」
「本人から説明した方がいいわね。」
久仁子がニヤニヤしながら雅彦の背中を叩いた。
「ねえ、もしかして、雅彦と圭子さん、何かあったんじゃないの。」
「鋭い。」
久仁子が大声で笑った。
「女の勘って馬鹿に出来ないわね。」
「ちょっと、本当にしちゃったの。」
麻美がきつい目で雅彦を睨んだ。雅彦が素直に頷いた。
「何てこと。雅彦があの人とだなんて。」
麻美が進の肩を揺すった。
「あなたも何か言って頂戴。」
進が苦笑いした。
「まあ、圭子は形の上じゃまだ俺の女房だけど、もう何年も会ってないからな。」
「でも、雅彦が圭子さんと、なのよ。」
麻美は夫の不倫相手と自分の息子が逢い、セックスまでしてしまったことが我慢出
来ないようだった。