第5話“街角のカフェ” Shyrock作

元々帰る時期など考えていなかったものの、経済的な問題もある。
帰国することも考えなければならない。
いっそ、イタリアで就職するのも方法だ。
看護師の資格を持っているのだから、仕事には困らないはずだ。
そんなことも考えながら、ついジョルジョとの蜜月のような日々の快楽にイヴは溺れてしまっていた。
ジョルジョとは毎日のように会う。
そして毎日のようにセックスをする。
「イヴ、コンニチワ!」
「ジョルジョ、ボン・ジョルノ!」
「うふふ」
「ドウシテ笑ウノ?」
「だって、二人の挨拶、全く逆じゃない~」
「ハッハッハ~!本当ダ。ネエ、ボク、日本語ウマクナッタダロウ?」
「ええ、すごい上達よ~。大したものだわ」
「イツモイヴニ、ベッドデオシエテモラッテルカラダヨ」
「そんなこと大きな声で言わないでよ~。恥ずかしいじゃないの~」
街角のカフェで待合わせをした二人は、早速会話に花が咲く。
言葉が通じにくければ分かり合えないと思っていた。
でも違う。
肌と肌を重ね合うだけで、心は通じ合う。
それって錯覚?
いいえ、そんなことはないはず。
だって、ジョルジョのこと、間違いなく恋してる。
でもいつまでこうしていられるのかしら。
第4話“腹上の踊り子” Shyrock作

熱を帯びた肉棒が私の入口にピタリと触れた。
(あぁん、いよいよ来るわ!ついに外人の男性とエッチをするんだぁ・・・)
私は期待と不安でドキドキしてる。
そんな気持ちからか、私は思わず目を閉じてしまった。
あんな凄いものが入ってくる瞬間なんか正視できない。
私はゴクリとつばを呑み込む。
(ズニュッ!)
まもなく、充分潤った私の中に、太いモノがつき破るように深く入ってきた。
それはかつて経験したことのない大きさで、痛いと言うより熱いと感じた。
(グリュングリュングリュン・・・)
ジョルジョがグングンと身体を揺らすたびに、私の心の中に鬱積した霧のようなものが次第に晴れていくような気がして、私は夢中で彼にしがみついた。
そしてなりふり構わず叫んでしまった。
「アヴァンティ!(来て)」
ジョルジョは私の足を海老のように曲げて、さらに深く突いてくる。
(グッチュグッチュグッチュ・・・)
「ひやあぁ~~~!すごいわぁ~~~!」
ジョルジョは私を抱き起こし、上に乗るように言ってきた。
いきり立ったものの上に私は腰を沈めた。
「う・・・うう・・・くうっ!はあぁ~!」
彼の硬いポールが、既に充分に潤いの帯びた肉壁にグイグイと食い込んできた。
第1話“マンデロの夕陽” Shyrock作

彼の名前はジョルジョ。イタリアの男らしく髪が黒く彫りが深い。
あ、私ですか?私は早乙女イヴ、歳は25才。
失った恋の傷を癒すため、東京から旅立ってもう3週間が過ぎてしまった。
日本にいてもイタリアにいても本当は同じなのかも知れないけど、気持ちを紛らわせるには旅が一番だと思った。
10代の頃から夢見てたシチリア島への旅。
別れたあの人が「いつか行こうね」って言ってくれた島。
でも皮肉なことにあの人とではなく、たった1人で来てしまった。
こちらに来て観光をしているうちに知り合ったジョルジョ。
地図を広げ途方に暮れている私に、優しく声を掛けてくれたことが切っ掛けだった。
その後、彼はクルマで島内の名所旧跡を案内してくれた。
最初の頃はイタリアの男ってプレイボーイが多いと聞いていたから警戒心を緩めなかったけど、彼のエスコートぶりはとても紳士的だった。
出会ってから4日目、ジョルジョは休暇を利用して島の北側にあるマンデロという浜辺に私を誘った。
昼間あれほど青々と輝いていた地中海も、今は沈む夕陽を浴びて紅く映えている。
優しい潮風が吹き、私の頬を愛撫する。
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Shyrock様からの投稿を読んでつくづく思います。
官能小説は様々あれどほぼほぼ現実にそう文体であり感心させられます。
流れが良いんですよ。 目をつむっていても情景が浮かんでくるような気がするんです。
知佳のブログの中で「美貌録」だけアクセスが伸びず対策にブロ友をと探し回りましたが現実の世界とはまるでそぐわない文章の羅列、あれを見る限りこのような文を愛読する人たちって余程世の中に対し不平不満を抱いてると思えて仕方がありません。
しかもその手の小説の方が圧倒的に人気を博している当たり書く方としても考えさせられます。 一般小説を読む人と官能小説とでは計り知れないほど隔たりがあるんですね。
探す方面と探す手法を考え直します。