掘割の畔に棲む女 ~栄養失調との闘い~
司もまた労務と栄養不足で躰が悲鳴を上げていました。 口内炎に悩まされ酷い下痢が続いていたんですが、千里さんの唇の荒れようからして母娘とも同じ症状に悩まされてると思われたのです。
体調が思わしくないなどの理由で司が旅館を立ち去れば、それ以降どんなに頑張っても、投宿を申し込んでも恐らく二度と泊まらせてはもらえないことを知っていました。 かと言って廓の女郎同様千里さんを受け出そうにも女将との関係がぎくしゃくしている今、どんな金額を吹っ掛けてくるか見当もつかないのです。
今できることと言えばひたすら母娘の健康と安全を願い、ふたりの労苦を陰で支えるしかなかったのです。 これまでコツコツ貯めてきたお金と両親から借り受けてお金。 それらが尽きた時救い出せていなかったら何もかもが水の泡となるのです。
近くにいさえすれば何か手掛かりがつかめるはずと下働きに入りました。 こうして藤乃湯にとって珍妙な宿六が誕生したのです。
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Shyrock様からの投稿を読んでつくづく思います。
官能小説は様々あれどほぼほぼ現実にそう文体であり感心させられます。
流れが良いんですよ。 目をつむっていても情景が浮かんでくるような気がするんです。
知佳のブログの中で「美貌録」だけアクセスが伸びず対策にブロ友をと探し回りましたが現実の世界とはまるでそぐわない文章の羅列、あれを見る限りこのような文を愛読する人たちって余程世の中に対し不平不満を抱いてると思えて仕方がありません。
しかもその手の小説の方が圧倒的に人気を博している当たり書く方としても考えさせられます。 一般小説を読む人と官能小説とでは計り知れないほど隔たりがあるんですね。
探す方面と探す手法を考え直します。