知佳の美貌録「逃避行再び 収監された母」

有無を言わさず身ぐるみ剥ぎ取り、体内に何か隠し持っていないかまでも数人の取調官を前にし徹底的に調べ上げられる。 心身ともに外の世界と縁切らせるためだがその後諦め素直になった捕縛犯の合意を得て指紋を採取されモンタージュ写真が撮影されるなどし犯罪人登録書類が作られる。
本当の理由はいまだにわからないがある日の深夜 あれほど平穏に過ごせると思えた淡路を再び抜け、今度こそ大阪の八尾よりもっと粗悪な場所に一家は逃夜行した。
それから数日、外出を避けることはあっても親が気づかぬ間に姿を消すなどということはなく、久美にとって何事もないある種平穏な日々が過ぎていった。
何故か表に出たがらない母に言い出しにくく、淡路に移り住んだ時のように新しい学校への転入手続きを久美は今度も自分で行った。
相変わらず他校の制服らしきチグハグな服を身に着けて登校し、目の前に現れた学校の職員らしき男性に声をかけ職員室の場所を聞きだし、勝手に職員室に乗り込んで手続きを済ませた。
テーマ : 女衒の家に生まれ・・・ 高原ホテル
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