官能小説『危ない画像』 第13話

て来た。翌日は麻美が夜まで戻らないことが分かっていたので雅彦が学校の帰りに圭
子と待ち合わせた。お互いに初対面だが、雅彦は既に圭子の顔を父親の撮った写真で
散々見ている。待ち合わせの小田急線梅丘駅に圭子は車で迎えに来た。
「雅彦くん、よね。」
「はい。圭子さんですね。すぐ分かりました。」
「あなたも。パパとよく似てるわ。さ、乗って。」
雅彦が助手席に乗り込むと圭子が素早く車を発進させた。
「何時まで大丈夫。」
圭子が狭い道に車を入れながら聞いた。この辺りはかなり道が入り組んでいるのだ
が、裏道を知り尽くしているようだった。
「七時までに帰れば大丈夫です。」
「今、四時か。あんまし時間無いわね。」
車は世田谷通りを横切って用賀方面に向かっている。どうやら東名に乗る積もりら
しい。雅彦はどこに行くのか聞かなかった。圭子も無言で車を走らせている。
圭子が躊躇いもなくラブホテルに車を乗り入れても雅彦は驚かなかった。時間が無
い。圭子の言葉がこれから起きることを十分に予想させていたのである。
「ごめんなさい、いきなりこんな所に連れ込んで。」
官能小説『危ない画像』 第4話

その目が雅彦の心を乱した。若き日の母親に恋してしまった自分に雅彦は動揺しなが
らも次々と写真を開いて行った。女の部分の大写しは沢山あったが、流石に放 尿シー
ンは一つもなかった。安心したような、ガッカリしたような、複雑な気分で雅彦がも
う一度最初からスライドショーを実行して母親の姿を目に焼き付けて行った。何度見
ても麻美の若い姿は魅力的だった。
「ただいま。雅彦、帰ってるんでしょ。」
麻美の声に雅彦が慌てて写真を消した。ドアが開くのと画面から麻美の姿が消える
のが殆ど同時だった。
「何か面白いの、見付かった。」
雅彦の慌て振りを見て麻美が意味ありげな視線を送ってきた。
「え、うん。ちょっとね。」
「もしかして、エッチな写真でもあったんじゃないの。良かったら後で見せてね。」
「え、まあね。」
「ちょっと挨拶回りに行ってきたの。お土産に鶴瀬の豆餅と大福買ってきたから、
食べない。」
「食べる、食べる。あそこの豆餅、美味しいんだよね。」
鶴瀬は湯島に古くからある和菓子の老舗で、ここの豆餅にはえんどう豆がビッシリ
入っている。雅彦の大好物だった。
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