第八章 一通の手紙 Shyrock作
6月下旬、いよいよ夏到来を思わせる暑い夜、ありさは男衆をひとり伴ってお茶屋に向った。
俊介の屋形訪問の一件以降、女将は警戒を深め、ありさの行く先々に常に男衆をそばに付けることにしていた。
万が一、またまた沮喪があれば、上得意の丸岩に申し訳が立たないと思ったのだ。
しかし幸いなことに、同伴の男衆はありさが最も好感を持っている北山春彦と言う30代半ばぐらいの男であった。
ありさは北山に気軽に話し掛けた。
「暑なりましたなぁ~」
「ほんまどすなぁ、そうゆ~たら、ぼちぼち祇園さんどすなぁ~」
「ほやね~、また忙しなりますなぁ~」
「ありさはん・・・」
「はぁ、何どす?」
「あんまり思い詰めんようにせなあきまへんで。身体に毒おすえ」
「あ、北山はん、おおきに~、うちのことそないに気にしてくれはって・・・」
「ありさはん、近頃、ちょっと痩せはったみたいやし・・・」
「うん、そやねぇ、ちょっと痩せたかもしれへんなぁ」
「もし、わてにできることあったら何でもゆ~てや。微力やけど力になれるかも知れへんし」
「おおきに~、そないにゆ~てくれはるだけでも元気が出て来るわ。嬉しおすぅ~」
ありさの口元から久しぶりに白い歯がこぼれた。
テーマ : 官能小説(レイプ・凌辱系・SM)
ジャンル : アダルト
その他連絡事項
Shyrock様からの投稿を読んでつくづく思います。
官能小説は様々あれどほぼほぼ現実にそう文体であり感心させられます。
流れが良いんですよ。 目をつむっていても情景が浮かんでくるような気がするんです。
知佳のブログの中で「美貌録」だけアクセスが伸びず対策にブロ友をと探し回りましたが現実の世界とはまるでそぐわない文章の羅列、あれを見る限りこのような文を愛読する人たちって余程世の中に対し不平不満を抱いてると思えて仕方がありません。
しかもその手の小説の方が圧倒的に人気を博している当たり書く方としても考えさせられます。 一般小説を読む人と官能小説とでは計り知れないほど隔たりがあるんですね。
探す方面と探す手法を考え直します。