掘割の畔に棲む女 ~何処からか流れて来た通いの女中~
この堀川は流れは清らかなんですが、如何にも水嵩が少なく母の千里さんが言うように鯉が泳いでいたとしても浅いところでは背鰭が出てしまう為酸素不足になるせいか、或いは天敵に狙われやすいせいかほとんどの鯉が川沿いの道と対岸の家屋とをつなぐ広いところで幅一間ほどしかない橋の下に人の目から逃れるよう棲み暮らしているんです。
母の千里さんは美月ちゃんが滅多に人の目に触れないその鯉が餌を求めて橋の下から出て来たのを見つけ騒ぎ立てているとでも思い込んだのか近寄って行ったものの別の何かを見て驚いたように見えたのです。
たまたま竹細工の水差しを求めて津和野からはるばるこの地を訪れていた旅好きの風来坊宮内司はこの川が何処か津和野に似ていることから鯉でも放したら子供らも喜ぶのにと浮かれて考えていた矢先の母子の会話に、一瞬にして現実に引き戻されてしまっていました。
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Shyrock様からの投稿を読んでつくづく思います。
官能小説は様々あれどほぼほぼ現実にそう文体であり感心させられます。
流れが良いんですよ。 目をつむっていても情景が浮かんでくるような気がするんです。
知佳のブログの中で「美貌録」だけアクセスが伸びず対策にブロ友をと探し回りましたが現実の世界とはまるでそぐわない文章の羅列、あれを見る限りこのような文を愛読する人たちって余程世の中に対し不平不満を抱いてると思えて仕方がありません。
しかもその手の小説の方が圧倒的に人気を博している当たり書く方としても考えさせられます。 一般小説を読む人と官能小説とでは計り知れないほど隔たりがあるんですね。
探す方面と探す手法を考え直します。