掘割の畔に棲む女 ~隠し財産を持ち出して貢ぐ~

パチンコ店の床にたまたま100円玉が落ちていたとしましょう。 カウンターに届けたところ 「ありがとう」 とは言ってくれるものの帰り際 「あのお金は」 と聞いたとしましょう。 すると店員は 「すまんがウチでは100円玉で商売してるんじゃないから」 と鼻先でせせら笑います。(実際にこう言われた)
その ”たかが” を女性はコツコツと貯めます。 お買い物の際のポイント然り。 お釣りの小銭だって瓶などに詰め貯め込みます。
質素倹約に努めなければ山間部で農業を営んでいくことなどできません。 千里さんと千秋さんが一生懸命貯めた貯金箱はだから、ふたりにとって大切な飢饉を乗り切るための資金だったのです。
何故かこの日、その大切なはずの小銭を全て持ち出し千里さんは銀行も窓口に向かいました。 両替をするためですが決してそれを口座に振り込見た目ではありません。
何故なら千里さん、そのお金を 「どうしましょう? 口座にお振込みですか?」 と問われましたがそれには応えず銀行を出て何処へやらと消え失せたのです。
知佳の美貌録「水を得た魚のように」

好みを聞き、待つ女こそそれに見合う風に思わせ組織が用意した部屋で待つ女のもとに客を送り届け、人数に見合う紹介料をせしめるのが彼女らの日銭稼ぎだった。
風景に溶け込むかの如く街角に立つ妙齢のご婦人に声を掛けられ、何事か詳しく話しを聞くうちに身内の話しとなり「助けると思って…」などと言われその気になって後をついていったところまでは良かったが、路地奥の部屋で待ち構えていたのは全くの別人、期待とは裏腹にとうにオンナを卒業したような高齢女性 或いは見ただけで萎えそうな化け物。
”しまった・・・やられた!” と気づいたが裏にいる輩が怖く断るに断り切れず布団に引っ張り込まれ童貞を捧げてしまったなどという話しはよく聞く。
未だ未開に近い島 淡路で欲望を吐き出そうとしてもせいぜいその程度の女にしか行き当たらなかった。
そんな女でも何とか売れるよう一般家庭の人妻が遣り手(やりて)として街角に立ちあわやの客を引いていたのである。
テーマ : 女衒の家に生まれ・・・ 高原ホテル
ジャンル : アダルト
知佳の美貌録「淡路港の荷揚げ人足相手に」

当時大の大人が運びえる標準とされた荷物の重さは米俵でおよそ60キロあったことから、例えばセメントでも60キロ入りの袋に詰めてありこれを肩に担いでトラックに運ばされるものですから相当な労苦となり重さに耐えかね脊椎が歪んでしまうもの、腰痛を患うもの、落とすまいと懸命に力を込め支えるものだから指が九の字に曲がってしまうものなどが続出し、社会問題にもなりました。
淡路に今のような縦貫道が通じたのはずっと後の時代です。
それまでの淡路は四国側こそ開けていましたが大阪側は未開に近く、道は通じているもののとても荷を積んだ車は通れず、従って物品の運搬や人々の往来はもっぱら舟に頼っていました。
戦後大阪や神戸の発展が加速すると市民生活に直結する食べ物や燃料の産地として淡路が脚光を浴びたのです。
未開地に近かった淡路が着目され開拓され、人々がそこに集い始めたことで大きな町ができ淡路港への船の出入りは急激に増え始めました。
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