官能小説『ただいま』 第4話 恋歌様作
「はあ…」
「よし。それで良い。いつでもどこでも誰とでもと言うのはさかりのついた獣だ。慎
一はちゃんと節度を持ってここを使うんだぞ。で――」
次の質問はさりげなかったが、その実、精一杯さりげなさを装ったものであった。
「慎一はどの女の子が一番好きなんだ?」
母の演技まで読み取れるほどの慎一ではない。だから即答できなかったのは、質問
内容自体に緊張したせいである。
「……」
実は――ずっと以前から――答えは決まっていた。しかし、答えるかどうかは別問
題である。慎一の口もさすがにすぐには動かない。ベットの上で全裸同士で息子に寄
り添っている母も口を止めた。
その状態のまま時間だけがたつ。やがて息子の肉棒を握ったままの母の手にやや力
が入った。意識したわけではない。焦燥の故かもしれない。そして、それが息子の背
を押したのである。
「ママ――なんだ。僕が一番好きなのは」
やや沈黙があった。この“告白”に恥かしい慎一は目を背ける。よって、母の頬の
熱さが見える小麦色の表情に妖しい笑みが浮かんだのは見えなかった。
「ほう――」
母はいつもの口調で次の台詞を続けた。
「慎一はママが一番好きというんだな」
童貞――今の慎一のレベルでは、母の声がかなり努力して感情を押さえているもの
とは判らない。
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官能小説『ただいま』 第3話 恋歌様作
「確か、男は“ここ”を小さくしなきゃ落ち着けないんだった。いいよ。ママが小さ
くしてやる。ここに立って!」
母の命ずるままに息子は身体を起こし、ベットの上に立つ。そうするとその前にひ
ざまづいた母の目の前に、股間がいき――さっきから痛いほど勃起していた肉棒が本
当に天をつかんばかりにいきり立っているのが母の鼻先につきつけたような形になっ
た。
「ふーーん。結構、大きいいじゃん」
母はしみじみと呟いた。何故かはわからねども、それだけ息子は恥かしさで真っ赤
になる。だから、その母の声がわずかに上気したことまでは気がつかない。
「なかなかに固くて熱かったけど、大きさもこれとは――慎一。よかったな。お前の
ここはすごく男らしいぞ」
「……」
真面目に母は誉めているんだが、“息子”としてはなんと応えて良いかわかるはず
もない。
「でも、この大きさだと…入るかな?」
呆然と混乱の混合状態にある息子に比べて、ある意味で冷静な母はそう呟きなが
ら、顔を息子の肉棒に寄せた。そして――
“ぱくっ”
「わ?!」
妙な音と感触に急いで下を見た慎一が見たのは――
「マ、ママ!何を…僕のおちんちんを…」
咥え――いや口一杯に頬張るなんて!
「……」
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tag : 近親相姦母と息子全裸の野性的な美女キス男からの口淫禁断の性行為絶頂った実母相手濃い陰毛の叢女の肉襞が剥き出し
官能小説『ただいま』 第2話 恋歌様作
(う…)
それが母の唇だ――と理解したと同時に、その真っ赤な唇の間から刃のように舌が
刺しこまれ、あっという間に慎一の口の中に侵入する。
(ううっ?!)
母の唇が息子の口を封鎖するように密着するなか、その舌は思うが侭に息子の口内
を蹂躙、かつ、ねぶりつくした。産まれて初めての箇所への初めて味わう感触に慎一
は動転するが―――ボディビルダーの母の腕力にしっかりと抱えられた頭は全力でも
動かせなかった
しかも、その無駄な抵抗に煽られるように母の舌の動きはさらに加速する。母の唾
液に口中を染められる感触に、爆発的なほどのびりびりした痺れが口から脳髄に走
る。
「――――以上が、一般的な攻撃だ」
どれほどの時間が経過したかわからないくらいに、とろんと酔った慎一にようやく
母の声が聞こえた。――と言うことはキスは終わっているのであろう。
「唇を接触させただけでは、ほんの挨拶でしかない。本気で好きな相手ならそれでも
感動だけど、普通の相手なら是が非でも舌を刺しこまなければ始まらないのだ。その
際の基本は、今、やってみせたように“吸う”、“弄る”、“舐めほじる”、“甘噛
み”――」
実に冷静な母の指導であったが、息子は半分も聞いていない。
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官能小説『ただいま』 第1話 恋歌様作
東京 板橋――
その中心を走る国道沿いの程よい場所に八階建てのとあるマンションがある。玲子
という女性がオーナーのそのマンションは、作りは瀟洒で、セキュリティ関係も駐車
場も万全、しかもオーナーの出す条件さえ満たせば更に割引と言う実にお勧めな物件
であった。実際、お得さにおいては区内で五指に入り、近在の不動産屋の間では“本
音で言ってのベスト1”に入っているほどだ。
ただ、これを読んでいるあなたがここに入居できるかどうかは別問題である。実
際、そこの住人達は――ちょっと世間の常識とは変っている人達ばかりなのだか
ら……
―― “変わっている人達しか住めない”のではなく、住んでしまうと変わった人に
なるという説のあることも、一応、付記しておくことにする。
六○一号室――
「ただいま」
慎一はいつもの小さな声で自分の家へ帰ってきた。いかにも力ないその様子は、や
たら可愛い顔立ちと背は年齢並にしても細くて白すぎる体つきには、嫌になるほど
合ってはいる。これが“女の子”だったら将来が実に楽しみな逸材であったろう。
――しかし、その名の通り、慎一君は男なのであって……
「あーーあ。また、やられたのか」
ちょっと低めの声と同時に、奥から大柄な影が現れた。
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