官能小説『秘愛館“睡蓮亭”』 第1話 恋歌様作

ハンドルを切りながら宏美は助手席の息子に言った。十四歳の成幸は市販の道路地
図とパンフレット裏面の地図を照らし合わせている。東京から三時間は走りつづけ、
今や周囲は車一台分の道と広葉樹の木々だけしか見えない。
「うん。この道でいいよ。このまま真っ直ぐだ。こっちの地図の目印どおりだよ」
「でも、もう家も見えなくなったわよ」
「人里離れた温泉にある地図にない旅館なんだからいいんだよ」
成幸は自信たっぷりだ。自分で探してきた目的地だけに強気である。宏美はため息
をつきながら独り言のようにいった。
「でも、本当にあるのかしら。外とは完全に隔離された――その・・近親愛専門の温
泉旅館なんてものは・・」
宏美は十八歳で京都の女子大に入り、そこで家庭のある一回り以上年上の男性と恋
仲になった。初めて身体を許した相手だったし、本妻とは別れると男も誓ってくれた
ので宏美としては結婚する気でいたのだが、本妻が妊娠してしまうと話はがらっと変
わった。男はあっさり宏美を捨てて家庭に戻ってしまったのである。泣くに泣けない
宏美が自分も男の子を宿していることに気づいたのは、ショックで大学を中退して東
京の実家に帰ってからのことだった。
テーマ : ■近親相姦〜お母さんと息子〜■
ジャンル : アダルト
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残照 序章

6月に入ると河川はこれまでの閑散とした様相と様変わりし、鈴なりの釣り人で溢れ返り一気に活気を取り戻す。
殊に6月1日は毎年恒例になったこの河川の鮎のゾロ掛けの解禁日(友釣りの解禁日はもう少し後になる)で、アユ釣り目的の太公望たちが夜も明けやらぬころから場所取りと称し川に入り、夕暮れまで釣り糸を垂れる。いや、垂れるというより川床を長尺の竿の先から垂らした糸の先につけた掛け針で引っ搔き回す。それがこの時期この川の風物詩となっていた。
テーマ : NTR 他人棒に欲情する女
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