官能小説『危ない画像』 第1話

たのはパソコンやオーディオ関係で、特にパソコンは母親の手に負えなかったのであ
る。
雅彦はまずメールから処理することにした。未読メールの殆どがいかがわしいDM
や得体の知れないウィルス付きと疑われるようなものだった。長く使っているアカウ
ント程この手のメールが勝手に送り付けられて来るものである。雅彦はそう言った数
十通のメールを一括でゴミ箱に捨てた。
残ったメールの殆どが仕事関係だった。一通り目を通して全てに同じ文面で父の死
を伝える返信を送った。最後に「KK」と言う訳の分からないフォルダが残った。こ
こにも新しいメールが十通以上届いていた。
雅彦が一番新しいメールを開くと父親の安否を気遣う内容が書かれていた。文面か
ら察するところ、父親とはかなり親しい間柄らしい。差出人は女である。未読メール
を次々に開いて行くと、そこには驚くべきことが書かれていた。
「愛する賢治へ、
昨日は楽しかったわ。本当に久し振りに逢えて良かっ
た。戻ったら腰がちょっぴりしんどかったわ(笑)
賢治は相変わらずタフねえ。
貴男の歳で抜か六なんて、そうざらにはいないわよ。