官能小説『蛇の毒』 第7章 一つに

「うん。僕もそれが初めてだって思うようにしてる。啓輔の姉さんとのことは自分
でした訳じゃないし。」
「その後、麻紀子さんとはどうなったの。」
「一週間くらいしてからもう一度二人で山に行ったんだ。」
「その時もしたの。」
「うん。まだ少し痛いって言ってた。」
「今は。」
「麻紀子さん、随分悩んだみたい。僕とは一年近く付き合ったんだけど、最終的に
親の言うとおりに結婚しちゃった。卒業式の日に二人で泣きながら抱き合ったのが最
後で、それからは一度も会ってない。」
「その麻紀子さんって子、可哀想な気もするけど、よっぽどいい家のお嬢さんなの
ね。」
「そうみたい。相手の人も大会社の社長の息子だって。どこの会社だかは教えてく
れなかったけど。」
「行く行くは社長夫人って訳ね。でも、話し聞いてたら、栄治は初めてでも上手に
やったみたいね。」
「うん。自分でもそう思う。だから姉貴だって大丈夫。」
「そう言う訳にも行かないわよ。」
「どうして。口でするのも、入れるのも一緒じゃない。」
「違うわよ。口で舐めても何もないけど、入れちゃったら子供が出来るかも知れな
いし。」
第9話“懐かしい感触” Shyrock作

俊介はそんな風に軽く流してくれた。
(どうして怒らないの?嫉妬してくれないの?私への心遣いで我慢しているの?)
激しく罵られることを覚悟していた私は、あまりの歯応えの無さに拍子抜けしてしまった。
その夜の俊介はすごかった。
風呂から上がった私に、待ちかねたように激しく抱きしめて、そのままベッドに押し倒した。
そして身体中にキスの雨。
「ああん!まだ髪も乾かしていないのに~」
「イヴ!君が欲しいんだ!今すぐに欲しいんだ」
「いやん!そんなに乱暴にしないで~」
俊介は乳房を揉み始めたが、おだやかに攻めてきたあの頃とは全く違う。
すごく激しいのだ。
「痛い!そんなに強く揉んじゃいや!もっと優しくして・・・」
俊介は早々と私の両足を開かせて、顔を近づけてきた。
「ねえ、イヴ、ここをどんな風にされたの?」
俊介は私の返事を待たずに、クリトリスの包皮を指で剥き出しにした。
「あぁん・・・いやぁ・・・」
「ねえ、ここをこんな具合にいじられたの?」
覆うものを失ったクリトリスを、俊介は指でクリュンクリュンと円を描き始めた。
「あ、そこ、だめ、そこ、だめ、感じちゃう!いやん!」
「それともこんな風に舐められたのか?」
その他連絡事項
- 官能小説『知佳の美貌録「お泊まりデート」 彼のマンションから朝帰りする久美の次女瑠美』
- 小説『残照 序章』
- 小説『残照』
- 官能小説『ひそかに心を寄せる茶店の女店主』
- 官能小説『父親の面影を追い求め』
- 掘割の畔に棲む女

- 残照
- 老いらくの恋
- ヒトツバタゴの咲く島で