知佳の美貌録「地方巡業中の大山名人にスカウトされた幸吉」

こちら側で機会を見つけ頼み込んだのか、それとも噂に聞く神童の腕のほどを試したくて足を向けたのか。
ともあれ幸吉は名人にスカウトされた。
当時のことだからこの報は、まるで我が町に神童 藤井〇太現るの如くであろう。
その報、自慢話しによれば神童をわざわざ名人が東京からはるばるスカウトに来たかのような騒ぎになったのではないかと思われる。
幸吉が酔うと必ず口にする自慢話しであるからして定かではないが・・・ 地方の多少名士とはいえ、たかだか村会議員とその息子の話し。
近隣近在の嫉み妬みもあったろう。 ともあれ幸吉は名人に伴われ盛大な見送りを受けお召列車 (当時幸吉を見送った人々はこう思った) に乗せられ連れて行かれ東京の名人宅に住み込みの弟子として入ることになる。
当時の将棋界は今と違って テレビなど無いし、性質上大会場で多数の観客を入れ対局など行われない。 従って高収入に通ずることなど滅多にない。 だから賄賂を積まれ大山は女衒の街に来たのかもしれないが・・・
プロと言っても他になにがしかの収入が無ければ食うにも困る。 幸吉の場合、衣食のほぼすべてが仕送りで賄われた。 だから弟子入りした折、議員はたんまりと袖の下を渡したと思われる。
因みに、弟子と言われ出入りする者は星の数ほどいたそうである。
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知佳の美貌録「働かない亭主を支え」

後の世になればなるほど廃村や限界集落、或いは廃れていく町の殆んどが山間部の山仕事関係に関わった地区で、こういった町は炭とか建築用木材、或いは薪の一大集積地としてかつて賑わった。 燃料や建築資材のほとんどを山に頼っていた。
だからこそ発展したのであり、村落とはいえだから、女衒の住む街と比較しても当時の人口は遜色なかったのである。
年下の亭主はこんな町の比較的裕福な自転車屋を営む商家であり村会議員の息子でもあった。
つまり苦労知らずに育った漢であった。
日本に石油が導入されるようになると、必要なくなったこれらの品々(山から生産される 例えば炭のような商品)に頼って栄えた集落は仕事を失い住む人もいなくなり今のような有様になっていった。 鉱山なども同様である。
好子が見つけた亭主(仮に幸吉としよう)は現役の高等科の学生。
それも地区では神童と呼ばれるほどの秀才、しかも女衒の棲む街とはお隣の郡部とはいえ女衒・髪結いのような下種な仕事と違って代々議員様の息子である。
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