「ありさ できごころ」 第5話 Shyrock作


「もちろんだよ。こんな時に冗談を言うとでも思っているの?」
「分かりました……」
ありさは一度深呼吸をすると、タンポンの中程を親指と中指で持って、先端を自分の方に向けた。
もう片方の手で割れ目を開き、先端を膣口にあてがった。
その様子を車野山が固唾を飲んで見守っている。
タンポンの先端が少し埋没するとありさは手を止めてしまった。
誰にも見られたくない秘密の場面を見知らぬ男に観察されながら実行していることに、思わず耐えられなくなったのだろう。
ありさは涙ぐみながら哀願した。
「お願いです……もう許してください……」
「ダメだ。そもそもこんな取り調べの原因を作ったのは君じゃないか。盗んだ商品を使用目的に応じて使いながら心を込めて謝ってくれないと」
「……」
「さあ、続けてもらおうか」
ありさはタンポンのアプリケーターを基準の位置まで押すと一旦指を止めた。
さらに息を整えながらもう片方の手でゆっくりと押し込むと吸収体が膣内に収まった。
タンポン挿入の証とも言える白い紐が膣口からちょっぴり顔を覗かせている光景は、男性の目線からはいささか奇異であり一風変わったエロティシズムを醸し出していた。