掘割の畔に棲む女 ~女囚~
不幸にもこの段階で千里さんは事件のことで男が取り調べ中に一体何をしゃべったか知りえません。 しかし警察としては調査がどこまで進んでいるかを知られないためにある程度可能性のありそうな事例を持ち出しと言いましょうかでっち上げ揺さぶりをかけてきます。 千里さんは事件の関係者からではなく房で知り得た感触のみ頼りに回答しなくちゃなりません。 恐怖感にさいなまされ、早く解き放って欲しいものだから必要ないことまで正直にしゃべっちゃうことだってあるんです。
被害者として任意の取り調べに協力したはずなのに、いつの間にか加害者側 (別件逮捕) になってしまってたんです。 任意同行の要請が男が現行犯逮捕されてしばらく経って行われたのは調べていくうちに署として別件逮捕が妥当ではないかとの上層部の判断で召致を経て逮捕したからでした。
知佳の美貌録「逃避行再び 収監された母」

有無を言わさず身ぐるみ剥ぎ取り、体内に何か隠し持っていないかまでも数人の取調官を前にし徹底的に調べ上げられる。 心身ともに外の世界と縁切らせるためだがその後諦め素直になった捕縛犯の合意を得て指紋を採取されモンタージュ写真が撮影されるなどし犯罪人登録書類が作られる。
本当の理由はいまだにわからないがある日の深夜 あれほど平穏に過ごせると思えた淡路を再び抜け、今度こそ大阪の八尾よりもっと粗悪な場所に一家は逃夜行した。
それから数日、外出を避けることはあっても親が気づかぬ間に姿を消すなどということはなく、久美にとって何事もないある種平穏な日々が過ぎていった。
何故か表に出たがらない母に言い出しにくく、淡路に移り住んだ時のように新しい学校への転入手続きを久美は今度も自分で行った。
相変わらず他校の制服らしきチグハグな服を身に着けて登校し、目の前に現れた学校の職員らしき男性に声をかけ職員室の場所を聞きだし、勝手に職員室に乗り込んで手続きを済ませた。
テーマ : 女衒の家に生まれ・・・ 高原ホテル
ジャンル : アダルト
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