掘割の畔に棲む女 ~鉈を持ち出してきた男~
司はこれまで彼女と接して得た経験からできる限りその部分には触れないよう、話題を変え明るくふるまってきたつもりでした。 美月ちゃんは確かにこういったやり方で徐々に心も生活も安定してくれましたが千里さんは一方方向に振れたまま元に戻りそうにないのです。
そうこうするうちに藤乃湯とは元来女将の方針からして雇女、つまり女中を使って望むお客様には夜伽をさせていましたので苦心惨憺やっとそういうことから少しは脱却できたと思った矢先、今度は自分で止める方向に舵を切った筈の千里さん自らが進んで誘われるまま男の部屋に忍び込み夜伽を再開させてしまったんです。
女がそういった状態になると彼女を取り囲んでいた連中もそれに呼応するように蠢きます。
tag : 女の心小さな諍い雇女夜伽彼女目的の野郎ども周囲に群がる熾烈な争い順番に組み入れてもらえない男鉈を奮って襲い掛かって薬を打たれつつ行為に及んで
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