第1話“マンデロの夕陽” Shyrock作

彼の名前はジョルジョ。イタリアの男らしく髪が黒く彫りが深い。
あ、私ですか?私は早乙女イヴ、歳は25才。
失った恋の傷を癒すため、東京から旅立ってもう3週間が過ぎてしまった。
日本にいてもイタリアにいても本当は同じなのかも知れないけど、気持ちを紛らわせるには旅が一番だと思った。
10代の頃から夢見てたシチリア島への旅。
別れたあの人が「いつか行こうね」って言ってくれた島。
でも皮肉なことにあの人とではなく、たった1人で来てしまった。
こちらに来て観光をしているうちに知り合ったジョルジョ。
地図を広げ途方に暮れている私に、優しく声を掛けてくれたことが切っ掛けだった。
その後、彼はクルマで島内の名所旧跡を案内してくれた。
最初の頃はイタリアの男ってプレイボーイが多いと聞いていたから警戒心を緩めなかったけど、彼のエスコートぶりはとても紳士的だった。
出会ってから4日目、ジョルジョは休暇を利用して島の北側にあるマンデロという浜辺に私を誘った。
昼間あれほど青々と輝いていた地中海も、今は沈む夕陽を浴びて紅く映えている。
優しい潮風が吹き、私の頬を愛撫する。
第2話“白いシーツの上で” Shyrock作

「あっ……いや……」
手はビキニパンティを通り過ぎて太股に触れた。
外側を撫でだんだんと内股に忍び寄ってくる。
「あぁ、そこはだめぇ」
性感帯と思われる場所に触れた瞬間、背中がゾクッとしてちょっと身体を逸らせてしまった。
その瞬間、彼の手は一気にパンティの中に入って来た。
「いやっ、いくら誰もいないって言ってもここじゃいやぁ……」
そういって首を横に振ったのだが、私の言ってる意味が分からないらしい。
「ウン モメント(ちょっと待って)」
私は彼の腕を握って待って欲しいと頼んだ。
嫌われたのかと思って最初は顔を強ばらせていたジョルジョであったが、ようやく私の気持ちを理解してくれたようだ。
「レ キエード スクーザ(ごめんね)」
私は肩を優しく抱かれながら、ゆっくりとした足取りでホテルへと向かった。
白いシーツの上で私を抱きしめながらジョルジョはハスキーな声で囁いた。
「セイ ベッラ……(きれいだよ……)」
「グラッツッェ(ありがとう)」
そして熱いキス。
心なしか潮の香りがするのは、さきほどまで浜辺にいたせいだろう。
相当昂ぶっていたのにも関わらず私に拒まれたジョルジョは、水を得た魚のようにかなり大胆に私を愛撫して来た。
第3話“シクスナイン” Shyrock作

「スクイズィート(すごく美味しいよ~)」
「いやぁん・・・そんなこと言わないでぇ・・・」
彼は恥ずかしい誉め言葉を私に浴びせ掛けてくる。
もしかしたらシーツにまで滴っているのではと心配になるくらい濡れている。
絶え間なく溢れ出る蜜をジョルジョは舐めとり、時にはジュルっと音を立ててすする。
自分のアソコがそんなにもはしたなくなっているなんて・・・。
すごく恥ずかしい・・・でも死ぬほどいい。
「ジョルジョ、今度は私よ。ジョルジョのが欲しいの」
ジョルジョのチノパンツを降ろすと、トランクスが大きく膨らんでいるのが見えた。
私はトランクスを引き下ろすと、そこにはピンク色の巨大な肉棒が現れた。
さすがにイタリア人だ。日本人のモノとはケタが違う。
(うわぁ、すごくでかぁい・・・まるでビッグサイズのフランクフルトだぁ・・・)
もう少し硬くなりかけているジョルジョのモノを見つめた。
色素が薄くて先っぽがとても艶やかだ。
(こんなのデカイの口に入るのだろうか?・・・それとアソコにも?)
私は少しビクビクしならがらも、ジョルジョのそれを口に含んでしまった。
(うわぁ!やっぱりデカイ!)
口に含んでキャンディーを舐めるように上下に動かせた。
第4話“腹上の踊り子” Shyrock作

熱を帯びた肉棒が私の入口にピタリと触れた。
(あぁん、いよいよ来るわ!ついに外人の男性とエッチをするんだぁ・・・)
私は期待と不安でドキドキしてる。
そんな気持ちからか、私は思わず目を閉じてしまった。
あんな凄いものが入ってくる瞬間なんか正視できない。
私はゴクリとつばを呑み込む。
(ズニュッ!)
まもなく、充分潤った私の中に、太いモノがつき破るように深く入ってきた。
それはかつて経験したことのない大きさで、痛いと言うより熱いと感じた。
(グリュングリュングリュン・・・)
ジョルジョがグングンと身体を揺らすたびに、私の心の中に鬱積した霧のようなものが次第に晴れていくような気がして、私は夢中で彼にしがみついた。
そしてなりふり構わず叫んでしまった。
「アヴァンティ!(来て)」
ジョルジョは私の足を海老のように曲げて、さらに深く突いてくる。
(グッチュグッチュグッチュ・・・)
「ひやあぁ~~~!すごいわぁ~~~!」
ジョルジョは私を抱き起こし、上に乗るように言ってきた。
いきり立ったものの上に私は腰を沈めた。
「う・・・うう・・・くうっ!はあぁ~!」
彼の硬いポールが、既に充分に潤いの帯びた肉壁にグイグイと食い込んできた。
第5話“街角のカフェ” Shyrock作

元々帰る時期など考えていなかったものの、経済的な問題もある。
帰国することも考えなければならない。
いっそ、イタリアで就職するのも方法だ。
看護師の資格を持っているのだから、仕事には困らないはずだ。
そんなことも考えながら、ついジョルジョとの蜜月のような日々の快楽にイヴは溺れてしまっていた。
ジョルジョとは毎日のように会う。
そして毎日のようにセックスをする。
「イヴ、コンニチワ!」
「ジョルジョ、ボン・ジョルノ!」
「うふふ」
「ドウシテ笑ウノ?」
「だって、二人の挨拶、全く逆じゃない~」
「ハッハッハ~!本当ダ。ネエ、ボク、日本語ウマクナッタダロウ?」
「ええ、すごい上達よ~。大したものだわ」
「イツモイヴニ、ベッドデオシエテモラッテルカラダヨ」
「そんなこと大きな声で言わないでよ~。恥ずかしいじゃないの~」
街角のカフェで待合わせをした二人は、早速会話に花が咲く。
言葉が通じにくければ分かり合えないと思っていた。
でも違う。
肌と肌を重ね合うだけで、心は通じ合う。
それって錯覚?
いいえ、そんなことはないはず。
だって、ジョルジョのこと、間違いなく恋してる。
でもいつまでこうしていられるのかしら。
第6話“予期せぬ訪問者” Shyrock作

「早乙女イヴサンデスネ?オキャク様ガコラレテマス。電話変ワリマス」
(お客様?一体誰だろう?イタリアに知り合いなんかいるはずがない。ジョルジョ??おかしいなあ・・・彼なら部屋に直接来るはずだし・・・)
私は訝しげに思いながら受話器を取ったそのとき、耳を疑う声が飛び込んできた。
「イヴっ!?」
「う、うそ!・・・俊介!?」
まさか・・・
車野俊介なら日本にいるはずだ。
イタリアに来たなんて信じられない。
彼とは別れたはずだし。
「イヴ、急に海外旅行に行ってしまってずっと帰って来ないから心配してたんだよ~。君の居所を調べるのに苦労をしたよ。でも実家に教えてもらってやっと分かったんだ」
「俊介さん、会社はだいじょうぶなの?あれだけ忙しいと言っていたのに・・・」
「だいじょうぶ!ってか、あんまり大丈夫じゃないんだけどさ。ははは~。実は、年休をまとめて取ってきたんだ~。部長は長期休暇を認めないって言ってハンコを押してくれなかったんだけど、いいんだ、そんなこと。だってオレ、イヴに会いたかったんだから。ははは~」
(バカ・・・俊介のバカ・・・)
私は溢れ出した涙が止まらなかった。
第7話“卵形のチョコレート” Shyrock作

久しぶりに会うというのに、すっぴんのままなんて・・・
(少し早めに連絡をくれればいいのに)
私は大きく息を吸って、玄関ドアをノブを握った。
胸の鼓動が自分でも分かるほど、激しく脈を打ってる。
ドアを開けると、そこには懐かしい顔があった。
少し日に焼けたようだが、笑顔はあの時のままだ。
手にはラッピングをした大きな包みを持って立っている。
「イヴ、元気かい?マジで心配してたよ。ひとことぐらい言ってくれても良かったのに」
「そんなぁ~・・・。別れた人に行き先を言って旅立つ人なんていないわ~。でも嬉しいわ。よく来てくれたわね」
「イヴ・・・」
「なに?」
「相変わらずきれいだね」
「もう!急に来るから、化粧をする暇がなかったじゃないの~。ちょっと早めに電話をくれたらいいのに~」
「あぁ、そうだったね。ごめんね。でも・・・」
「でも?でもなあに?」
「君は化粧をしなくても充分に美しいよ」
「う、もう!口だけは上手いんだからぁ~」
「いや、お世辞じゃないよ」
「そうなんだ。嬉しい・・・」
「あの」
「なに?」
「あの、部屋に入れてくれない?立ち話もなんだし」
「あっ!ごめん!気が利かなくて。どうぞ、入って」
tag : 久しぶりに会うすっぴん胸の鼓動激しく脈を打って別れた人ラッピング真横に腰を掛けた胸をよぎったプレゼント別れた女
第8話“復活祭” Shyrock作

「クレモナのパスクァって知ってる?キリスト教の復活祭のことなんだけど」
「ええ、知ってるわ。でも確か4月20日頃じゃなかった?今はもう9月よ」
「うん、そのとおり。復活祭は4月19日、20日のヨーロッパ全土で行われるキリスト教の祭りなんだ。キリストが十字架に処刑され、埋葬された後、復活して甦ったとされる記念日なんだ。その日に親しい人に贈るのが、UOVA DI PASCUA・・・つまりパスクァの卵なんだ」
俊介はキリストの復活祭のことを説明し始めたが、私たちとどういう関係があるのだろうか。
チョコレートはとても大きくて、高さが60cmほどある。
俊介は説明を中断して、バッグから木のハンマーを取り出した。
「イヴ、このハンマーでチョコレートを割ってごらん」
「え?チョコレートを割るの?」
私は彼のいうままに、ハンマーを持ちチョコレートを割った。
卵形のチョコレートの中央には予め、割れ目が入っていたようで、いとも簡単に二つに割れてしまった。
そしてその中から透明の小さな箱が出てきた。
「その箱を開けてごらん」
私は小箱を手に取り、そっと開けてみた。
「えぇっ!なあに~!?これってダイアモンドの指輪じゃないの!?」
第9話“懐かしい感触” Shyrock作

俊介はそんな風に軽く流してくれた。
(どうして怒らないの?嫉妬してくれないの?私への心遣いで我慢しているの?)
激しく罵られることを覚悟していた私は、あまりの歯応えの無さに拍子抜けしてしまった。
その夜の俊介はすごかった。
風呂から上がった私に、待ちかねたように激しく抱きしめて、そのままベッドに押し倒した。
そして身体中にキスの雨。
「ああん!まだ髪も乾かしていないのに~」
「イヴ!君が欲しいんだ!今すぐに欲しいんだ」
「いやん!そんなに乱暴にしないで~」
俊介は乳房を揉み始めたが、おだやかに攻めてきたあの頃とは全く違う。
すごく激しいのだ。
「痛い!そんなに強く揉んじゃいや!もっと優しくして・・・」
俊介は早々と私の両足を開かせて、顔を近づけてきた。
「ねえ、イヴ、ここをどんな風にされたの?」
俊介は私の返事を待たずに、クリトリスの包皮を指で剥き出しにした。
「あぁん・・・いやぁ・・・」
「ねえ、ここをこんな具合にいじられたの?」
覆うものを失ったクリトリスを、俊介は指でクリュンクリュンと円を描き始めた。
「あ、そこ、だめ、そこ、だめ、感じちゃう!いやん!」
「それともこんな風に舐められたのか?」
第10話“アリヴェデルチ・イタリア” Shyrock作

彼のモノを見ているうちに、つい淫らな想像してしまって顔がカーッと熱くなった。
ジョルジョよりも色が濃くて、弓なりに反り返っている俊介のモノ。
私はそれが無性にいとおしくなって、両手で掴んで口に含んだ。
含んでいるうちに愛しさが募って、私にかなり強引な行動をとらせた。
私はいきなりキューッと吸い上げた。
(チュルチュルチュル~!)
「うわ~!そんなあ~!」
俊介が驚きのあまり大声をあげた。
俊介はこんな吸われ方をするのは初めてなのだろう。
私だって初めてだ。
私は久しぶりの再会を懐かしむように、俊介のペニスをしごき、舐め廻し、くびれた部分や 小さな先っぽの穴にまで舌先でくすぐってやった。
「うわわわ~!イヴ、すごい!強烈だっ!ね、ねぇ、そいつにもこんなことしてやったの?」
「してないわ。俊介だけよ、本当に」
俊介が私に入ってきた。
一頃の俊介よりも今日はペースが速い。
それだけ気持ちが昂ぶっている証拠であろうか。
硬いモノがおなかを激しくえぐる・・・。
いつもの俊介のペースじゃない。
つながっている部分がグチョグチョと音を立てるほど激しく俊介は私を突き上げた。
「イヴの中から、そいつの跡を全部消してしまいたい・・・」
tag : 彼のモノ淫らな想像顔がカーッと熱く弓なりに反り返って愛しさが募って吸われ方俊介のペニス気持ちが昂ぶって硬いモノ一途な想い
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Shyrock様からの投稿を読んでつくづく思います。
官能小説は様々あれどほぼほぼ現実にそう文体であり感心させられます。
流れが良いんですよ。 目をつむっていても情景が浮かんでくるような気がするんです。
知佳のブログの中で「美貌録」だけアクセスが伸びず対策にブロ友をと探し回りましたが現実の世界とはまるでそぐわない文章の羅列、あれを見る限りこのような文を愛読する人たちって余程世の中に対し不平不満を抱いてると思えて仕方がありません。
しかもその手の小説の方が圧倒的に人気を博している当たり書く方としても考えさせられます。 一般小説を読む人と官能小説とでは計り知れないほど隔たりがあるんですね。
探す方面と探す手法を考え直します。