老いらくの恋 ~奔放過ぎる妻~

余程電話をかけようとも思ったが聡美もそれなりに忙しい身、生活の邪魔だけはしたくなくてそれもやめた。
お互いの意思がはっきりし、安心しきったのか。もう半年以上休みを取って帰ってきてくれることもない日々が続いた。
最初は悔やんだり諦めたりもしたが、それも絵の制作に没頭するうちにいつしか忘れはじめていた。
そんな日の午後、突如康祐の携帯が鳴った。
聡美からだった。驚きとともに心が躍った。
仕事が立て込んで休みが取れなかったが、季節外れの夏休みをくれたから帰る。迎えを頼めないかというものだった。
もちろんOKだった。
バス停で出迎えた。「久しぶりだな、元気そうでよかった」
「ごめんね、あれから職場の後輩が何人か辞めてしまって、新入社員教育に連日駆り出され暇がとれなくて・・・」
「わかってたよ。お疲れ様」
母の弥和が多分話してくれていたとおもうのだが康祐の耳には入らなかった。本当は逢いたくて、声が聴きたくてしょげ返っていたことを敢えて聡美には言わなかった。
迎えを電話で直接頼んできたのは、相変わらず母親が体調不良で精神が不安定になり帰る連絡を入れかねていたからだと聡美はいう。
テーマ : 老いらくの恋、そして愛と性
ジャンル : アダルト
老いらくの恋 ~ふたりだけの夜に~

「ごめんなさい、寝てた?」
「なんだ、聡美ちゃんか。どうしたの?」
康祐が口を開いた途端、聡美が悩ましそうに覆いかぶさってきた。「ずっと待ってたのに、何もしてくれないから……」目に涙をためていた。
康祐をあおむけに寝かせると足の間にしゃがみ込んで肉茎に手を伸ばしてくる。
だらんとした肉茎をつかんで振り回した。
強い刺激を受けて先ほどまで日干しの椎茸のように縮こまっていた愚息にわずかだが力が漲る気配がある。
打ち振られむくりとした肉茎をいきなり頬張ってきた。
分身をぴっちり締めた唇で包んで大きくスライドさせる。
中途半端に膨らみ始めた肉茎を吐き出すと唾液にまみれたソレを握りしごき、亀頭の先端に指を這わせながら太腿にキスをする。
「ごめんね、本当は・・」言葉にならなかった。
「変に謝らないで、何年も想ってくれていたなんて、ぜんぜん気が付かなかったわたしが悪いんだから」
聡美はいったん顔をあげ垂れかかるヘアをかき上げた。
それから裏筋を舐め下ろした。
陰嚢の付け根まで舌を届かせ丹念に舐めてくる。
片方の睾丸を含んで音を立てて吸い上げ、ちょろちょろと舌先でくすぐると吐きだした。
テーマ : 老いらくの恋、そして愛と性
ジャンル : アダルト
老いらくの恋 ~画家の偽らざる想い~

集まった観衆は実際の絵を見てくれてはいるが自身がその良さに惹きつけられるわけではない。
こうやって評論家の先生が批評してくれて初めて、それが良い絵だとか悪い絵だとか納得して帰るわけである。
矢口康祐は出来ることならその場を離れたかった。 が、説明を受けているその絵を描いたのが自分であっては身勝手な行動は許されない。
先生の説明とあって一番集団の前で聴いている康祐は終始しゃがんで聴いていて足がそろそろ痺れはじめたころになってやっと説明が終わりかけ、評論家の口調も一段落し、他の絵に移動するのかというころになって集団の後方がざわめいた。
観衆の一番後ろにいた幾人かが立ち上がって今来た人物のために道を開け、ざわめかれたことに呆然と今入り口に佇んでいる少女に、まるで亡霊でも見ているかのような視線を放っていた。
一瞬の沈黙の後その集団の中から「本物だ」「絵から抜け出したようだ」という声が飛んだ。
素人画家の矢口康祐が何年もかけてほぼ等身大に描いた絵のモデル聡美がそこにいた。
すると観衆の中から妙なヤジが飛んだ。
「本物のほうがきれいだ」
この一言で聡美の顔がサッと曇った。
テーマ : 老いらくの恋、そして愛と性
ジャンル : アダルト