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女に飢えた村の衆の餌食となった和子

野辺の送りを、和子は最初に出会った時に爺様が誘い込んでくれた田の畔でひっそりと行った。

不思議と涙は出なかった。

通夜が済むまで和子は、それでも爺様の近くにいようと離れの小屋に身を潜ませていた。

爺様とかくれんぼに見せかけ心なしか契った思い出の場所である。

だがこの日、本葬が始まると和子は密かに家を抜け出してこの場所に急いだ。

親戚一同が出そろう婆様の家には、いかに世間知らずとはいえ到底顔を出すことはできなかった。

爺様を見送りながら和子は、出会った時から亡くなる直前までのことを思い起こしていた。

爺様を揺り動かしたのも、自身がそれにつき従ったのも、深く考えをめぐらせると行き着く先はお互いへの嫉妬だった。

爺様が誰に嫉妬して和子を苛ませていたかというと、それこそが爺様が激怒した寝物語の男ではないかと思われた。

それを言うならわたしは誰に向かって嫉妬していたのかと、見送りの列を見ながら和子は考えた。

遥か昔に爺様がしでかした女遊びに嫉妬したかと問うてみた、そんなことなら男であれば誰でもやっていることと答えは簡単に返ってきた。

全てが終わった今となっては、もうどうでも良いことのように思われた。



遠くでは、野辺の送りが終わって三々五々参列者が婆様の家に引き返して来ていた。

着の身着のまま田んぼの畔で見送りをしていた和子にも、容赦なく夏の日差しが降り注ぐ。

あっという間に汗みどろになっていった。

着替えや荷物を受け取りに婆様の家に引き返すことなど出来よう筈もないことがわかる。

目立たぬよう、藪に身を潜めながら和子は、僅かでも平野が開けた方向に向かって移動を始めていた。

あの開けた山間を抜ければ、元居た市内に帰れるんじゃないだろうかと和子は思った。

何が疎いかと問われたら、このあたりが一番疎いかもしれないと、この後応えることになる。

和子が住む市内は、村を流れる川の下流域に広がる平野でなければならないが、和子がこの時向かった先は廃村などとは真逆の隣村に向かう峠越えの方向だった。

従って和子は、更に山の奥へ奥へと歩を進めていることになる。

朝のあの騒ぎである。

前日の、婆様がこっそり小屋に運んでくれたおにぎりの夕食以降、何も口に入れてはいなかった。

空腹より、村人に知られることなく抜け出すことだけを考えて歩む和子に、空腹感はなかった。

峠にさしかかると道は一気に狭くなった。

農免道が行き止まりになった代わりに林道が伸びていることなど和子が知る由もなかった。

うっそうとした杉木立に囲まれた山道は、真昼であっても薄暗い。

ましてや陽も暮れようとしている山道である、足元もおぼつかなくなっていった。

道に迷いそうになり、登りの中間にある分岐点でとうとう和子は歩みを止めた。

その時になって初めて、市内から来た道と違うことに気が付いたが、今日一日どこを歩いていたのかすら思い出せないでいた。

道を知らない以上、引き返す勇気すら湧いてこなかった。

仕方なく和子は、疲れていたこともあって路傍の石に腰掛け背を山際にもたせ掛けてまどろんだ。

藪蚊に悩まされながら眠りについた夢の中で和子を呼ぶものがあった。

爺様のようでもあり、足蹴にしてきた男たちであるようにも見えていたのもが、時間とともに次第にはっきりと姿を現して和子に覆いかぶさってきた。

和子が、己の欲得のため蹴落としてきた女たちの亡霊のような気がした。

わけても美紀は、呪いの言葉を吐きつつ一心に和子の首を締めてきていた。

あれほど控えめだった美紀の顔が、その恨みで権化と化している。

あまりの恐怖に、和子は飛び起き、一散に訳も分からぬ方向に向かって走り出していた。

逃げる途中、何度も転んだし、追いかけてきた亡霊に組み伏せられそうになった。

火事場の馬鹿力というのがあるが、この時の和子はまさにそれに似た力を使って追う怪物から逃げていた。

暗闇の中で追ってくる権化に、ついに捉えられた和子は、恐怖で潮を吹き、気を失った。



爺様の野辺送りが終わった後は爺様宅に村中の人々が集まって婦人たちが焚きだした精進料理を肴に酒盛りが行われていた。

村の葬儀とは、およそこの方式で昔から変わることなく営まれていた。

個人が無類の酒好きとあって、位牌の前で今回は特に盛大に酒盛りが行われた。

散々飲み食いした村の衆の、誰から云い出したわけでもなく姿を消した、あの爺様を墓場に送った和子を追おうという話が出た。

場の雰囲気を盛り上げようとした好きものの女房達がこれを面白半分にたきつけた。

なにひとつ娯楽もなく、毎日重労働に明け暮れる村であってみれば、唯一の楽しみと言えば隠れ潜んで行う凌辱と乱交であった。

村の女子が生贄になるわけではない。

街から来た、好きものの女が餌食となるだけの話である。

たとえ間違って孕んだとしても痛くも痒くもない。

いつもの如く、密かに処分して口を拭ってしまえば、村で起きたことは誰にも知られる心配はなかった。

どんなふうに凌辱を受けるのか、女房たちにとっても知りたくて、覗きたくて仕方がない。

だから酔いに任せて女房達は男どもにたきつけた。

酔えば色事の話が出るのは古今東西同じである。

情交に至っては、足入れが度々行われる村とあって誰も彼もその良さを知り尽くしている。

耳をそばだてているだけで、疼いて仕方がないとつぶやき、下腹部を宴席で晒しそうになる女もいたほどだった。

村故に、あの不文律が隅々まで働いており、和子は見失うことなく誰かが、こういうこともあろうかと見張り続けていた。

今こそ爺様に気兼ねなく爺様以外手つかずの女が抱けると、日頃女子に飢えていた若い衆は勇みきった。

宴席の座卓の下で、この話でいきり立った棹を好きものの人様の女房に見せつける輩もいるほどだった。

見せつけられた女は、そっと晒してくれた男をこっそりつねった。 「同じ気持ちよ」と伝えていた。

集団心理は抑えられないものとなった。

夕やみを縫って追手が秘かにかかった。

杉木立の中で錯乱状態にある和子を押さえ込んだのも、美紀の亡霊ではなく村の衆だった。

惑乱中、何度か村の衆は和子を押さえ込み勇みきったひとりが挿し込もうとしたが抵抗にあって成し得なかった。

和子と違って夜目が効く村の衆は暗闇でも和子の肢体を十分に確認できた。

だからこそ、襲いかかり 次々と剥ぎ取られて剥き出しになった見事な肢体に舌なめずりしていた。

組み敷かれ、押しのけようとしたときには既にひとりの男の挿し込みが始まっていたのである。

潮を吹いたのはその真っ最中であった。

最初挿し込みを図った男はしたたかに和子の噴き出した潮に股間を濡らすこととなる。

その時肩口や乳房を押さえ込んでいた男が気を失った和子を軽々と抱え上げ、山の奥の、かつての廃村の住人が住んでいた廃屋に、山を越え連れ込んだ。

集団がそのあとに続いた。

和子が噴き出した潮の臭いがまず、闇夜の中で凌辱に牙をむく男衆の欲情を掻き立てた。

濡れそぼった衣服が剥ぎ取られると、それを脇にいた男たちが一斉にひったくるようにして持ち去り、各々が戦利品の臭いを嗅ぎ、舐めた。

股間に押し当て、未だ乾かない潮を己の棹や皺袋に刷り込むものまでいた。

欲情した男たちの、その時の和子を巡る騒ぎは、例えば足の指を舐めるもの、耳たぶを齧るものなど まるで腐肉を食い漁るハイエナの如くであった。

爺様がいたればこそ、和子はこれまで安穏として暮して行けたのである。

気を失ってはいたものの、その夜和子に向かって、村の男衆は次々と襲いかかり情欲を体内に注ぎ込み、明け方近くにやっと解放し去っていった。
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爺様 和子に看取られ逝く

街と村との間には遥か昔から不文律の決まり事がある。棲み分けである。

たとえ街で長者と肩書きを張っても、村ではそれは通じない。なぜなら村では真っ正直に土に向かうものしか真っ当と見られないからだ。

賭け事のような商いを生業にする人間は長かそれに準ずる位にあるものでなければ相手をしない。

これを上手く取りまとめて歩いたのが商人で、彼らによってやっと不文律を超えて交易やら約束事がなされた。

しかるに村でも、男たちの慰み者になり孕ませだって期待できる和子は大いに歓待されたが、正一に対しては年下好きの婆様以外、どちらかというと冷ややかだった。

正一はよそ者、和子を連れてきた功績は認めたが、如何せん競合する。男たちにとってはただでさえ少ない女や女房を隠さねばならず招かれざるものだったからだ。

村人は博打様の富を求める場合、街へ向かわず、仲間内でも弱いものへ、未開のものへ向かって刃を向ける。

決してしたたかな人種が棲み暮らす町の習わしを受け入れようとはしない。

正一が突然村に現れ、美紀のことを聞いて回ったときも、村人は協力するようなふりだけはしていたものの、陰から冷ややかな視線を送っていた。

美紀というのが女の名前なら押さえつけて愉しもうと考えるものも無いではなかった。

しかし村では表面上は常に、このよそ者に向かっては団結して砦を築き、入り込めないように画策する。

この戒めを自ら破ったものがいた。

それが金玉が疼いてかなわない爺様だったのである。

爺様は女子と見れば誰彼かまわず抱きまくった。

和子もその例外ではなく、村内の者は避けて通るというに、爺様は一向にこれを介さず逆に近づき、廃村に通じるかつての街道から一歩野分道に入ったあたりで例によって例の如く犯していた。

この野分道は、実はこの村の人たちが没落していく、かつて近在を支配した豪農 足立寛治の領地内から盗み働きをするために急ごしらえで作った通った路、魔魅の抜け穴であった。

つまるところ、村人たるものこの道をあだやおろそかに街のものを案内してはならなかったのである。

在りし日の廃村には様々な珍しい産物が採れた。

薬研谷と呼ばれる場所などでは、特に貴重な薬草(ケシではなかろうから恐らく自生する大麻だと思われる)が採れ、それ故に足立寛治の祖先が入植してこれを見つけたときから、あっというまに近在を支配下に置くほど財を成し得たのである。

それを、不文律の元で次に控えていたこの爺様が暮らす村が、焼け野原と化したとされる廃村から、これらのお宝を掠め盗っていたのである。没落者からの搾取、掠奪である。


勤務の都合で市内に帰ってきた正一は、探し損ねた美紀のことについてイの一番に情報収集の拙さを考えた。

挨拶をすれば、にこやかに笑顔が帰ってくることは来たが どこか冷ややかな視線で見られているような気がしてならなかった。

「よそ者が村に入り込んで、何か探し物をしている」

そんな目つきをされたような気がしたのである。

正一はだから、廃村に向かうとき 村からずっと外れた場所まで昼間にヒッチハイクで向かって、その車が廃村とは違う方向の峠を越えるのを見届けて深夜、こっそり村に侵入し、あの路を辿ったのである。

田んぼの畦道脇を通る廃村に通じる街道に入り、爺様が和子を案内して登った通りにわき道にそれ情交のあった場所までの道程を、朝日が昇るまでに休まず歩き登り切った。

この場に立って、和子に永久の別れを言うつもりであった。

別れを決意したくなるほど和子の心は爺様に傾倒し、正一など爺様との挿し込みの刺激剤にしかならないと思われているふしがあった。

「そこまでして妻に娶ろうとは思わない」 これであった。

正一が朝日の昇る時刻に、この場所で行いたいことがもうひとつあった。

それこそが美紀を探すひとつの手がかりになるであろうその魔魅の抜け穴とやらを、いつか必ず探すこと。

あの快楽好きな美紀の失踪の秘密がここに隠されている。いつの頃からか、そう感じていた。

美紀は廃村へ向かうとき、きっと美紀を捜索に来た自分たちと同じように村人に何かしら問い合わせたんじゃなかろうかと思った。

もしも問い合わせていたなら、あの爺様が人妻とはいえうら若い女を放っておくはずはなかった。

気づいて、暗に止める村人を振り切ってこの場所に引き込み、ゆうゆうと犯しただろうと想像できた。和子の時と同じかそれ以上に爺様のふぐりに傾倒し絞り上げたのではなかろうかと思った。

それだからこそ自分という男が和子の付き添いとして一緒に来ているにもかかわらず、美紀と繰り広げたまぐわいが忘れられず山中に意気揚々と和子を引き込んで確信を持って犯したのではなかろうかと思った。

そう考えれば、すべてつじつまが合った。

正一はその場所を、和子が犯された場所の もう少し上の方ではないかと考えた。

遠目が効く村人に、女子を犯すところを見られては、あとあと難儀するとでも思ったのだろう。

和子の場合は、必死で探し回る男を、前戯で逝かせ始めた女に見せつけることで不貞・寝取られの欲情を昂ぶらせてやろうとしたし、美紀を犯した場所まで己も女も挿し込みたさが募り待てなかったこともあったのだろうと感じた。



用心に用心を重ね、正一はほんのわずかの痕跡でも見つけ出してやろうと、まるで地面を這いずりまわるかのごとく這いつくばって探し、先に進んだ。

路の脇の落ち葉や笹が、ほんの僅かでも人が寝ころぶに都合がよく見えたり、笹などが押し倒されたりしている場所については、特に入念に探し回った。

痕跡はあっ気なく見つかった。

それを見つけたとき、改めて爺様の非道さに怒りがこみ上げた。

美紀の服が勝利の証として、情交を交わしたとみられる落ち葉の降り積もった脇に立つ大木の枝に、これ見よがしにぶら下げてあった。

周囲には男女が争ったんだろう落ち葉を蹴散らしたような痕が生々しく残っていた。

美紀が押さえ込まれたであろうその場所の落ち葉は、まるで男女の重さに耐えかねたかのように、女の背の型にしっかり窪んでいた。

爺様は全体重をかけて美紀を貫いていたことが、その窪みの深さで伺われた。

痕跡はそれだけではなかった。

引き裂かれたパンティーは、それから数メートル離れた村が見下ろせる高台の上で陰唇の触れる部分に己の精液をたっぷりふりかけでもしたんだろう、糊が黄ばんで変色したようなものが付着し、投げ捨てられていた。

女を、散々弄んだ挙句 最初に奪った下着に、村人に余程見せつけたかったんだろうこの場所で、残りの精液を全て吐きだし勇者であることを誇示して捨てたものとみられた。

正一は狂ったように落ち葉をかき分け、美紀の姿を、陽が完全に沈むまで山中で探した。

欲望を満たしきった爺様が、用のなくなった女を処分していはすまいかと必死で探した。

僅かでも窪地を見つければ、持参したスコップで地面を掘り返して探してみたし、付近の谷間はすべて見て回った。

疲れ果てた末の結論に、美紀は情交が終わった際、和子の時と同じように爺様に異変が起き、その隙をついて逃げたのではなかろうかと、良い方にとることにした。

その夜は山中でビバークした。

翌朝早く、正一は美紀の服やパンティーを回収しザックに詰めると廃村に向け出発した。



和子が看病を続ける爺様の体調は一進一退を続けた。

毎週決まった日に、和子は婆様を伴って病院に向かうのだが、医師の処方は、そのたびごとに増えて行った。

それはそうである。

医師は、普通に生活しておれば何事もない血圧になるだろうと降下剤を処方する。

ところが和子は、躍起になって爺様の血圧を高めようと努力する。

然るに、医師が測るたびに血圧は、処方の効果なく上昇している。これでは危ないと医師は更に薬量を増やす。

爺様は薬が沢山盛られるたびに日中でもウトウトが増していった。

和子が盛んに誘うから、夜毎忍んできてワレメに舌を這わすには這わすが、途中で寝入ってしまうことさえあった。

和子は一計を案じ、病院の帰り道 こっそりある種の店で特効薬を仕入れ、これを爺様の飲み物に密かに混入させてみたりもした。

毎度立ち寄っては次第に効き目が強く、しかも高い商品を買っていく和子に店主は、よほど好きものの女と見たのだろう、マムシ酒を勧めてきた。

和子は仰天して見せた。そうでもしなければ心を読まれたようで、もうこの店に来れないと思った。

和子は婆様にはひた隠しに隠して持ち帰り、これを忍んできた爺様に丸ごと一本与えた。

高血圧に精力剤、ましてや深酒は禁物である。

普段の食事に、医師が止めていた塩辛い食べ物を婆様に隠れて付け足すことも忘れなかったことが功を奏した。

かくしてその夜は、和子が長い間待ち望んだ爺様の棹が復活し、情交となった。

酒の勢いも手伝って、常より入念に爺様はワレメに奉仕している。

だが一向に棹は皺袋の中から顔を出さない。

「マムシ、偽物だったみたいね。好きものだってあのおやじ言ったのよ。失礼でしょ?」

和子は大きな欠伸をした。

・・・ワレメを毎夜同じ格好で役に立たなくなった爺に舐められているんだもん、刺激もなにもあったもんじゃないわ・・・

和子は心の中でつぶやいた。

それでも懸命に爺様は奉仕を続けている。

和子は爺様を早く寝かしつけたくて、初体験の時の出来事をポツリポツリと話し始めていた。

「わたしね、これでも学年では結構奥手だったの」

それは高校3年の夏休みを前にした時のことだった。

「初潮が始まる前からちょっとだけ身体っていうか、気持ち?変だなって思うようになって・・・」

仲良し3人組のひとりが、ある日の午後、学校に裏で猥談を始めた。

話の中身は、寝静まった隣の部屋から親の絡みの、母親が逝きそうになって悶える声が漏れてきてというものだった。

「それでどうしたの?」

勢い込んで聞く和子に「嫌ね~和子は、餓えてる」笑って続きを教える代わりに、当時噂のあった彼を呼び出して河原で初体験を済ませた話をしてくれた。

「その時ね、もう一人の友達に聞いたら、もうとっくに中学2年の時に隣のおじさんに誘われて済ませたと聞かされたの。そりゃ~焦ったわよ」

「それでね、わたしも当時気持ちを寄せていた彼の家に遊びに行って、彼の部屋でさんざん変な格好して見せて誘ったのよ」

「彼のベッドに寝転んだり、畳の上をごろごろ転がりまわり、あおむけに寝て大きく胸を突き出しながら、足を開いて見たりして・・」

それでも彼は手を出そうとしてくれなかった。

「だからわたしね。とうとう我慢できなくなって、もうひとり気持ちを寄せてくれていた彼を、つまり好きな彼の友人ね」

お寺の裏に学校の帰りに呼び出して、目の前でショーツを脱ぎ、スカートを捲って頭を突っ込ませ、アソコを舐めさせたと言った。

「彼ったら、夢中になって舐めはじめて、恥ずかしさのあまり次第にアソコが変になって・・・」

どんどん足を広げて奥へ奥へと誘い込んでいるうちに、とうとう片足を彼の背中に乗せ、大きく割れたソレを舐めてもらって腰が抜けそうになった時、まじまじと見入る彼がそこに立っていたと和子は話した。

話しが終わった直後だった。

爺様の足が和子の尻をしたたかに蹴っていた。

「このあばずれめが~~」

和子は部屋の隅まで蹴飛ばされていた。

「なにすんだよ!このくそ爺が~」

云い終るか終らないかのうちに爺様の太い手が和子の首を締めにかかっていた。

和子は逃れようと必死にもがいた。もがきながら、何かグニャリとするものを何度も蹴っていた。

爺様の棹だった。

先ほどまで、たとえワレメに奉仕する段階に至っても爺様の血色はどす黒かった。

それが、首を締めにかかっていた爺様の顔は充血色に変わり、頭に脂汗を浮かべ、国筋の血管はウネウネと浮き出て目は真っ赤になっていた。

「いうてみー、どこを舐めさせたかいうてみー。このあばずれが~」

和子は空恐ろしくなって、もう一度最初から事細かく説明し始めていた。

ねめつける爺様は、ワレメに奉仕どころか、利き手の日本の指をかぎ状に曲げ、ワレメの芯を弄り、もう一方の手で乳を握りつぶそうと息んでいた。

棹は完全に復活していた。

指の刺激でワレメが十分に潤うと、爺様は雄々しくなった亀頭を深部にあてがって一息つくと切っ先で肉を割った。

歯を剥き出しにして肩を、首筋を噛まれた。

「このバイタめが!このバイタめが!」

それはもう拷問に近かった。

もしもこの時、婆様が薬さえ飲んでいなければ、血相を変えて止めに入ったであろう。

それほどに罵声と怒号の飛び交う情交だった。

肉は十分に割られ、抉られる苦しさに樹液が溢れかえり、返りシルで幹をしとどに湿らせていた。

和子は久しぶりに肉球で亀頭冠を弄ることができ、全身を打ち振って燃えていた。

少しでもいいから、待ちに待った精液を子宮奥に注ぎ込んでほしかった。

「でも、肝心の彼は友達にさいなまされているのに助けようとしなかったの」

その時ワレメやクリがどうなってたのか、爺様に事細かに報告し、涙を流して爺様に許しを請うていた。

勃起しないから、溜まってなどいそうにもないと思われた精液は、和子の稚拙な思考に反して密度も高く膿のようにたっぷり溜まっていた。

よせばいいのに爺様は、和子の亀頭冠への嬲りと組み敷く女に痴態に、その処女を奪われた話に欲情し、それを一気に和子の中に吐き出そうと腹上で力んだ。

「おおおうっ、むんむん。くく・・」

爺様の顔が急激に浮腫んだ。額に青筋が浮き出ている。

亀頭冠の充血が膣の奥深くで感じられ、棹の脈打ちも伝わってきていた。

「ああ・・・久しぶり・・・凄くすてき。早く頂戴」

爺様の腰が和子の土手をしたたかにパンパンと突き上げたその瞬間だった。

「うっ、う~~~ん」

爺様はまたしても和子の腹の上で唸ると転がり落ちた。

和子は今度も爺様が心臓の発作を起こして卒倒したのかと、以前に正一に教わった口移しの呼吸を試みた。

「爺様、大丈夫。ちゃんと和子の気持ちを吹き込んであげる」

潤んだまなざして爺様の唇を捉えると、静かに、しかも精一杯吹き込んだ。

時間をおかず、次から次へと、棹まで届けと吹き込んだ。

だが、所詮この方法も正一が教えてくれたものであっても、あの時も今回も、情交の一番燃え上がったときに起こっていたから、次に何をすべきかなど知り得なかった。

理性をつかさどる部位の脳は欲情をつかさどるソレに負け、麻痺していたのである。

何度か試みるが、爺様の唇からは愛が伝わってこなかった。

それどころか、唇は次第に冷たくなっていった。

情熱が伝わらないことに、和子は焦れた。

「わたしの気持ち、わかってくれないんだ」 和子は吐き捨てるように言った。

微かに爺様は、鼾をかいた風に 和子の目には寝たように見えたのである。

「呆れたわ、出す直前にまた寝てしまった。こんなに愛を吹き込んであげてるのに。役立たず!」

火照りが治まらないワレメからは未だシルが滴り落ちて太腿を伝っている。

「これ、どうしてくれるのよ・・・もう!!」

和子はついにキレた。

萎えた棹をつま先で思いっきり弾くと、さっさと布団をかぶり寝てしまった。



翌朝になって和子は、婆様に揺り起こされ初めて事態の深刻さを知った。

爺様は脳卒中のため、和子の腹の上で逝っていた。

丁度正一が美紀の衣服を回収し、ザックに納め、念のため情交のあった場所に向かって手を合わせた。まさにその時であった。

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和子が爺様に良かれと思って行った看病

狭心症発作時の爺様の身体は腐色、或いは鉛色様に変色し、循環器が正常に動かない苦しさからだろうか、心蘇生を施す救急救命士を身体を弓なりに反りかえらせ幾度も跳ね上げていた。

男をごくつぶしと罵るが、それなりに鍛え上げた救急救命士をも冥土に一歩旅立とうとしてなお軽々と跳ね返す膂力こそが和子をして尾根で成仏させた原動力なのであり、彼らの究極の目的こそ種付けなのである。そのために日々男どもは必要ないエネルギーを蓄えるのである。

世の女性の殆んどが、ましてや和子はそんなことなど知る筈もない。

心肺が安定し動くようになってから造影室に移され血管カテーテルが始まった。

女と酒がこよなく好きな爺様の血管は、正常血圧の最高値が130 射出時となれば200超えと言われるが孫のような女の寝取りとなった和子に対し放出しようとする頃には興奮のあまりゆうにその倍近い値になっていた筈である。若かりし頃ならともかく老いてしかも繰り返し女どもを相手に酷使してきたことからボロボロになっていたのである。

血管カテーテルはこの酷使され瘤状に変形し薄くなった血管部位に人工物を挿し込み通りをよくし破裂しないようにするために行う処置である。

最高血圧は当然下がり、血液の通りも良くなる。施術後はまるで何事も無かったかのような状態になる。

カテが終わってICU病室に移された日の爺様は、到底山で倒れたとは思えないほど普通の身体に戻ったかに、和子には見えた。

だが、生来の病院嫌いの爺様は心筋の冠動脈瘤以外の場所にも血栓問題を抱えていた。

今回担当に当たった救急外来の当直医師が、たまたま循環器内科の医師ではなく心臓血管外科の女医であったため、時と場合によっては破裂の危険をはらむと、呼び出しでサポートにあたった循環器内科の医師に意思を伝え相談の上、危険性の高いオペではなく、比較的安全なカテーテルに決めたが造影剤投与で映し出された問題部位のうち数か所にステントを埋め込んでくれていた。

病棟は、カテーテルを行ったにもかかわらず、だから心臓血管女医が担当する外科病棟だった。

退院が早まった理由に、オペではなくカテーテルを行ったことも挙げられるが、一番の理由はこのステントを問題場所全てに挿入したことにあった。

当然血圧降下剤の内服も爺様に課せられた。

これによって爺様は、見た目には元に戻ったように見えて、棹が発症以前のように女を感じただけで勃つなどということはなくなっていた。

血圧が、和子に挿そうとした時には200以上に昇っていたものが、今は薬の性でせいぜい120程度に抑えられ、ステントを入れられた大腿部付近の流れも滞ることがなくなっていて、末端部に当たる棹の血流は和子や爺様にとって悪い方に改善?していたのである。

だが、このことを幼き頃よりなにかにつけてちやほやされて育った、学生時代もそうだが・・社会人になってからも男の鼻先に尻や胸をちらつかせ、釣ることで世を渡ってきた和子には到底理解できる範疇ではなかった。

和子を見て顔面を朱に染め怒張させてくれてこそ愛なのである。

もしもその理解させる対象が婆様だったとすれば、たとえ女学校で料理と裁縫しか学ばなかったにしても、その利発さで苦も無く理解できたろうに、爺様の退院に当たって病状説明をした女医はこともあろうに付き添ってきた男の正一を息子だと思い込み、彼に行っていた。

しかるにその伝言は、最も理解できると思えた和子にのみ正一の口から伝えられていた。

鼻っ柱の強い和子は、この正一の説明を「知ってるわよ、そんなことぐらい!」と突っぱねたのである。

難しい言葉が並べ立てられ、ましてや目下にしか思えなかった正一からの説明では、和子にとって精神的な支えがかかっており理解する気にもなれなかったのである。

それよりなにより、尾根で気を失うほどに締め上げてくれた情交が忘れられず襖一枚隔てた部屋でのコトもあって恋する乙女は爺様の棹の具合が心配で、そればかりに気を取られていた。

であるから和子は、家に戻った爺様の鼻先に、婆様の目を盗んでは尻や胸を突き付け誘いかけ、棹の復活を願った。

時によっては用もないのに、しっしをささげてあげると布団を、寝巻を捲り、棹を アソコを晒しながら摘まむのである。

生来女好きの爺様は献身的な和子の看病で感覚が蘇り、みるみる元気を取り戻していった。

正一が休みの期限が切れて市内に戻っていった時も和子だけは残り、婆様と一緒に看病と爺様の身の回りの細々したことを甲斐甲斐しく手伝った。

婆様は知らなかったが和子は爺様の床に近い部屋に己の臭いを爺様を誘惑したくまき散らすのである。

至る所に花を飾り、グラビア写真を貼り、同じような服装で部屋中行き来するのである。

家の中に花が咲き乱れたようで、婆様もこれには喜んだ。

爺様は退院数日後には家の周りを散策できるようにまで回復していた。

和子はなにかにつけて爺様の回復ぶりを話題に載せ、我がことのように喜んだ。

婆様も笑ってこれに聞き入っていた。

和子は、大義がる爺様を先に立って散歩に誘うようになっていた。

婆様の姿がちらほら見えるような場所に来ると和子は、物陰に隠れて爺様に探させた。

爺様は和子を追うことに夢中になりはじめていた。

棹が勃たなくても爺様には元来、女好きという悪い癖がある。野辺で組み伏せようとする悪い癖がある。

物陰に和子を追いこんでは胸や尻に触りたがった。

和子は表面上はこのおさわりを拒みながらも、爺様が強引に胸を、股間を開こうとするのを何気ない仕草で誘った。

わざと手首を握って肝心の場所付近で忍び込みを押さえておいて、触れるか触れないかの状態を維持させ耳元に囁きかけるなどして興奮を煽った。

爺様に対し女医は、退院直後は夜の生活は控えるように言い含めたにもかかわらず興奮してくれた。後ろ抱きにし、半立ちの棹を押し付けてくるのである。

そのたびに棹付近を尻で和子はサッと払うように弄った。

爺様は焦れた。

焦れて浴衣のような寝巻の裾が乱れふんどしの端から棹が剥き出しにしなっているにもかかわらず、和子を遮二無二追った。

梗塞の患者は安静が大切だが和子を押さえ込みたくて、昼も夜もなくなっていった。

深夜にこっそりと寝間を抜け出し、和子の胸やワレメを舐めに忍んでくるまでになったのである。

和子は和子で、寝たふりをしながら爺様が満足するまで与え続けた。

棹の具合を、与えながら幾度となく薄目を開けて観察し、じれて燃え、シルを滴らせた。

和子は看病するつもりが欲望に負け、看病どころか逆に爺様の病状が悪化する方向に誘っていたのである。

一旦勤務に復帰した正一だったが、寝取られた和子は別にして、一度は寝取ったと思った美紀のことが気になって仕事どころではなくなっていた。

彼女が市内から姿を消してから1ヶ月が過ぎている。

通常なら山野で、いくら非常食用を持参していたとしても暮して行けるわけはなかった。

和子が爺様に囚われて身も心も捧げようと必死になってしまっている今となっては、捜索は自分が行うより他はないと考えるようになっていった。

わけても、山中で見せつけられた和子の、爺様の棹を呑み込んでのたうちまわるワレメは、縛って誤魔化した己の棹であってもサイズが違いすぎると感じていた。

自分には世の中の片隅にひっそりと咲く、小さな花弁が似合うのではないかと、和子には悪いが改めて思い始めていた。

そしてその、捜索の段取りを己ひとりで行おうと綿密な計画を、今度こそ練った。

和子を爺様に譲るつもりでいたのである。


そんな事とはつゆ知らず、和子は相変わらず爺様を誘い出しては身体を与え続け、棹の具合を伺っていた。

最近では、婆様が寝入った深夜とか、家の周囲の物陰に隠れて見つけ出されたときに和子は、爺様の棹を未だ未完ながらワレメで受けていた。

和子は臥所にいる間はともかく、散歩の時などスカートで隠れるからとパンティーを最初から身に着けないで出かけた。

爺様も利便上、寝巻で後を追いかけた。

寝巻の下は和子がたんすの引き出しの底から見つけ出した昔ながらのふんどしに替えていた。

追いかけた先で、和子を物陰に追い込んでおいて、素早く挿し込むには双方ともこのスタイルが手早いと、和子が思いついて双方無言のうちにこれにしていた。

「ふふっ、鬼さんこちら、ここまでおいで」

和子は童心に帰って爺様と戯れていた。

「待て!待たんか和子! これ、どこまで逃げるんじゃ」

爺様は懸命に和子を追い、婆様の目をはぐらかして物陰に追い込むと、その手をスカートの下に潜り込ませ尻を撫でて腰を抱いた。

上手く引き寄せることができたときには目の前に豊満な乳房が待ち受けている。

顔を寄せ、その乳房は心行くまで口に含んだ。

尻を撫で廻し、肉を手のひらで揉みしだいた。

そうやっているうち、時として棹が反応することがあった。和子の激情に呼応してくれたのである。

和子は、爺様の反応があったとみるや、しゃがんで摘まみ唇に運んだ。

短時間ではあるけれど、咥内で復活を願って舐った。

正一が再び休暇を取って帰ってきたとき、彼の目の前でもう一度復活した爺様に挿し込んでもらい結合部を見せつけ、三者三様の劣情の勢いを持続させたまま今度こそ爺様の射出を体内で受け取り逝くつもりでいたのである。

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溢血で倒れた爺様を奮い立たせるべく顔面騎乗を施す和子

山中で倒れた爺様は病院に救急搬送された。

和子は婆様に向かって血相を変え爺様の容体を伝えた。

婆様は殊の外 冷静だった。

血圧が高いことは医者から何度も言われていた。 いつかはこうなることをもである。

婆様もことあるごとに言って聞かせたが、聞く耳持たなかった。

それどころか、しつこく言い続けると山の上での和子の時のように、すぐ手が飛んだ。

「あん人は、あれさえなければエエ爺様なんじゃがのう。  どら、 よっこらしょ」

それでも婆様は爺様のために病院に向かう用意をし始めていた。

爺様の着替えを包む風呂敷の上に、一滴の涙が落ちた。

婆様は声を殺して泣いていた。

よそ様の女に手を出すことさえなければ・・・、気が短くて、女にバカにされると爺様はすぐ手を挙げるが、それさえなければとつぶやいて婆様は泣いた。

婆様の若かりし頃の時代にも爺様は、よそ様の女子を山の中に引きこんで女子の連れに挿し込みを見せつけながら犯したのであろうと和子は思った。

正一の 

自分の女が犯され悶え苦しむ有様にいたたまれないと燃えたぎった様子と、和子自身も爺様の棹に責められ疼き 耐え切れなかった膣や子宮と、その双方にさいなまされながら身悶え、しがみつき主導の爺様の射出を請うた、つい今しがたのことを思い出していた。

あれがなければ正一は、市内を出発した直後から始まった女への軽んじが、ますます増しただろうと思った。

まさかとは思うが、美紀にでも出会い、ヤケボックイに火がつけば、自分が見ている前で爺様と同じことを逆にして見せて悦に入ったに違いなかった。

爺様や正一を、あれほどまでに苦しめることができたことに、和子は自信を持ち始めていたが、こうやって婆様の姿を前にすると、それはそれで複雑な気持ちになった。

男達を夢中にさせた女体という武器を持っていると自覚はできたが、それは逆に男根があればこその女体であろうとも思った。

爺様に、もしものことがあれば、婆様のつっかい棒は外れ、生きる気力すらも失うかもしれない。

和子は正一をせかすと、婆様を連れだって病院に急いだ。

病院への連絡は和子のスマホから行った。

和子たちが病院に駆け込んだ時には救急外来での爺様への血管カテーテルは既に始まっていた。

爺様が病棟に帰ってきたのはカテが始まってから、おおよそ2時間後だった。

あれほどの大病を患ったのに、病棟に帰ってきた爺様は何事もなかったかのごとくケロッとしていた。

息せき切って駆け付けた婆様こそ、元気な爺様の顔を拝んだ途端、具合が悪くなり待合の椅子で横になる有様だった。

婆様の具合は正一が診てくれていた。

疲れからくる、一過性の眩暈と貧血ということだった。

和子は、婆様を正一に任せ改めて病棟に行き爺様の枕元で看病に当たった。

入院と言っても一晩様子を見るだけだったが、起き上がろうとする爺様を和子は制して、とにかく横にならせた。

「大人しくしないと、もう面倒見てあげないから」

耳元で和子が囁き、それでやっと爺様は大人しく目をつむった。

やがて部屋中に響き渡るほどの鼾をかき始めていた。

和子はそっと、横になった爺様の股間に手を忍ばせた。

あの時から貸し出しているパンティーを返してもらおうと思って探した。

爺様が熟睡していることを良いことに、カーテンを閉め切り、布団を捲って探した。

気が付くと和子の後ろで看護師が笑って立っていた。

ナイロン袋に入った布きれを和子に差し出した。

「心臓血管カテーテルは大腿部と股間の付け根にある血管から心臓に向かって通すんです。処置室でわたしが脱がせたとき、これがあったから、きっと貴女との最中に発症したんじゃないかと思って、取りに来られるの待ってたんです」

「いえっ、あの・・・これは・・・」

「気にしなくていいんですよ。それだけ夢中になれたんだもの、女冥利に尽きるわ。元気になられて良かったですね。お幸せに」

にっこり笑うと看護師はバイタルだけ測定し、部屋を出て行った。

和子はカーテンを改めて閉めた。

熟睡中の爺様の顔をパンティーを履く前に跨いだ、羞恥で滲み始めたシルを顔に残らず塗ってあげくて跨いだ。

太腿にまで伝い始めているシルを半開きの口に流し込むつもりで擦りつけてみたが上手くいかなかった。

繰り返すうちに益々疼きはじめ、処理に困った。

仕方なく、一番尖った鼻でワレメに沿って付着したシルを拭い落とし、滴らせて口に運んだ。

はあはあと息を弾ませ、行為を繰り返していた。

渡し忘れたおしぼりを届けに部屋に入った看護師は、和子の様子に気づいて一旦ナースステーションに引き上げようとして踵を返した。

だが、思い直して爺様のベッドのカーテンを小さくめくって足元におしぼりを投げ込んだ。

いくら恋する男女だからと言っても病棟のベッド上で挿し込みだけはしてほしくなく、確認するためだった。

意識を失っているはずの患者さんが、彼の顔を跨いだ女性が精一杯広げ晒したワレメに舌をを這わしているようにも見えた。

「清拭に使ってください」

カーテン越しにそう伝えると去って行った。

「爺様、どうしてわたしたちってこうも周囲が観たがるんでしょうね」

和子は物言わぬ爺様に向かって嘆いた。

身体を反転させておしぼりを拾おうとした弾みにワレメが萎えた棹を捉えてしまった。

次は棹に向かって和子はワレメを擦りつけ身悶えた。

棹は起きては来なかった。諦めるしかなかった。

和子は拾ったそれでワレメの残りシルを拭き取った。

不潔だからと、一応消毒してくれていたパンティーをベッドから降りて履くと、和子は爺様の棹にキスをして部屋を後にした。

亀頭にに真っ赤なルージュがついた。

目覚めたら、きっと爺様は顔のシルの臭いも亀頭のルージュも気づいてくれると思った。

今度こそ廃村に案内がてら一緒に行くわよという無言の合言葉を棹にも残したつもりだった。



婆様の付き添いを兼ね、和子と正一は待合室で椅子に座って夜を明かした。

夜10時を回ると待合の灯は落とされる。

真っ暗な中で婆様は待合の椅子をふたつ合わせベッドにしてもらって、そこで熟睡していた。

婆様の主治医に頼んで入眠剤を今夜だけ処方してもらい、それを飲ませたためであった。

その脇の椅子で和子と正一は並んで座った。

「疲れただろう?少し横になったら?」

膝枕してあげるからと正一は言った。

「ありがとう正一」

和子は素直にそれに従った。

正一の膝に頭を持たせながら和子は、頭にコツンと当たる棹を引っ張り出して唇を這わせた。

街灯の木漏れ日のような光が和子の姿をシルエットにして浮かび上がらせていた。

和子は、昼間こそ欲しくて仕方がなかった精液を、待合室の薄明かりに中で懸命に、あの視姦で募って惑乱していた正一から搾り取ろうとしてもがいていた。

恋い焦がれる爺様を跨いでしまったことで火が着いてしまっていた。

正一は和子のために上着で行為を隠した。

亀頭冠への舌と唇を使っての奉仕、口腔性行が始まっていた。

正一は改めて和子のワレメを確認したくなり、スカートを捲りパンティーの中に手を忍ばせた。

洪水になっていた。

そのことで、病室で爺様との間に何があったのかを悟った。

カテを終えたばかりの爺様に挿し込めるはずがないと知りながらも、正一の心は嫉妬で狂った。

狂った勢いのまま、油断をついて挿し込んだ指で中の様子を探った。

どこかに今しがた絡んだ痕跡を残しているはずであった。

「どこだ! 爺様から受け取ったはずのものをどこに隠した!」

それは叱責に近かった。

あろうはずのないものを懸命に探した。

挿し込んだ指を湿らす和子の体液の出所を、街灯の灯りに照らして相互に確かめた。

「言ってみろ!受け取ったか。それとも受け取らなかったのか」

乳房を千切れるほど正一は掴んでいた。

子宮の奥深く、あの時爺様の胤は吐き出されたと和子の口から伝えてほしかった。それで今からでも抜けると思った。

「爺様はもう少しというところまで頑張ってくれたけど、出なかったの・・・もう少しだったのに・・・」

和子の口を突いて出たこの言葉で、ようやく安心した正一は咥内に射出した。

和子はそれをすべて飲み干し、安心したのか眠りについた。



翌日、朝食後に爺様の回診があり退院許可は昼食を終えてからとなった。

病院の朝餉を爺様の口に運びながら婆様は、爺様の身体から女芯の臭いが微かにすることに気づいた。

「病室で絡むとは、あの女子も・・・」吐息が出た。

来たときとは、比較にならぬほど元気を取り戻した爺様に、婆様はひとまず安どした。

帰りの車の中は、ひとしきり廃村の話で盛り上がった。

婆様も、若かりし頃に聞いたり見たりした安達寛治のことを面白おかしく語ることによって会話に加わっていた。

この話をする以上、爺様はまた女子を伴って行く気だろうと、そのことを婆様は案じた。

案じたが、止めてどうなるものでもなかいことは百も承知していた。

「元気なら・・・」それで良しとしようと思った。

待合室で、懸命に看護してくれた男氏に、婆様は感謝したが、その時女子氏はおらなんだような気がしていた。

朝起きて、よくよく考えてみれば爺様の、朝方忍び足で帰ってきた夜に、女子は屈していたからこそ野辺だか山だかへ女子を誘い出すことができ、そこで挿し込み中に脳溢血を起こしたんじゃと得心した。

「あれは病気じゃ、一生治ることのない病気じゃ、じゃがのう、女子があれほどに爺様の棹を好いちょるに、今更止めてなんになろう」

夜中の待合で、男氏に懸命に奉仕し、出したものを飲み込んでやったのも爺様との挿し込みの許可を得たいがためではなかったろうかと婆様。

女子の浅知恵じゃあ

「笑って送り出すほかあるまいて」

挿される女子も極楽なら、挿し込む爺様も、 それを その地獄を見守る男氏も末は極楽かもしれん・・・ そう思って全てを諦めた。

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野辺の闘い

女は弱い。
周囲の者がどんなに止めても心に決めた男に一途に走ろうとする。
和子の爺様に寄せる心根がそうだった。

男も確かに弱い。
だがそれは目的を果たした瞬間追うのを止めるような単純に奪いたいがためだけの弱さだ。

女は時として己を賭けて競う男どもを翻弄して楽しむことがある。
どちらが本当に自分を愛してくれているのか確かめたい時にやるようだ。
爺様に身も心も蕩けそうになるほど逝かされ、ムラムラが収まりきらなくなり この際男なら誰でもよいと思える日が・・ある。今日の和子がそうだった。

大自然の中で爺様に組み敷かれた。あの感覚が忘れられなくなったのだ。

目的の場所まで残り100メートル余りになって、爺様と正一が勇み始めると、それを見た和子のスイッチが切れた。

これまで関係を持った男たちのことも含めて、よくよく考えてみた。

男どもは女の中に出したいから甘い顔をしてくれている、今回の場合もそれと同じように思えてならなくなった。

女の弱みに付け込んで、よくもよくもと、思えば思うほどスイッチが切れたどころか、今度は腹が立ってきていた。

爺様の辞書に、不可能という文字はなかった。恩返しのない機嫌取りという行為自体行ったことがないように思えた。

最初の日に道案内方々、何度もしつこく迫り、時間経過とともにOKの数が増えて行ったのは恩返しだとばかり思っていた。

ところが実際には、引き返すに引き返せない場所に連れ込まれた恐怖心から、小出しに宝物を与え、無事生還を試みただけだったのである。

その途中、たまたま棹先で探られてしまった肉球が亀頭冠を手放せなくなってスイッチが入り、不覚にも悶え苦しんだだけだった。

深夜の絡みも、市内を出発するにあたって婚前旅行をするつもりだったから準備は既にできていて、正一が床に潜り込むのを期待して待っていたところに爺様が割り込んできてしまい、塗ら経場所に棹先を突き付けられ発火しただけだった。

醒め切った和子は、昨日あった一連の情交を僅か100メートル足らずの間にこう整理し気持ちを切り替えていた。

何も知らないまま、ひたすら興奮し続けているのは男どもだけだった。

爺様は、昨日肝心な部分を押し頂いた場所に来ると、早速同じ手順で自信を持って和子に迫り始めた。

とにもかくにも正一に絡み合った秘部を見せつけたかった。

引いていた和子の手を一旦放し、腕を絡ませ引き寄せにかかった。

「何するのよ! 変なことしないで」

いきなりの剣幕であった、さすがの爺様もたじろいだ。

「和子、どうしたんじゃ」

気を取り直し、もう一度 今度は腰に手を廻し、やんわりと引き寄せた。

「何が和子よ。なれなれしい。嫌らしいわね。止めてって言ってるでしょう」

最初の言葉の時は、どちらかと言えばあらぬ方向を向いて発していたものが、次には面と向かって罵倒してきていた。

その眼光の鋭さに、つい爺様の昔の「なにお~」という癖が出た。

和子の横っ面を、爺様とすれば撫でる程度だったが・・・ 顔が歪むほど張った。

和子はもんどりうって大木の根元に転がった。

口の中を切って、和子の唇から血が滲んだ。

運が悪いことに、和子は途中で爺様にパンティーを貸し与えており、転んだはずみで陰部が僅かに露出してしまっていた。

慌ててスカートの裾で隠したが、爺様の目はこれを見逃さなかった。

「ええ具合じゃて」舌なめずりをする爺様

血が滲み、キッと引き結んだ唇といい、チラリと覘いたワレメといい爺様の股間を若返らせるに十分の構図がそこに出来上がっていた。

危険を感じ、跳ね起きようとした和子の腰あたりに爺様は欲情し切って反り上がった棹を晒しながら組みついてきた。

撥ね退けようとする和子との間にくんずほぐれつの争いが巻き起こった。

地面を蹴って獣の雌雄の、発情を促す格闘が始まった。

地面を転がりながら、互いに力を振り絞って爺様と和子は相手を或いは圧しよう、或いは振りほどこうとしていた。

最初の頃こそ和子が優位だった。

幾度もビンタを爺様の頬に飛ばしたからだ。

それがいつの頃からか立場が逆転し始めた。

所詮はか弱い女、和子の形成は時間とともに不利になっていった。

和子はくんずほぐれつの間に、何度も爺様の股間を全力で蹴り上げている。

それなのに爺様は、怯むどころか益々勢いを増して和子を組み伏せにかかっていた。

立ち上がろうとすれば投げ飛ばして腕ひしぎにかけた。

動けぬようにしながら徐々に衣服を剥ぎ取り、乳房をあらわにした。

和子の力が尽きる時が来た。

傍から見ていた正一にはわかった。

責められ、隅に追いやられ始めたことで、はた目にはこれなら許すしかないという女の常套手段を散々利用しての絡みへの移行だった。

そしてついに和子の動きが爺様によって止められた。

腕を逆に取られ、地面にひざまずくような格好で押し付けられると、さすがの和子も動きが止まった。

昨日はこの段階に至らないうちに爺様の執拗な愛撫を、その身体で受けスイッチが入っているが、今日の爺様は愛撫など全くないままに、いきなりズボンを脱ぎ捨てると和子の口元に男根を晒し、鋭い眼光で睨みつけた。

無言で奉仕を強要したのである。

手順は違えど、昨日と同じ状況が生まれた。男根への畏怖である。

発情が始まりそのムラムラに堪えかねた和子は、おずおずと昨日・昨夜と攻略された男根に向かって奉仕せねばならなくなって初めて表情が変わった。

見守っていた正一は、一時はどうなることかと危ぶんで、引き留めようとまで考えたが、ここに来て爺様の処方をやっと理解できた。

それは、露出されたままになっていた和子のワレメにも現れた。

真昼間の陽光の中で格闘中であっても男の前に晒され、隠すものとてない陰部にこそ現れた。

発情期にある野生の、特に追い詰められる牝の秘部は牡の発情を促すため益々潤んでしまうというのはよくある。

和子は発情期にあったのだろう。時間とともに鈍く光りを放ち潤みが復活したのが見て取れたからである。

「こんな方法を使ってスイッチを入れていたのか・・・」 犬や猫ならともかく、社会通念上から考えれば不思議な情景だった。

この時正一は、自分ならこの段階で挿し込むだろうと、その発情し光り輝く和子の秘部が特によく見える脇に忍んで、その瞬間を待ったが、待てど暮らせど爺様は微動だにしないで、相変わらず奉仕を強要していた。

爺様の棹などいい加減見飽きて目を逸らし始めるころになってようやく爺様は、和子の乳房に手を伸ばし、男根への奉仕を中断させ和子の上体を引き起こしにかかった。

和子の目は焦点が定まらないほど格闘に続く奉仕で疲れ切ったように見えた。

その和子の尻に向かって爺様は、手のひらで鞭打った。

意に逆らう牛馬を鞭打つかの如くであったが、思わぬ行動を和子はとった。

なんと、四つん這いになって尻を高々と捧げ、勇者に向かって略奪の挿し込みを許したのである。

爺様は右手にたっぷりと唾をつけて壺口あたりを湿らすと、奉仕されて雄々しくなった亀頭を股間に滑り込ませた。

悠々とと言おうかわざとと言おうか・・・ともかく観ているとアナル付近に一旦裏筋を添え詰ってやり、更にワレメに沿って滑らせるように下方に押し進めた。

次は引き裂かれるものと待ちわびていた亀頭が、芯部を通り越したから和子は慌てた。

壺口を通り過ぎた亀頭に、和子は思わず腰を沈めて中心を合わせ、一瞬止まって待ち受け、流れ出る潤みを亀頭先端に塗りつけてから割入ってもらった。

あくまで和子の意思で、感覚で亀頭を挿し込ませたのである。

「ああん、いい・・あああ・・・凄い!!もっと」 スイッチが入った。

この声に合わせるかのようにグラインドが始まった。

信じられないことに和子のスイッチは、途中で切れたとは思えないほどしっかり入って爺様の責めに身悶えを始めていた。

声を発し快楽に震えているうちに爺様の棹は和子の尻に打ち振られ襞に招かれ、根元までスッポリと咥え込まれてしまっていた。

その時正一は見た。

密集して生えるお互いの陰毛に既に液がまとわりつき泡立つほどになっていることを。

挿し込みの始まった頃には、確かに唾をつけなければ割れないほど陰唇を固く閉ざしていた、痴情の露出に感極まったとはいえ表面ならいざ知らず中は乾ききっており、ひび割れに杭を打ち込むがごとくだった。

ところが、時間をかけて爺様が突いて中を幾度も抉り逝かせてやり始めたころになると、棹をしっとりと濡らし愛おしげに包み込んで放れないよう引き込む所作をしていた。

それほどまでしても許さぬと、爺様は和子の尻を幾度も叩き、棹や亀頭冠に奉仕せよと腹筋や膣、尻に信号を送り続ける。

肉球で亀頭冠を奉仕しようと襞を蠢かすようにすればするほど、和子の欲望は募り抜き差しならなくなるのであろう。

和子の裸身が朱に染まりはじめ、肉根を咥え込んだ内股がふるふると揺れ始めていた。

白濁した泡が棹にまとわりつき、抜き差しならなくなった壺の中の男根と肉球の絡みの様子を正一に連想させた。

やがて全身を震わせ、のけぞり背を丸めて棹を搾りながら和子は絶叫を放った。髪を振り乱して小さく逝った。和子は半ば爺様の身体や仕込みに屈していた。

正一は、和子への挿し込みが始まると持ってきたゴムひもで男根の根元を縛った。

婚約者を奪われる様子を見てしまっては射出を逃れることなど不可能に思えたからこそ射出しないように縛った。

射出をそれで制御し、爺様に負けないようそそり立ちを促し両者の眼前にそれを晒しながら姿を現した。

根元の状態は爺様に悟られぬようズボンで隠した。

和子の膣や子宮の様子が心配で、出来る限り近寄って挿し込み付近を見守った。

音も聞きたかったし和子の発する臭いも嗅ぎたかった。

そうして己を興奮させ、いつでも挿し込みを交替できる状態にしておいた。

和子も、目の端で正一を捉えてくれていた。覗き見が始まった頃から爺様との情交のさまを観てほしいと願っていた。それほど正一も近寄ってもいた。

さいぜんから爺様は正一に挿し込みが良く見えるようにと和子を横に寝かせ背中を抱くようにして挿し込んでくれていた。

正一は言われるまでもなく、爺様の棹が深々と和子のワレメを貫いている、その部分を凝視した。

「ねぇ~、どうなの? わたしのアソコどうなってる?」

「うん、きれいだよ。欲情しているとわかるほど凄く濡れて光ってる」

「挿し込まれてるんだよ。奥まで届いてるかもしれないじゃない」

和子の言葉に爺様は余裕綽々で棹を引き抜いてワレメの前にあてがい長さを測らせてくれた。

「十分届いていたみたいだよ。おへそを通り越してた」

「危なくない? そう思わないの?」

正一は改めて自らの棹を手のひらに乗せ、その危うさを観たし、和子にも確認させた。

そうしておいて和子の乳首を指で摘まんだ。

「もう・・・欲しくないの? こんなことされて黙ってみてるの? こうされても良かったの?」

乳首は十分勃起し、ツンと上を向いて欲情を伝えていた。

「和子はこうなってるアソコを観てほしかったんだろう?」

乳首への愛撫を唇に切り替えると、それまで使っていた指をそろそろと腹部を下降させクリ周辺に辿り着かせた。

「ああん、あああ・・・そこ・・ねぇ、知ってたの? 知ってて黙って観てたのね。観て抜いてたんじゃない? あああ・・・もっと見て、ちゃんと見ててね。逝かないって約束するから。お願い・・・」

クリをまさぐりながら乳首を何度も舌で転がし、甘噛みした。

爺様は更によく見えるよう、和子の足を高々と上方に掲げてくれた。

「和子の花芯からピンクの襞が見えるよ。凄く蠢いてる。欲しくて搾り上げてるんだね」

「ああ・・たまらないの!!欲しいってわかる? そんな嫌らしい動きしてる? 出されてもいいのね」

もはや三者三様、寝取りを意識しての行為となっていた。

爺様は和子と正一のために、和子を横に寝かせ後ろから責めていたが、最初はゆっくりと棹を出し入れし、棹にまとわりつく泡や襞を正一に確認させていた。。

引き抜いた棹が、再び深く挿し込まれるたびに爺様の精液が子宮めがけ射出されはすまいかと和子と正一は手を絡め会って堪えた。相手を思いやった。

和子の身体へは正一の許可を得て爺様が挿し込んでいるわけではない。いわば強奪に近い非道な手法で奪っている。

それを和子は正一に向かって詫びていた。他人棒が貫いた経緯を挿し込まれた棹の亀頭冠がどのように責めているのかを説明しようとしていた。許可を求めていたが正一は目でそれを撥ねつけ続けていた。

「お願い・・・」

許可が欲しくて和子は泣いた。逃れられなくなっていると泣いた。せめてもこの中に爺様に放出された直後に貴方の棹で入って来て洗い流してほしいと懇願した。

「和子は今挿し込まれている棹を引き抜かれてもいいのか? もっと蠢かしてほしいんじゃなかったのか?」

爺様の陰嚢と精管が収縮し、亀頭冠が襞や子宮入口を弄るたびにしゃくりかえす和子に、その良さとどうしてほしいかを合図の時期と合わせ問うた。

「もっと強く突いてほしいの。でも、そんなことされてわたしが逝くのを観たら嫉妬するんじゃない? 嫌いにならない?」

「好きだよ、愛してる。 だから嫉妬してる。 耐え切れなくなってるんだ・・・わかるだろう?」

正一はふるふると震える先走りした棹を和子の口元に差し出した。

和子は懸命にそれを啜り、舐め取った。

爺様は、それでも和子を離さないで深く挿し込み組み伏せ続けた。

深く逝かせるためには引き抜きこそが肝要だが、もう引き抜きは諦めていた。

膣奥深くで、亀頭冠を蠢かすにとどめていた。

正一の今目の前にある棹を観たとき、己が強かったから和子を奪えたと思った考えが間違っていたように思えた。

和子の膣は、爺様の亀頭冠で麻痺して正一の棹が今は勝るほど充血していることに気づかないでいた。

気づけば強引に爺様の棹を振りほどき、強い男の胤を求めて正一に跨っただろうが、そうしなかった。

和子こそ、いまはこの亀頭冠を味わうことに全神経を集中させていた。

だから正一の許可を得たがっていた。和子は認めたが、正一は当初と違って認めようとしていないことが見て取れた。だから棹は己より怒張している。内心負けたと思った。

認めれば和子に胤を流し込めなくなるばかりか、萎えてしまい逃げ出す以外方法がないようになってしまう。

それでは自尊心が許さなかった。

「和子のやつに口でさせるしかないワイ」

爺様は和子の足首を掴むと繋がったまま上向きにさせ始めた。

「上向きにさせ、口が使えるようにしてやれば必ずもう一度口元に棹をもっていくじゃろうて」

作戦はもう少しというところで躱された。

和子が自ら正一の棹の先端を指で弾いたからだった。爺様の経験から共に双方の穴に挿し込んでほしくて待っていた風に見えた。

「言葉とは反対のことをしおる」

これには爺様が欲情する番だった。

思わず止めていたピストン運動を息を堰切って再開していた。

和子を自力で逝かせ、中に残らず放出してやるつもりで責め立て始めた。

正一は和子に堪えよと目で示し、乳房を掴んで意識の引き戻しを図った。

和子の思惑通り、ひとりの女の身体をふたりの男が同時に奪い合う形になった。

訳もなく和子は燃えた。全身を打ち振って逝きそうになると訴えてきた。

常軌を逸脱したことを恥らいながらも、より強い男の胤を求め子宮が狂いまわっていた。双方の棹を全身の神経を研ぎ澄ませ測っていた。

爺様も、そして覗き見で抜こうとしていた正一ですら、この欲情した和子の身体に我こそが影響を与えたくて、唯一の足跡を残したくて悩乱していた。

3人それぞれが、今を逃してはならないと必死になって相手を求めていた。

和子の子宮が襞が爺様の射出感を感じ取った。

ドクドクと射出をにおわせる脈打ちが先ほどから幾度となく繰り返されては治まっていた。

腹筋と肉球は懸命にその射出を促そうと亀頭冠を搾りにかかっている。

和子の恥骨が爺様を押しのけるように上向き、逆に屈曲したかと思うと亀頭の先端を子宮口がしぶきを受け止めるべく小突き始めていた。

それでも爺様が射出を遅らせると疼きを抑えきれなくなった女体の恥骨のしゃくりあげが始まった。

爺様の全身の血管が浮き出て顔が真っ赤になった。

野太い腕がガッチリと和子を組み臥し疼きからくる動きを制した。

ついに和子が、その爺様の背中を野太い腕をわなわなと抱き始めた。

爺様の胤が和子の子宮に渡される瞬間が来た。

口を大きく開いて和子は、大きく吐息を吐きだした。咆哮だった。

上に乗った爺様への迎え入れの準備が整ったという合図だった。

爺様の腰が強く和子に押し付けられ、全身に痙攣が走った・・・




勝負はあっ気なく着いた。爺様の上体が脱力した。



急激に和子を責め始めた爺様の息が持たなかった。

爺様は胸を掻き毟るようにしながら和子の上に崩れ落ちた。



爺様の棹が年甲斐もなく常軌を逸するほど雄々しくなっていたのは、半分は異常すぎる高血圧からくるものだった。

亀頭冠が和子を潤ませたのも、元はと言えば本人の意に反して充血しやすかったからだったが、それが今回は裏目に出た。

棹は急激に萎え、和子が爺様のフニッシュと思える上体の倒し込みと、正一の乳首への刺激に耐え切れず胤を早く貰い受けるべく腰を振った瞬間に主を失った棹はワレメから抜けてしまっていた。

肝心の爺様は和子の首筋に真っ青になった顔を埋め、痙攣を繰り返していた。

もはや情交どころではなかった。

和子は青くなって爺様を振り落とし、正一にしがみついた。

爺様は地面の上で大の字になり、弓なりに反り上がって苦悶の表情を浮かべている。顔面が異様に腫れ上がり土気色に染まり始めた。

狭心症が、山中で始まっていた。

血色のよかった爺様の身体がみるみるどす黒く変色し始めた。

我に返った正一は、懸命に爺様の胸部を胸骨が折れよとばかりに殴打した。

心臓にショックを与え、動きを復活させるためだった。

時間は刻々と過ぎて行く。

正一は和子に命じて口への息の吹き込みをさせた。青ざめながらも和子は正一の指示に従った。

胸への圧迫は正一の役目だった。

疲れと恐怖で正一の顔から脂汗が爺様の胸へ流れ落ちた。

時間との闘いであることを正一は知っている。

復活が遅くなればなるほど障害が残り、下手をすれば死に至る。

和子の名誉のためにも、それだけは避けたかった。

数分後、爺様の自発呼吸が確認できるようになった。

正一は爺様を背負うと和子の先導で山を下りた。

田んぼの畦道まで来ると、スマホを使って救急隊を呼び寄せた。

爺様と和子の間にあった情事を、正一はなかったことにしたくて必死で山から爺様を担ぎ降りていた。

救急隊に爺様を引渡し終える頃、和子の中に正一への畏敬の念という外れることのないスイッチがキッチリと入った。

今度こそ正一に手を引かれ、和子は婆様の待つ家に向かった。

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ジャンル : アダルト

肉欲に狂う者たち 嫉妬

和子は美紀の行方を知りたくて罠と知りながら爺様の腰で押さえ込まれ激しく逝かされた。

襖ひとつ隔てた隣の部屋では正一が、同じ屋根の下で婆様が嫉妬に駆られていた。
だが、爺様は平然と和子を一晩中犯し続け、明け方近くになってついに逝かせ部屋を出た。
今の時代では考えられないことだが、それからの爺様は忙しかった。

爺様には爺様なりの、日が昇る前に朝草刈りに出かけなければならなかったわけがあった。
ひとつには閨にこっそり帰ってきた爺様の様子をいぶかしんだ婆様の目を逸らす、小言を聞かぬことにあった。

若かりし頃より近郷近在では知らぬ者とてないほど狂性家で通っており、一度目をつけた女には必ず夜這いを掛けた。
爺様が悪いとわかっていても、爺様に惚れてしまい足入れが元で離縁された女は数知れずだった。
だから婆様は泊めおいた女子が爺様に足腰立たぬほど嬲られはしまいかと心配でならなかった。

忍び足で閨にこっそり帰ってきた爺様に、どこに行ったか聞こうとした。
爺様はそれを恐れ、そそくさと外に朝草刈りと称し逃げた。
足入れのしりぬぐいは全て婆様が行った。
旅田浴び繰り返す足入れで警察に突き出されそうになったのを助けてくれたのも婆様だった。
だから婆様を怒らすと怖いことは身に染みていた。

いまひとつは昨夜婆様に処方されていた睡眠導入のための安定剤を、こっそり客人正一に盛ったことを咎められはすまいかと案じた。

薬が効いてくる時刻から和子を抱く算段だったからである。
薬は数分効く程度しか処方されていないごくごく軽いもの、嫉妬に狂われ忍んで来るところを待ち伏せしようと数でも数えられたら、それこそ事だった。
だから逝かせたことを確認すると逃げた。



和子を組み敷いて膣内に放出したかけた頃には婆様ならクスリの効用が切れている時刻のはずで、射精感が募り宙をにらんでいるうちに、和子の反応だけに集中するあまりそれを失念して警戒心を解いていた。
膣奥深く挿し込んで和子に絶頂を迎えさせることこそ真の目論見であったが、その逝ってくれた瞬間隣でかすかな物音がしたようで、相手の出方が心配になり婆様との閨に逃げ帰った。

「あ奴、オナゴと儂が睦おうとる様子を見てマスかいとったワイ」  これであった。

正一にしても、隣の部屋から聞こえる苦しげな声に、何事かと襖を開けかけて情事に苦悶する和子のワレメに爺様の男根が食い込んで悶え苦しむ姿をを目にし、あの有様はかつて堅いと評判の女だとは到底思えず、終末を見極めたいと見入るうちに股間に手を伸ばして夢中で擦ってしまっていた。

恥も外聞もなく親子ほども年の離れた客の和子を爺様が犯していた。正一も婆様も連れ合い・恋人と同じ屋根の下で寝ていて寝取るとは思わなかったし、和子は和子で爺様の女を扱う手技手法はともかく、有り得ぬ状況下での誘いに不貞を働いて、しかも負けて屈して、あろうことか婚前旅行にと出かけた先で、これから夫婦になろうとする男の部屋に向かって股を開き、他人棒を受け入れヨガッてしまうとは、到底信じられなかった。

昼間、山中のふたりのいる場所に近寄ったとき、目に飛び込んできた光景を、疑いたくとも疑いきれない自分がいて、寝入る瞬間まで悶々とし、ウソであってほしいと願い続けた正一であった。

人生のどの部分を取ってみても、現実にはあり得ないと、宿を貸してくれた好々爺であることをかたくなに信じていた自分がいたからである。

釣り合わぬ相手同士のはずが、全くそれと感じさせぬほど獣のようなまぐわいを、何故か女が切望し続け、爺様も燃えたぎる女の淫靡臭に我を忘れて組み敷いて挿し込み全身を締め上げ逝き始めたオンナの喉奥から何かを吐き出させようとしている。

ふたりの放つ、この淫臭もさることながら、地の底から湧き起こるような狂乱じみた雌雄の咆哮は部屋中に響き渡り、美紀恋しさに近隣のご夫婦の閨を盗み見たあの時の常の男女の絡みとは異質のものがあった。

それ以上に正一を自慰に走らせたのは女の豹変ぶりで、和子から溢れ出た液が棹やお互いの尻周辺に絡み付き、打ち付け挿し込むたびに醸し出す音だった。
暗闇なればこそ、闇の中で聴くビチャビチャという音色は寝取られ奪われつつあるさまが余計淫靡に思えてくる。
その音を発するほど女を逝かせるためには、相当苦労して仕込まなければ溢れてこない。

女を抱きたくて狂う男に向かって鞭打つ音に聞こえた。
和子をあれほどまでに屈するとは、さぞかし男根の使い方が秀逸なのだろうと思うと妬けて射出感が更に募った。
女房や恋人を人様に与え覗き見る醍醐味は女のホンネを知ることにある。ハメてもらいたくてたまらなかった女の気持ちの拝ませてもらうことにある。
それらが入り混じることによって、なお一層卑猥感は増し、正一は差込が続く中、寸止めに苦しんだ。

おそらくふたりは、特に爺様はこれらの全てに酔いしれることによって、更に欲情し、深く契ったのであろう。

情けないことに正一は、己の棹を握って爺様と和子の腰の動きや喘ぎ・荒い息遣いに合わせ扱き始めてしまっていた。
その陰部を貫く年季の入った男根は二度までも、あのつとめて高飛車だった和子を、どうやったかは知らないが、恋しくて後追いするまでに仕込んでしまっている。

正一がやっと探し当てた和子の弱点のその先を、いとも簡単に爺様は探し当て、悠々と組み伏せ、逆に恐らく初手は貶められたであろう男根を、欲しがって泣きつくまでに仕込んでいて、その挿し込みは先に奪われたことを悔しいながら恋人である自分が自慰に走ってしまうほど和子の体内に根を張って蠢いていた。


そんな襖の向こうの行為はAV動画では絶対に見られない、素人が本気汁を求めて醸し出す本物の肉欲であり、寝取られだった。

うかつにも欲情してしまって目が離せないでいるうちに和子は爺様によって絶頂を極め、その将来の我妻の表情や物腰に耐え切れず空間に向かって射出してしまい、畳にこぼれた精液を拭き取らなければと慌てた拍子にかすかな音を発し、一層声をかけにくくなって寝たふりをしてしまっていた。



良かったことと言えば、婆様が朝餉の案内に部屋に入ってきたとき、正一の棹から射出した液の臭いが部屋に立ち込めていたことで、婆様は正一と和子が情交を重ねたものと勘違いし、にやりと笑うと部屋を立ち去っている。

更によかったのは、遅れて起きてきた和子が、シーツを汚してしまったことを、誰と汚したとは言わず、素直に謝ったことにあった。
婆様は恋人同士の情の深さから招いた粗相と笑って見逃してくれたのである。

和子が爺様の朝草刈りの場所を聞いてきたときも、泊り賃代わりに慣れぬ手で手伝おうとでもいうんだろうと笑って見送ってくれていた。

和子は何食わぬ顔で部屋に帰ると鏡台に向かって懸命に化粧を始めた。
爺様に気に入られるようにとルージュもより上質なものをクッキリと塗ったし、ワレメや腋、更には乳房にアナルなど、あらゆる生殖武器にコロンを忍ばせることも忘れなかった。昨夜と同じように正一は襖の陰からこの様子を覗き見た。
それを瞬時に終えると、婆様に顔を合わさないよう、縁側から一旦裸足で庭に下り、改めて玄関に忍んで靴を手に持って家を後にした。

人妻が男のために着飾る、それをそっくりそのまま行い、和子は裸足のまま爺様の後を追った。

血相を変えて和子の後を追おうとした正一に「仲がいいのう。羨ましいことだて」とポツリと言っただけだった。

婆様は昨夜の続きを野辺ででも行うつもりなんだろうと、笑って見送ってくれた。

「仕込まれた疼きに昼も夜も忘れて身悶える女とは、こういうことだったのか・・・」
正一は和子の後を追いながら呻いた。
噂には聞いていたが、これほどとは思わなかった。

「爺様はもう一度和子を仕込もうと企てている。和子はそれを知って狂ったのだ。その様子を初手からもう一度見たい」
和子を追った原因を、悔しいが認めざるを得なかった。

挿し込みにかかった爺様の業もさることながら、仕込まれに行く和子がどのような状態になり、どのようにして股を開き、迎え入れてもがくのか「あの人妻だった女が自尊心をなくし、男にすがりつき情交を求める。それをつぶさに見て抜きたい」そう思った。

血相を変えて爺様の元に走り、追いすがる和子は未だ裸足だった。
正一の妄想の中で和子は、衣服の中の肢体を朱に染め欲情し切って揺れていた。

嫉妬に、何度爺様の元に走る和子を組み止めて野で打ち据え引きずり戻そうと考えたか知れなかった。

それを制したのは襖の向こうで燃えたぎっていた元人妻の痴態を観て極限の射精感を覚えてしまった己の性癖にあった。

たとえ彼女と結婚という形で結ばれたとしても、いつかあの射精感を味わえるなら人様に妻を貸し出すこともあり得るだろうという考えが頭をよぎり、またそれを恥じた。

朝もやの野辺の中を爺様を求め走り回る懸想した女の、白く揺らめく姿が艶めくようにも見え、逆にうら悲しくもあった。

真っすぐ走ればいいと、暗に爺様は和子に伝え、そこを選んでいる。にもかかわらず、和子は少し走っては爺様がすぐそのにいまいかと立ち止まり右往左往を繰り返し、村人に聞かれないよう声を押し殺すようにしながらも爺様爺様と泣き叫んだ。
何も知らない村人が、もしもそこに立ち会ったとしたら うら若き乙女に姿をやつした般若を見た思いがしたであろう。

村中を散々走り回って、おおよその地図は頭に入っていた正一は、たがわず爺様の元へ、悩乱する和子を見守りつつ送り届けるべく行動を起こしていた。

人影を見つけると避けるように道を変える和子を観て、正一は先回りしては影を見せつけ邪魔をし逆に走らせ、上手く爺様の元に送り届けたからである。

屋外乱交ならここが都合よいという場所を昨日のうちに目星をつけていた中から正一は独自の感で、爺様と和子の逢引の場所として探し当てた。

その場所とは方向音痴の和子でも、昨日の今日で思い出せるあの場所であった。

村を全く知らない和子に爺様は、爺様宅から一直線に向かえば簡単にたどり着ける場所、婆様に知られてはならない場所でもあるこの場所を朝草刈りと称して選んでくれていた。

爺様は和子のため、昨日仕込んだ山中に向かう道の入り口近くの田んぼの畦道で待っていてくれた。

思い出の場所に和子を引き込んで、正一が物陰から見守る中、完全に屈するまで授受に脱がせ、終いには全裸になって仕込んでやるつもりで、尻に敷く筵を朝草刈りには用もないのに片手に下げ待っていてくれた。

駆けつけた和子をまず褒め、手拭いて泥のついて血が滲む足を拭いてやると靴を履かせた。そしてやさしく手を取り、後ろから追う正一の影を遠くに視ながら、後を追わせるがごとくゆっくりと山中に向かって移動を始めた。

野辺の爺様の元に駆けつければ、その場で抱いてもらえると思っていた和子はすぐに身を揉んでせがみ始めた。
爺様が懸命に手を引くが、駄々をこねて幾度も立ち止った。
その都度爺様は和子を、なんやかやと理由をつけ、あやさなければならなかった。

我慢しきれなくなった和子の唇を、途中で何度も奪い、抱き寄せて女の下腹部で想いを寄せていきり立つ棹の感触を確かめさせ納得させると、尚も進んだ。
途中まで所どころ舗装路が残っていた路は長年の風雨にさらされ崩れ落ち、完全に獣道へと変わっていっていた。もはや邪魔など入ろうはずもなかった。
上り坂に差し掛かった。昨日の場所までの路の中間まで来ると爺様は、待ちきれない和子のために棹を時々握らせた。彼女のパンティーを剥ぎ取ってやり、熱くなった亀頭をワレメにあてがってもやった。そうしておいて剥ぎ取ったそれを己のパンツの中に棹を包むがごとく納めるのを見せつつ指を使ってやった。

爺様が読んだ通り、和子は納得した。彼女ののパンティーは爺様の棹を包むならいざしらず、もはや和子のワレメを包む役には立っていなかった。
濡れすぎて、履き続けることで不快感が増すばかりと思われるほどだった。

爺様は和子の目の前で棹や亀頭に付着した先ほどの和子のシルをパンティーで拭き取って見せた。

和子はこれに気をよくした。

爺様の棹はますます元気になり、和子は湿ったワレメを露出させ風に当てたことで心地よさが、欲情が増したようだった。

だが、和子は指の刺激を受け棹を握らされ今しがたまで履いていたパンティーを棹を包みにされたことで、陰部から内股を伝いシズクがいっそう垂れ落ち始めた。

その、スカートからのぞく陰部が濡れ行くさまをチラチラと見せつけ爺様に引かれて山に登る。

後を追う正一との距離が、爺様のこの計略により必然的に近くなった。

和子も、登り始めて暫らくしたころから正一がスカートの下を覗きつつ後を追っていることに気づいて、自分の節操のなさと、それでも昨日のそれがなんだったのか確かめたい気持ちとで恥じらいから全身が熱くなっていった。

「これから爺様と行うことを、正一は最初から最後まで観る気なんだ」 それはまるでストリップ劇場の踊り子が選ばれ壇上に上がった客とが絡み、それを欲情し切った同じ境遇の観客に向かって開き晒すやり方だった。

客は耐え切れなくなり、伴ってきた女性、或いは街の、絡みを生業にしている女性に向かってあらん限り吐き出す。

正一も恐らく耐え切れず、途中で自ら抜くだろうと、行う前から想像できた。
爺様が征服中のワレメは、何があっても村内では絶対に明け渡しはすまい。
明け渡されることになれば和子自身も困ることになる。
惨めだろうし、耐え切れなくなるだろうと思った。

浅はかな考えだとは自覚していて、それでも目的地目指して爺様に手を引かれ登っている。
和子は正一のことを想い気持ちがグラついた。
きっと嫉妬に狂うだろう、 爺様と間もなく始まるであろう絡みを、ワレメが更に期待して濡れそぼっていることを自覚しながらも危ぶんだ。

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爺様に、彼が寝ている隣室で犯され逝く

「いけない!見られてしまった・・・」和子が案じた通り
和子の、爺様との情事を知ってか知らずか葛城正一は不機嫌になり、和子には滅多なことで口を利かなくなった。

正規の宿の予約を入れて出発したわけではなく、ましてやこの田舎ではその日のうちに宿を探すなんてことは到底できない。
山の尾根で爺様と和子の間に何があったか・・だが女連れで野宿とはいかず正一は爺様の好意に甘えるしかなかった。
不機嫌なまま、爺様と和子の後に、ず~っと離れてついてきた。

一晩の宿を貸してくれた爺様の家は見るからに大きな建物だが、夫婦ふたり暮らしだった。
都会から人を探して村に来たと爺様から告げられると、婆様は久しぶりに我が家に若者が泊まってくれると大層喜んでご馳走してくれた。婆様はとかく正一を歓待してくれ、おかげで正一も少しは口をきいてくれるようになっていった。
昼間、行方が分からなくなった和子を探して散々走りまわされた正一はお風呂の後、食事をふるまわれ酒も勧められ、酔いが回ったのか食後直ぐに鼾をかいて寝入ってしまっていた。

隣室に寝かされたとはいえ、正一のもの凄い高鼾と、明日から野分道を辿って廃村に向かうという不安から寝そびれてしまった和子だったが、午前零時の時を告げるボ~ンボ~ンと言う、昔ながらのと振り子時計の音を聞きながら、いつしか寝入りはじめていた。
和子の部屋の縁側に近い障子がそっと開いて誰か忍び込んできたのはその時だった。
正一の部屋から鼾の音は消えていた。

隣室との境界の襖を開けないで、わざわざ縁側に回って障子を開けるとは正一にしては変だなと思いながらも、昼間の爺様とのこともあり妬けて悶々としてしまい、我慢できなくなり忍んで入ってきたのは新婚旅行気分を味わいたがっていた正一だとばかり思って、和子は真っ暗な中 入ってきた人影に布団の片方をそっと持ち上げ、脇に誘い込んで相手の腰に手をまわしかけて驚いた。
爺様だった。
客として泊まることになったので、婆様もいることだし着替えも用意してきてなくて、まさかと思いながらも不用意に和子は下着だけで横になっていた。

爺様はそれを変に察して、己もどこかで寝巻を脱いで褌だけになって入ってきてくれていた。
和子は慌てた。
なにしろ襖一つ隔てた隣室では許し合って結婚を考えた正一が寝ている。

正一に気づかれたらと思うと、叫び声も上げられず、さりとて昼間の延長のこともあり身体の疼きは確かに治まってなくて、つい無意識のうちに行動に移ってしまっていたものの、こんな形で不貞をと思うと腋にじっとりと冷や汗が滲んだ。

その間にも爺様は和子と正一のことなど意に介さないとばかりに手際よく和子の下着を脱がせ、既に両足を高々と持ち上げ、秘部に顔を埋めビチャビチャと卑猥な音を立てながら、風呂上りでも昼間の余韻から冷めやらず湿り気を帯びて淫臭を放つワレメを啜り始めている。
「彼に音を聞かれてる」
止めさせたくて必死に爺様の頭を両手で押す和子、昼日中に出せなかった精液と興奮を今隣室で寝取る形で晴らしたい爺様。
「・・・んんん・・」

昼間の今である。
不貞の緊張と熟成した性技をもっと味わいたい興奮で和子の太腿の内側に震えが走った。
30分も充血し切ったままの男根に貫かれ掻き回された昼間、その再現を一刻も早くと願う和子はとにかく懸命に開いて与えゴツゴツしたモノを待ち受けた。

爺様はそれでも舌で責めるのを止めなかった。じれた和子は足の親指の先を使って爺様の棹を、ごく自然を装いながら小さく小突き挿し込みを求めた。丘の上での妄想が頭の中を駆けずり回り、その性技への期待に不貞も合わさって昇りはじめていた。

「よしよし、待っておれ」
枕元まで競り上がって、それでも正一に見つかるまいと部屋の隅に逃れようとする和子を爺様は易々と何度も中央に敷いてある敷布団の上に引き戻してはマングリ返した。
蜜壺に舌を這わせながら愛液で濡らした指先を何度も和子のアナルめがけ塗り込み、中指を挿し込もうとした。

「わん、ダメ・・・そこは」 絶叫が部屋中にこだました。
必死で和子は抵抗し、縁側に向かって逃げようとするが爺様はその都度敷布団に引き戻し、落ち着かせるためその手に充血し切った怒張を握らせGスポットを掻き回し悩乱させた。
「もう、もう・・・見つかるから・・・やめてお願い・・」 恐怖と欲望がないまぜになった懇願だった。

キワドイ不貞と思えば思うほど逆に和子の身体は燃え、泉水が溢れるのを爺様は殊の外喜んだ。
和子が乱れきった状態になったのを確かめると、爺様は横臥した。和子の目指す怒張は闇の中で天を突いている。
躊躇わず、和子は顔面を跨いで、目指す男根を右手で捉えた。

一時でも早く爺様を説得し潤み過ぎた壺が納得できるほどそそり立たせて、その中に深く導きたかった。
爺様の唾液でベトベトになったワレメを、和子は爺様の顔面に押し付け怒張を握ると手のひらで扱きたてた。
これ以上爺様に好き放題させたら声が漏れ、やがて正一に見つかり怒張を迎え入れられなくなると危惧した。
それでなくても雄々しかった爺様の棹は、和子の掌の中で脈打ち始め亀頭が充血し切って、カリ首が異様に張り出してきていた。欲しかった。

我慢できなくなってそれを咥えた和子は、興奮のあまり爺様の顔面に押し付けた下腹部が男根を求め僅かに浮いた。
乳房を爺様の腹部に押し当てる格好で身悶えしてしまったからであったが、これがいけなかった。
その機会を逃すまいと爺様は和子のアナルめがけ、中指を挿し込んできた。
腫れ上がった肉球で膣の先端が窮屈になるほど興奮しまくっていたからたまらない。強烈な、これまでに味わったことのない刺激が和子を貫いた。

含んでいた棹を思わず吐き出し、振り落とされないよう梶棒代わりに握って耐えた。
挿し込まれた指がスッポリ埋め込まれるとかぎ状に折り曲げてGスポットの内側を抉った。
身体中に悪寒が走ったかと思うと全身がカーッと熱くなって宙を飛んだ、爺様の腹上から振り落とされていた。

その、和子が爺様の腹から降ろされ、四つん這いの体勢に誘われ、開かされた蜜壺に爺様は十分に雄々しくなった怒張を、今度こそきっちりと埋め込んでくれていた。
悠々とピストンを、下方から突き上げる如く繰り出しながら、尚もアナルに指を挿し込んで和子を責め立てた。
「ああん、あん、あああ・・・」尻を高く掲げ、布団に顔を埋め声を立てないようにしながらも、挿し込み口を打ち振って亀頭冠を搾ろうとする和子。

必死に、隣室にいる彼の耳に届かぬよう声を殺そうとしていながらも、不貞の欲情の真っただ中に他人棒をあえて求めてるほどスキモノの女だと爺様にはわかった。
狂おしいほどの肉の貪りあいは、和子にして気が遠くなるほど続いた。身体中の、どこを触られても飛び上がるほど性感が募っていた。
「そろそろ潮時だ」
夜明けが近かった。

体勢を和子を組み伏せる格好に引き抜かないで体位変換し、爺様は更に深く深く幾度も和子を貫いた。
射出を、できる限り後ろに持ってこようと、出会って初めて乳首を舌で転がし飛沫そうになるのを誤魔化した。
棹が和子を欲しがりドクドクと和子の中で脈打ちが始まると、耐えねばと歯形ができるほど乳輪を噛んだ。鍛え上げた両腕で和子を締め上げた。

力任せに和子の身体を締め上げ、射出に堪え突き上げると和子は、明けの薄明かりの中で全身を朱に染めて逝き、脱力した。
和子が絶頂を極め、無意識の中で亀頭冠をこれ以上ないほど締め上げた瞬間、爺様の我慢がこと切れて奥深くしぶいた。

和子が落ち着くまで爺様は棹を和子の中に納めたまま体重をかけ愛を伝え、そして引き抜いた。
和子の花芯から大量に白濁した液が流れ落ち敷布団の上に滴った。
どこから持ち込んだのか、爺様は事を予感してトイレットペーパーを用意してくれていた。
大量に流れ落ちたふたりの液を、それで爺様は慣れた手つきで拭き取ると部屋を出て行った。

去り際にこう伝えて
「昨夜の酒に婆様が飲む安定剤をちょこっと入れといたんじゃよ」

隣の部屋から正一が起き出してくる音が聞こえたのは、爺様が部屋を出て数分後だった。
和子は必死で寝たふりをした。その分、起きて挨拶を交わすのが遅れた。
布団にクッキリと夜の名残が残ったが、和子はそれを婆様に、ともに来た正一が真夜中に忍んできてと謝りをいれた。

「若いのう」
婆様はにっこり笑うと洗濯機に、こともなげに放り込んでくれ、朝餉に招いてくれた。
爺様と正一は既に食事を終えており、一睡もしなかったはずの爺様は朝餉が終わると元気に朝の露が下りた畔の草刈りに出かけていた。

腰に、終わったばかりの爺様の余韻が残り、居てもたってもいられなかった。「元気な顔でも見れば気が治まるかもしれない」食事を終えた和子は思わず愛を仕込んでくれた爺様を探して霧の中に彷徨い出ていた。

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爺様と和子 山野の解放感

美紀を探し当てようにも葛城正一の持ってる知識と言えばエロ事ぐらいしかない。
美紀が自分と同じ感覚でその場所を目指すかと問われたら、身体を重ねたもの同士にしかわからないと応えるしかなかった。

そう、葛城正一は あの足立寛治が引き起こした部落衆の妻への足入れ事件を発端にし書かれた記事を読んで、これに傾倒し風習の卑猥さに人妻にハメたくて身を揉んだ記憶があるからだった。
夫が引き起こす数々の不倫に嫉妬し、悶え苦しんだ過去がある女なら、あの廃村に自然と惹き寄せられるかもしれないと、一度は身体を重ねた女だけに確信はなくともそう感じた。

自然と葛城正一は、渾身の想いで割入った美紀の体内に溢れる、賢婦人とは到底思えない淫靡な臭いを嗅ぎつけていたのである。

そうは言ってみても、記事によれば何分にも獣道のような藪の中を分け入って、遮二無二進まなければ廃村には辿りつけず、下手すれば道に迷って二度と再び里には帰ってこれないようなことが書かれていたようにも読み取れた。
下手に覚悟を決めるより、入り口に近い村で確実な情報を仕入れなければ死にに行くようなもので淫靡目的に入って行く意味すらない。

和子と正一は付近の村につくと、手分けして情報を聞きまわった。
手分けと言っても和子はどちらかと言えば方向音痴で、今いるこの場所がどれぐらい田舎なのかすらわからないでいる。
役に立つと言えば相手が女なら油断して話してくれるかもしれないということぐらいだ。
だから葛城正一の目の届く範囲内を、当初は和子に聞きに回らせた。

田舎の人間というのは外部の人間に対する警戒心はめっぽう根強い。
葛城正一はともかく、ぶっきらぼうな言葉で聞きまわる和子には、こと相手が男ではなくオンナであった場合老婦人などは警戒心を募らせた。
これを按じた葛城正一は、和子には比較的警戒心を持たれない爺様に向かって聴いて来いと教えてやった。

これは見事に当たった。
身体の線がクッキリと浮き上がるスウェット風の服に身を包んで、甘い香りを漂わす女のつっけんどんな問いかけに逆に興味を抱くらしく、和子に向かっては何でもかんでも 時に必要ないことまでも話してくれた。都会では敬遠されがちな彼女がモテたのである。
和子は有頂天になって、方々走り回りながら聞きまわり始めた。

葛城正一が気が付いた時には、もう和子の姿はどこにも見えなくなっていた。
和子は正一に教えられた聞き取り方法を逸脱した言葉で美紀を探し始めていた。
「ウチぐらいの女の子がここいらを通らへんかった?」

美紀の写真を見せながらも、彼女の身体つきや衣服の特徴などを告げることをすっかり忘れ、自分を売り込むことに夢中になり、時には世間話に講じたりしながら聞きまわっていたのである。
相手に取り入ろうと都会でいうところのチラリと魅せる仕草も自然と出てしまっていた。
聞き入る村人の、殊に古女房に辟易し始めていた男どもの目つきがそれで変わった。

親切丁寧なんてもんじゃなかった。
まさに手取り足取りの域だった。和子は気をよくした。「こんなん熱い視線を浴びたん、久しぶりやし...」
喜んだのはむしろ忙しい仕事の合間とはいえ、情報を聞かれた爺様の方だった。

ある爺様など和子の手を取ると、廃村に通じる道順を教えてやると、草刈り作業中のあぜ道から獣道へと誘い込んだのだ。
険しい斜面を、慣れない足取りの和子の手を引き登って行き、村が見下ろせる高台まで来ると和子を引き寄せ耳元にささやきかけるように眼下を指さし案内をし始めた。
武骨だが、農作業で鍛えた逞しい腕がガッチリと和子の脇腹を抱え込んで感触を確かめはじめてくれていた。

登山とはこれほどまでに気持ちの良いものだとは知らなかった。
清涼感に満ち、眼前に広がる大自然は何物にも代えがたい。
登り始めこそ藪また藪の連続で顔には蜘蛛の巣がかかり、クマザサで露出した皮膚は傷つくわで金輪際山登りなどと思ったものだが、爺様の助けを借り登り切ってみるとその爽快感に我を忘れた。

眼下の村落を見るにつけ、まるで天下を我が物にしたような気分にさせられたのだ。

葛城正一から廃村に向かうには獣道を辿らなければと聞かされていた和子は爺様の説明を、最初はひとつも帰庫漏らすまいと真剣に聞き入った。
熱気を帯びた話し方は美紀を探す和子のためを思って語られているものとばかり思っていたが、話が二転三転し始め、汗が引き始めるとやがてなにやら尻のあたりを固いもので突かれているような気がして我に返った。獣道を歩いているうちに衣服の隙間になにやら得体のしれない者が潜り込んで来た風に思えたからだ。恐ろしく真正面から見ることはできなかったが和子は蠢くものをその手で押さえ込んで悲鳴を上げる寸前・・
爺様の腰に回していたはずの手が、その時既に腹部を捉え掻き回し始めてくれていて、その節くれだった指先がご無沙汰の陰毛を探し当て、更に先に進もうともがいているところで、尻にはすっかり怒張させてしまった鍛え上げられ黒光りする亀頭がだらしなく開け放たれていたジッパーの奥深くから顔をのぞかせ探し当てた場所に許可さえ得られたら割り込まんと擦り付けられていたのである。

安心する反面、困惑した。
爺様が誰も来るはずのない尾根に誘い込んだ、その理由がやっとわかったからだ。
和子だって未通ではない。誰に見られているわけでもない。重大な危害を加えるのでもなければ目的は半ば果たせたわけだからこの期に及んでたかだか爺様と鼻先で笑って成すがままにさせた。

睦言の定石通り尻に触れている怒張を払いのけようと手を伸ばし、上から押さえ込むように押し付けを制した和子であったが、亀頭が触れた場所を確認しようと頭を傾げ無防備になった首筋に案の定爺様の唇が這った。
爺様の顔から、生臭い息から逃れようともがくうちに爺様の手は易々と空き家にし戸締りを怠った陰核の近くまで達してしまっていた。生理時が発情期と重なることもあって葛城正一をしてご無沙汰を埋めてもらおうとまで考えていたほど飢えていた和子である。所作は拒否しても肝心な場所は主の意に反し合意の証を示しつつあった。
農作業で鍛え上げた爺様に、都会育ちの和子の抵抗が通じるはずもない。野良の解放感が和子を奔放にさせた。過去経験した男どもと一味違う爺様のソレに興味を抱いた発情が応じてしまったからだ。

なにしろこれまでの男どものように和子主体でコトが進んでいるわけではない。
すべからく山野の情交を心得た爺様の手技で進められていて、全てにおいて獣めいていながら神々しいのである。

集落では葛城正一が和子の行方を必死に探し回る。その村落を見下ろす山の尾根で和子は爺様の亀頭をワレメで受けとめ気持ち良さに正一の存在を忘れ屈し始めていた。
「・・美紀が悪いんだ。雲隠れしたりするから・・」
爺様から逃れなければと、腰を振って挿し込まれたものを払いのけようとすればするほど、この機会を逃すまいとする爺様の手は和子の尻を、脇腹をガッチリと捉え、なお深く割入って掻き回しにかかり和子の正一という男への恋慕を忘れさせようと踏ん張った。

過去に横恋慕の興奮交じりで逝かされた正一の時でさえ15分足らずの行為だったものが、爺様は始まってもうその倍以上の時間を萎えることなく体内に留まりあらゆる技巧を駆使し、何が何でも和子の方から男根を求めるべく膣が自発的に蠢く疼きというものを誘ってくる。
和子の中に次第に爺の肉体、すなわち朽ちかけた肉という感情が失せはじめていた。
なにがなんでも女を堕とすという意気込みに加えその膂力と情熱は男女の情交ならではのものであってとても朽ちかけたなどと表現できるものではなかった。

女は悲しいと、これほど思ったことは和子には過去なかった。
どんなに美しいなどと誉めそやされても、所詮男の力に女如きが叶う筈もない。性器自体そのような構造に最初からなっている。
挿し込まれて30分も過ぎたあたりから、どんなに拒否しようとしても和子の膣の内壁が腫れ上がり始め意思に反して爺様の亀頭冠をヒクヒクと弄り始めたのである。
それはもう最高の子孫を残すべく牝の本能だった。

気が行かない間の始まってしまっていた行為だったが、それと知った時には既に臀部や腹部が怒張の熱を伝えられたことで熱くなりはじめてしまっていた。それでもまだ女の方が優位に思えた。懇願は爺様の方が勝っていたからだ。それを逆転させたのが百姓で鍛え上げられた爺様の足腰だった。メリメリと音を立てて割り込まれ、奥深くにガッチリと鎌首を食い込ませ懇願して来る。当然拒否した。
ところが膣による亀頭冠の嬲りが始まると爺様の方が苦悶し始めたのだ。それを見て逆に和子の全身が怒張以上に燃えて熱くなり始め、男を責め殺すべく蠢かしてしまい ただでさえ腫れ上がって抜けにくくなった亀頭冠を更に逞しくさせてしまっていたのである。

女とは殊の外便利にできている。
「あああ・・・あん、あん。もうゆるして・・」

大自然に囲まれ、和子はあらんかぎりの声を張り上げて悶え苦しんだ。
「こうしてほしかったんか? 嫌らしい姿を男に見せたかったんか?」
「お願いだから、絶対一緒に来た彼にこのことを言わないでね・・・ んんん、もっと・・」

和子の振り絞るような喘ぎ声が林間にこだましたからだろうか、四周がこれに呼応するようにざわめき立ち、やがて山の裾野から誰かが呼びかけながら登ってくる声が聞こえた。
爺様は人の気配を感じると、慌てて棹を和子のワレメから引き抜きズボンの中に仕舞った。
脱がせた和子のパンティーを懸命に引き上げ、精も根も尽き果て茫然自失の尻を隠し、持ってきた笠で扇ぎ立てて淫靡な臭いを消しにかかった。

間一髪だった。
葛城正一を伴った村人数人が山を登って来たのである。
呆然自失で地面に座り込む和子を背で庇うようにしながら、爺様は村人たちに向かってこう言った。

「廃村に向かう道を教えてやろうと、ここまで案内してきたんじゃが、ご覧のとおり疲れて動けなくなって困ってたんじゃ」
動けなくなったオナゴを担いでようやく尾根まで辿り着いた風に説明した。
動けなくなったことは確かだった。
だがそれは山を登らされたからではなく、野良で鍛え上げた爺様の力任せの責めに、悲しいかな所詮街の女 すべての体力を奪われたからだった。

「この有様じゃ とても今日は先に進めん。どうじゃな?今夜は村に引き返し家に泊まって、明日になったら案内してやるから。なっ、そうしなさい」
爺様の言われる通りだった。
爺様をはじめ村人の面々が和子のためならと一緒に廃村まで来てくれるという。それなら、それに越したことはない。

正一は和子の目を見て安心し、ふとまだ見ぬ美紀のことを想った。
爺様をはじめ村の男どもがひとりの女のため農作業を止め気色ばんで総出で捜索に当たってくれている。
過疎地に来て初めて、女の存在のいかに大切かを思い知らされたからだ。

和子はこの尾根に登って来たときと違い、葛城正一に手を引かれ山を下り、一夜の宿を貸してくれる爺様の家に向かった。

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恩着せがましい捜索

人の不幸を見て笑う。
如何にも他人行儀に見えてその実、近しい者同士こそ相手の不幸を見て笑うものらしい。
その性癖が如何にも汚らしくみえ、玉の輿に乗った友人の美紀を蹴落としたく和子はその、如何にも汚らしい性癖を持つ正一をご無沙汰に悩む美紀の不倫の相手に選んでやったものだ。

ところがいざ奪われた美紀はと言うと、薄汚いはずの正一に夢中になってしまったのである。
それもそのはず、溜まりにたまった濁流を吐き出すべく正一は、美紀を休ませることなく求め続けたのである。
正一が元々嫌われていたのは気が小さいくせに持ち物が人一倍大きく溜まりやすかったからだ。

案の定、美紀は不幸になり家を追い出された。
ところが和子は反省するどころか美紀を堕とした正一という男に興味を抱いてしまった。
どれほどのものか己の身体で試したくなったのだ。

つい最近まで、和子はどちらかと言えば周囲の人たちをなめてかかっていた。
若さに似合わない成熟し切った身体に整った顔立ちが男どもをして欲情させるんだろう。街ゆけば、かき分けて進まねばならないほど言い寄られさりげなく身体をタッチされ壁ドンされた。
それだけ男どもに注目され、ちやほやされることに彼女は慣れ切っていた。
ところが、ある年齢を境にめっきり声のかかる回数が減っていった。 脂の乗りきった女は決して相手にしようとしない疲れ切った初老の男性ばかり誘いをかけてくれるようになった。

そんな爺様連中が声を掛けたとしても、なぜか粗野に扱われた。男どもは和子を相手に当初の目的を果たせば、その瞬間とってつけたような用事を口にし、まるで汚いものに触れたような目つきをし離れて行った。
自分の、相手に対する態度が下目線だったと和子なりに思い、それからは多少反省もし、身体を求めてくる相手に気安くOKを出してもみた。
それでも、肝心なところでは相変わらず持って生まれた高飛車な性格が治らなかった。殊に自分が十分逝けていないのに男が先に出して離れようとした場合など露骨な態度をし情けない男根をこれでもかと詰った。

それが同僚の中で一番親しくしていた美香をも葛城正一とともに見下す原因を作ってしまっていた。
美紀を女欲しさに必死でストーカーを繰り返す正一にあてがい、不倫させたら あの貞淑な人妻が、葛城正一の溜まりきって充血した亀頭を挿し込まれ大量に射出されたら、どんなふうに変わるだろう。そう思っただけで心の中がキラキラした。
和子はその時期、丁度排卵期に当たっていることをとんと忘れていた。

美紀に男をあてがい楽しませたかったわけじゃなく、自分こそが内から湧き上がる欲情を抑えきれずにいたのだ。
生来の捻じ曲がった性格が、それを素直に表現できずにいた。本当はかつて身体を許したことのある葛城正一を美紀から取戻し抱かれたかったのである。
うだつの上がらないと散々バカにしていた葛城正一に懇願するほど情けない女になりきっていたことを、彼により絶叫し逝かされたことで初めて女であることを認めた。素直になれた。





美紀はあれ以来会社に姿を現さない。
「わたしが・・お願い。一緒に探してくれない?」
和子は葛城正一が今でも美紀に焦がれていることを、しかも和子が正一から美紀を取り上げたことを自覚しながら、それでも手を貸してくれるならと頼み込んだ。恥じていては葛城正一まで逃してしまうと危惧したし、なにより正一の心を試したかった。

過去に一度も和子に頭を下げられたことなどない葛城正一は、すっかり頼り切ってくれている女の姿を前にして気持ちが変わっていくのがわかった。
「こいつなら頼みを聞いてやれば、美紀を上手く探し当てた後 やらせてくれるかもしれない」
仕事に穴をあけるわけにはいかないとクギを刺しつつも、休みを利用してなら協力してやろうと、いかにも恩着せがましく告げた。

親友みたいな存在だった和子なら、美紀の行きそうな場所ぐらいおおよそ掴んでいるだろうと安易に考えていた。
ところが休み当日になって、落ち合ってみると和子は開口一番、正一に向かってこう言った。
「どっちに向かえばいい?」 葛城正一は口をアングリと開けたい気持ちだった。

大の親友とは名ばかりで当たり障りのない会話に終始していたと見える。

和子にしてみれば あれほど美紀を追いかけ身体を重ねることにご執心だった男なら、美紀の普段の行動なんか目をつむっていてもわかるだろうと踏んだのだが、その考えは甘かった。
正一はただ、美紀の自宅の敷地内に忍び込んで 例えば風呂場の窓枠の隙間から入浴中の美紀の裸体を拝んだり、干してある下着を盗んで嗅いだりして勃起させ、それを見せつけ、あわよくばご無沙汰のご婦人を情交に誘い出そうともくろんでいただけだったのである。

捜索の発端となった思考からして美紀の心や行方を計り知るには程遠い。それらしき女を見つけたとしよう。家出し知り合いに逢いたくない女を尾行にしても、歩いている後ろをつけただけでは乗り物にでも乗られてしまえばそれで終わりだった。

散々考え込んだ挙句  - 和子の手前一瞬の間だが - 自宅敷地内の小さな庭に、それこそ小さな家庭菜園を作っていたのを思い出した。
他人の女房を寝取るため屋敷に忍び込んでいた当初は「へぇ~ あいつにこんな趣味があったんだ」ぐらいにしか思わなかった。
それを直ぐにでもハメがっているであろう和子の前で「美紀は田舎に向かっているはずだ」と、如何にも美紀の心情を知っているかの如く言い切ってみせた。

根拠の出どころを聞かれたら、それこそ成功報酬にハメをなど夢のまた夢となる。
「なんで田舎なの?」
「あいつの性格さ、姿を消した。実家には帰れないし、ご主人も不倫に夢中なら娘さんも男を取っかえひっかえだろう? なら心を癒せる場所は田舎しかない」

「正一さん、貴方って本当は凄い人なんだね」
うっとりした目で和子に見られ、余計に葛城正一はしどろもどろした。
根も葉もない予感が、もしも外れたどうしようと 逃れる算段が脳裏をよぎったが、よくよく考えてみれば正一は美紀に逃げられ女が欲しくてたまらなくなっていて、下手すれば土下座と恫喝を織り交ぜ組み敷きたい思いに駆られ始めていた。だから正一のアソコを欲しがってくれる和子の手前一番それらしい場所を、とにかく和子に告げ一緒に行動しようとした。

逆に考えれば美紀が気に入ってくれた逸物である。上手くいけば人生初の婚前交渉を和子と楽しめる。
歩き疲れて宿に入ると、あとは根性を据えてお願いし和子を組み伏せ、溜まり貯まった濁流を吐き出すついでに仕込めば済むことだと予定を立てた。
ストーカーをやろうとする頃になると決まって吐き気がしたものだが、この日は心が幾分楽になった。

日本人というのは実に不思議な民族である。
別称地の如く千変万化に富んだ土地に生まれながら、しかし収入につながるからと、こぞってまず都会を目指す。富んで後田舎に別荘地を構えるのであり、他の国からすればそれがもったいないらしい。

一歩都会から離れると、よその国ではなだらかな丘陵地帯が広がるが、我が国は手つかずの大自然が残る森林地帯がいきなり迫り、人々は都会とはまるで違う生活を営んでいる。

だから葛城正一は、都会に近いながらも人が入らない田舎・過疎地で、しかも都会人が嫌って入り込まない幾度も乗り継ぎが必要な場所を目指すことにした。
美紀は自分のお小遣い程度のお金だけ持って家出したであろうと踏んだからだ。
とにかく山間部に向かうべく、駅の切符売り場に行った。

券売機の前で、まず葛城正一は驚かされた。
切符を買おうと財布を取り出しかけた正一に「いくらなの?」と和子が聞いてきた。割り勘にしようとでも云い出すのかと思ったが逆だった。まるで正一は自分の僕であるかの如く振舞った。
市内を巡り歩く程度の、いわゆる昼食代程度しか彼女は持ち合わせてきていなかったはずなのにである。思考が生粋の世間知らずのお嬢様で出来ていたはずなのにである。

身なりも派手な服装なら、靴はハイヒール。小さなポシェットの中には化粧道具にカードケースとスマホしか入っていない。普段からほとんど現金は持たず、持ったとしても札ばかりで釣銭などはポシェットに直に投げ込むようなのだ。
とても探偵をしようという気構えなどなかったのである。
結局のところ捜索には葛城正一が担いできたリュックの心もとない中身と薄っぺらな知恵が頼りとなった。

美紀の盗撮写真や覗き見た時の服装程度の知識、それに簡易な食品などなど・・乗り物代に旅館代は全て彼の用意したもので賄われた。
市内を外れる前に、正一は和子のためにユニクロに立ち寄り上着と下着を買い、靴屋さんでスニーカーを買って着替えさせ再び駅に引き返し切符を購入した。
乗り物に乗ると聞き込みの方法を和子と打ち合わせた。

この時になって葛城正一は何日もかけて隠し撮りした美紀の写真を取り出し和子の前に示した。〇▽ちゃん誘拐事件捜査本部じゃあるまいが、捜査官になりきった正一の講義で特徴をかいつまんで記したメモ書きも披露され、足取りを聞き取る方法まで伝授された。
和子は盗撮写真をいぶかしむことはしなかった。
ことの前後を考え、何事につけ用立ててくれた葛城正一に心底敬意の念を抱いていた。

葛城正一がプロポーズにかこつけハメを懇願するまでもなく、和子は彼の後姿を追うことに夢中になっていたのである。
「彼ならきっと、わたしの犯したミスを払拭してくれる」
最初は和子の方こそ美紀を探すために葛城正一を誘い、正一は正一でとにかく女とやりたいがため和子と旅館の部屋で床を共にできる目論見だったものが、市内で既にその目的・方向性は完全に一致していたようなのだ。

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妻が他の男に抱かれる様子を妄想し奮い立たせた

葛城正一は美紀を失って初めて、その身勝手さに気づかされた。
一度抱いて味を教え込んだ女なら逃げるようなまねは、過去の女どもは決してしなかった。
落した女はみな、捨てられるのが怖くて、振り払っても振り払ってもしがみついてきた。

ところが美紀は、あの時 一度っきりの情を重ね、それ以降二度とふたたび葛城正一を振り返ろうとはしなかった。
「一体どこが悪かったんだ」
美紀との不倫をたきつけた和子に向かって、愚問と知りつつも何度も問うた。

「だって~、あの時はわたしが教えてあげたとおり美紀は貴方に抱かれて声を上げたでしょう? 随分男なしで我慢してきたんだから、セックスが始まったらしがみついてきたはずよ」
「ああ、確かにしがみついて来たには来たさ。何度か逝かせもしたと思ったよ。だけどそこまでだった」
「貴方まさか・・・随分長い間美紀を抱きたくて我慢してたから、美紀を抱けたのをいいことに、彼女をほったらかして自分だけ先に中に発射し、彼女の身体から降りたんじゃないでしょうね?」

「・・・それが悪いのかよ。萎えたら外れるにきまってる。萎えても押し付けとけっていうのか?お前の時だって終わったら抜いた。それでもしばらくは追いかけてきたじゃないかよ」 逆に欲しがる女と言われたことに和子はキレた。
「あんたが勝手に出した後、美紀が何か言わなかった?」
「うん、・・・そういえば身体の調子が悪かった時期がとか・・・」

「それで貴方はなんて言ったの? まさか無視じゃぁないでしょうね」
「精神を病んだ女を後生大事に面倒見ろとでもいうのか?」
改めて和子は葛城正一の分別の足りなさに呆れた。

「今更教えてあげたから美紀を取り戻せるわけじゃないけど、精神を病んだ理由は女になりたかったからよ。旦那が他に女を作ってこれみよがしに抱きまくる。抱かれたいし、嫉妬もある。だから精神が病んだのよ。思いっきり狂わせてあげれば完治したのよ」
「えっ、そうなんか?」
「ばっかね~、男のくせに、そんなこともわからなかったの? だから何歳になってもうだつが上がらないのよ」

相談に乗りながら、つくづく葛城正一のバカさ加減に呆れたが、反面しょげかえる姿が可哀想になってきた。
「要するに今夜も女を抱きたくて仕方ないのね」
「えっ、ああ・・・まぁ」

「わかったわよ。確かにそこまで教えておかなかった私も悪かったもんね。わたしで良かったら出させてあげるわよ」
バツが悪くて黙りこくってしまった葛城正一の前で和子は着ていた服を脱ぎ始めた。和子が正一を誘う形になった。
上着を脱いで窮屈そうに着けていたブラを外すとプルンッと元気よく艶やかな乳房が飛び出してきた。

うつむいたまま和子を見ようともしない葛城正一の手を取って乳房に導いてやった。
正一は顔を上げ、おずおずと和子ににじり寄り膝に手を置いて和子の反応を見たが、それ以上は進めなかった。
「女にここまでさせておいて、それでも自己防衛が働くのね。呆れた」

言い返すことができなかった。
和子を相手にすると蛇に睨まれたカエルの心境になる。
下を向いたまま、とにかく指先だけは儀礼的に太腿の上で蠢かした。

和子はぎこちない愛撫に否も応もなしに一点を凝視して身動き一つしない。
ただならぬ愛の駆け引きの緊張、時間だけが流れた。
こんな状態の中であっても、葛城正一の頭の中は美紀を抱いた時のことでいっぱいになっていた。

指先を伝って女の温もりが感じられる。それを流れる時間の中で美紀のものと摩り替えようと努力してみた。
お互いが今すぐにでも肉を貪りあいたい気持ちになりながらも、もしも勘違いだったらと男は防御線を張って踏み込めないでいた。

これと同じくあの時のことだった。
葛城正一の股間が天を突くほど盛り上がりを見せたころ、じっとそれに視線を這わせていた美紀がもじもじと足を組み替えはじめ、僅かに遠のいた。
美紀にすれば、自分だけが男を欲しがって濡れてしまった恥じらいに、それを知られたくなくて身を引いたのだろう。

この機会を逃してなるものか! 欲望の入り口の意¥の段階では、それは男の方が勝っていた。むんずと美紀の手首を握り引き倒していた。

全て妄想の中でのことだったはずが、和子もじれて立ち上がりかけ、葛城正一に引き倒されていた。
双方とも驚いたが、より以上に驚いたのはむしろ正一の方だった。 

和子はまさか葛城正一がと思い、正一は正一で美紀を引き倒したつもりでいた。
ただ一点同じ思いがあるとすれば、異性が送ってくる温かみに欲情が自然に反応した点であろう。
流れのままに唇を重ねた。

葛城正一は和子を抱くにあたって、美紀に施した技巧と同じ方法を用いた。
目の前に美紀がいると思えばこその興奮であり、怒張であった。
真っ先に手を和子の下腹部に忍び込ませた。

和子は驚いたが抵抗はしなかった。
膝に手を置かれる、ずっと以前から・・・ そう、美紀と葛城正一が肌を重ねたと正一から告げられた瞬間から嫉妬と、奪い返したい欲望でどうにもならなくなっていた。
これを鎮めてもらうには、もう葛城正一の男根に、美紀を凌ぐ勢いで制圧してもらうほかはなかった。

葛城正一が探り当てた和子の秘部は溢れかえっていた。
”こんなになってまで意地を張ってたなんて・・・” 女の底知れない思考にたじろいだ。
”これをどうにか・・・” 躊躇う余地もなかった。

和子は僅かに抵抗を見せたが、正一は和子のスカートを捲りあげ、パンティーを脇にずらした状態で大きく口を開いてすっぽりと陰部を咥内に納め愛液をジュルジュルと音を立てて啜った。
残らず啜るため、舌先をワレメに沿わせ上方に舐りあげてはクリを掻き回した。
和子は興奮のあまり恥骨を陰毛とともに逆立て、腹部以上の高みに盛り上げるようにしながら壺口を葛城正一の目の前に突出し、奉仕を迫った。徐々に隠れていた秘部がせり上がり、ワレメが露わになった。

そしてマングリ返しを和子自身が欲望に負け行った。
葛城正一はまるみえになったアナルからワレメ、そしてクリを幾度も舐めあげ、菊門も壺口も柔らかくトロトロになるよう嬲り続けた。
そこまでしながらも、和子自慢の乳房には一切触れなかった。

視点を陰部だけにとどめている間は、オンナ欲しさに狂った己の股間は、それを美紀のものと勘違いし奮い勃ったままでいてくれる
その視線を一歩でもはみ出し、和子の顔や乳房を拝んでしまえば一挙に美紀への妄想は消し飛んでしょまう。
今宵はなんとしてでも、もう一度美紀を抱く妄想にとらわれながら和子の中で抜ききりたかった。

そのことを和子に悟られたくなかった。
「あああっ、もう・・もう・・・早く入れて・・よ。今夜は変じゃない?」
和子に言われるまでもなく、彼女とこれまでセックスした、どの夜よりワレメとその周辺は濡れて淫臭を放っていたし、正一の顔も愛液でベトベトだったにもかかわらず、未だ妄想の中にある正一は挿し込もうと男根を取り出してさえいなかった。

和子は、じらされたことで益々燃え、昂ぶったが、体勢がマングリなだけに正一の男根を取り出し、嬲れないでいた。
それならと、女の武器である足を使って仰臥しながら男根を踏みつけ始めた。
足の裏に、はっきりと先走り直前になりつつある男根が触れた。

正一は和子の自由にされまいと、瞬時に股間を和子の尻にピッタリと押し付けた状態で背を丸め、尚もワレメを舐って開かせ続け妄想の世界へとのめり込んだ。
「早く・・・お願い。入れてちょうだい」
先ほどから懇願は高く低く、獣の呻きに似たものに変わってきていた。

女の太腿の内側がふるふると小刻みに痙攣を繰り返し、それに合わせて腰が浮き、あるいは反り返り、見た目にも何度も逝っていた。
この時になって初めて葛城正一は己の持つ男の逞しさを実感した。美紀に、なんでこれを注ぎ込んでやれなかったのかと後悔もした。
葛城正一は和子の太腿に手を置いてセックスのタイミングを計って以来、初めて彼女の身体から離れた。

離れてなお、己の手腕で女が去れなくなっていることへの自信は、初めてながらあった。
逝かされ、うつろになった和子を睥睨しながら
悠々と衣服を脱ぎ捨てると、先走りが始まった男根を和子の口元にあてがってやった。
咥えろと亀頭の目で和子を威嚇した。

和子は充血した男根に負け、先走りの先端に初めて唇を這わせ、涙を舌先で舐め取るとスッポリと銜え込み喉の奥まで収め啜りながらフェラを始めた。
懸命に男根に奉仕する女を愛おしいと思った時、自然に手が伸び、乳房を揉みしだいていた。
乳首を指先で転がし始めていた。

挿入の合図は葛城正一が足の親指を使って行った。
四つん這いになって男根に奉仕する和子の、ホトホトになったアナルに足の親指の先端をあてがい、ツーッと肉壺あたりまで走らせ、秘芯に埋め込んで手前に引いてやった。和子の全身に衝撃が走った。肉茎を握りしめ打ち震えた。
やっと許された和子は喜び勇んで葛城正一を跨ぎ、棹を何度かワレメで擦って愛液を擦り付けると亀頭を花芯にあてがい腰を沈め根元まで銜え込んだ。

余程待てなかったのだろう。興奮のあまり、弓なりののけぞって悶え全身を痙攣させ欲情をあらわにした。
「もう他の女にこれを使わないで、美紀のことなんか忘れるのよ!」
命令というよりもむしろそれは懇願、美紀への嫉妬だった。

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