知佳の美貌録「世間はおろか家族すら振り返らない母」

万事が今始まったことじゃない。
大阪時代、ふたりだけの生活でそれは慣れていた。
困るのは下宿している学生さんに向かって、どんな言い訳をすれば良いのかである。
母が自分に媚態を晒してくれていることは学生の方だってちゃんと気づいてた。
それは同じ女である以上、久美にも分かった。
その母が泊まりをやらかし、明らかな朝帰りをした。 待ち望む若い男に晒すのではなく、どこやら風体の知れないオトコに晒す。 男にとって屈辱でしかないのに、母は平然とそれをやった。
登校時間もすっかり過ぎてしまった台所でそんなことを考えていた時、玄関の戸が小さな音を立てた。
母の好子は まるで何事もなかったかのような顔をして朝帰りしてきた。
男と一晩過ごしてきたんだと、久美でも察することができるほど好子の様子は普段に比べ妙だった。
不貞による情交、それが顔にも服装にも表れていた。
気が逝って細かなところまで気配りできなかったのだろう、だらしなく着崩し、裾の方には妙なシミまで作って帰ってきている。
身に着けて出て行ったはずのものが二つ三つ、或いは家族を想う心まで無くして帰って来ている。
そんな状態でよくもまぁ、それも早暁ならまだしも
通学時間帯に下宿生も通う通学路を、恥ずかしげもなく そんな格好で帰ってこれたものだと久美は呆れた。 そして思った。
自分は生涯、こんな女になるまいと。
帰ってきたと思ったら、迷惑をかけた久美に謝りもせず
もう出かける用意とばかりに、留守番してた久美が下宿生や夫、弟に何を賄ったか聞きもせず、残り物を確かめもせず、まるで魔物に取り憑かれたかのような表情をして炊事に取り掛かっている。
こうなってしまうと鉄火の女こと、飯場(はんば)で淫欲騒ぎがあった、あの時の般若のような母に、この女は変容する
誰が何と言ってみたところで引き留められない熟女に、母はなることぐらい久美はわかっていた。
案の定、一睡もせず、食事も摂らず、ろくに口も利かないで
今しがた作ったものを重箱に詰め、片手に提げると
物の怪(もののけ)が付いたように行き先も告げず出かけて行ってしまった。
久美は学校に行くこともできず、ただ見送るしかなかった。
これから先、どうやって弟や学生さんに賄いを続けて行っていいものやらと悩んだ。
どこの誰から頂いたのか、買い物するに足りるお金は上がり框に封筒に入れたまま置いて出て行ってしまっている。
それを呑兵衛の父の酒代に使って良いものかと久美は悩んだ。
飯場(はんば)で母に男たちが貢いでくれているのを父も見ていたからである。
舌なめずりしながらお金を、それとなく母に握らす男たちをである。
受け取ったその日必ず母はどこかに姿をくらました。 よく見るとお金を手渡してくれた男の姿も後を追うように消え失せている。 そうしておいて決まったように数時間経つと上気した母が帰り、満足げな男が遅れて何処からともなく姿を現す。
その日の賭場での父は荒れた。 そして母が姿を消した一昨日、路上に倒れていた父を知り合いが運んできてくれたのだ。
それほどまで呑む理由を聞くまでもなかった。 背負って帰ってもらった父は、もはや飯場(はんば)で見かけたような威厳などどこにも見られなかった。
ろくに食べてもいないのに浴びるほど呑み、路上で気を失ったと笑いごとのように言いつのられる父。
空腹なはずなのに母と同じく食べようとせず、無理に口に運び飲み込ませると吐いた。
それでいて焼酎を探し出し、母に三下り半を突きつけられ懲りたはずなのにまた吞み始めた。
食べ物はそれでも、
何かに憑りつかれたように母が作ってくれてるからいいようなものの
片付けは昔から苦手なこともあって全くやろうとしないし、夫の洗濯物・掃除などする気もないらしい。
久美は学校に行くのを諦め、それらをやった。
学生が希望を捨てず、ここに住み着いてくれるよう気遣った。
武雄は安心しきって眠りについていた。
好子が作って置いていった煮物はうまかった。
それを肴に一杯やってから、恋してやまなかった人妻を寝取った満足感と疲れも手伝ってか横になりうとうとし始めた。
人妻を、何日もかけ誑かし
ようやく寝取った牡としての安堵感と朝酒の勢いで王者にでもなったつもりでうとうとし始めていた。
溜まればいつでも都合の良いときに呼び出し、中に出してやればよい。 その程度に考えていた。
枕元で何かが動く気配がして目を覚ました。
朝方送り出したばかりの好子がそこにいる
「ン、なんだ、お前か。 金か・・・ちょいと待て・・・」
人妻をなんとしてでも寝取ってやろうと眠れない日々を送っていた武雄は首尾よくこの日の朝方堕とすことに成功した。
安心して眠りについて、まだ一刻半も寝ていないような感覚なのに
その当人が枕元に、もう来て何かしようとしている。
武骨だが、至って常人の武雄には理解できなかったそれが・・・
下腹部をもぞもぞとまさぐられて初めて、女の用事に思い当たった。
一晩かけて業火を消してやったと高をくくっていたが
消したのではなく
点けたばかりだということに、やっと気づいた。
武雄をもってしても、一晩かけてやっと種火を点け終ったばかりの体たらくであったのだ。
淫獣は、狂おしいほど 今まさに始まったと言わんばかりに男を求め忍び込んできている。
どんなに奉仕されても、さすがに放出し切り寝ている男にとって
そう簡単に雄々しく蘇るはずもない。
それを諦めもせず、初手は両の足の間で大人しく口に含んでいたものを、今は男を跨いで延々奉仕し始めている。
嫌々ながら武雄は、上に乗った人妻好子を振り落とした。
落として女の様子を見て驚いた。
全身の筋肉という筋肉が盛り上がり硬直し、まさに淫獣という名にふさわしい形相で燃えている。
寝取ってやろうとして
あれほどまでに難儀して押し開いた太股を
今は完全に割ってくれているどころか、たらたらとシルを滴らせながら男の鼻先に
ピンク色に色づき息つく二枚貝をこれでもかと広げ押し付けてくる。
男が女を欲しがる時の感覚は、これまでの飲み屋の女たちで十分知ったつもりでいた。
だが、話には聞いていたとはいえ 昼夜を問わず、これほどにも狂おしい状態になる女は他にいなかった。
一度覗き見してくれた亭主のもとに帰したのは正解だったようだ。
この身体を、この状態から解放してやるには
これに勝る男を女の芯にあてがうしかないと武雄は思った。
「そうか、儂が欲しくて、覗き見してくれた亭主に素直になれなんだか」
「どうせ朝から呑んではるやろし、どこでどうなろうと知ったこっちゃないわ!」
初めて聞く修羅(しゅら)のオンナの啖呵。
ヒヤリとした。
なにはともあれ力を籠め抱いて男の体温を女の身体の奥底まで伝えてやることが肝要と武雄は思った。
女を落ち着かせ、胡坐をかいて女を膝に乗せ
今しがた納得させて送り出したそのワレメに、蘇った怒張をあてがってやった。
「はう、あああ・・・いいい・・・」
女は狂ったように喘ぎのけぞった
武雄は構わず深々と挿し込み続け根元まで襞に埋め込んだ。
そうしてじっと腰を動かさないで熱壺の中の逸物に神経を集中させ
すり鉢のゴマを擂るに擂粉木を使う要領で、先っぽを使いグネグネと肉球を蠢かしてやった
「アッ、あああっ・・・いいい・・」
捕縛された折に同房内のオンナどもが溜まってしまった欲情を監視に向かってでも「シテ!」と口にするがごとく、女は溜まった強欲を全開放し淫語を洩らし逝き始めた。
「・・・あン、 あン・・・、凄い! チンコが届いて・・・」
「ここか、これが欲しかったのか」
上体をのけぞらせ、丘を遮二無二棹の根元に押し付け、もっと深く挿し込めとばかりに淫語を交えせがんだ
「・・お願い・・もっと・・・」
その女の腰の使い方からも もう、とうに子宮頚部は開き、
そのコリコリした感触は男の鈴口を早く射出しろと責めていた。
朝方、女を力ずくで落とし子宮から吐き出される粘液にまみれた股間を蒸しタオルで拭き取ったばかりというのに
前にもまして女の粘液で粘り付き卑猥な音をたててい、男が動かすまいとしても
女の方でそれを許さず腰を振り射出させようとするものだから、男も負けまいとこねくり回す。
すると益々奥は窮屈になり、陰茎を再び強く咥え込んだワレメが肉の快楽にまみれることになる。
ご奉仕したくてたまらなくなった人妻は、搾り上げたカリ首を子宮頚部深く迎え入れ頂点に昇らせてあげようと蠢いてくれていた。
部屋中にビチャビチャトと卑猥な音が響き
むっとする男女の交合の臭いが立ち込め
双方の唸りに似た咆哮が安普請の壁を通して外にも洩れている。
気が遠くなるほど長い時間、カリ首を締め付ける襞にさいなまされた。 部屋の何でもないものを睨みつけ射出を堪えることしばし
やっと普通の女の柔らかさに戻してやって体位を入れ替え
男は上から女を攻略すべく全体重をかけのしかかった。
「迷惑だった? こんな女は迷惑だった?」
華奢な女は倍以上あるような男にのしかかられ抱きすくめられ、
太股を割られて 巨躯に見合う極太で小ぶりなワレメが引き裂かれつつ挿し込まれ
抗うに抗いきれない状態にまで追い込まれ、いじめられ、苛まされ、寝取られ
迷惑かと問うてくれた。
お金を手にしたとたん、手のひらを反すように手なり口なりを使って外への射出に追い込む女とここが違った。
やっと、殊勝な口をきき始めたかと武雄は尚更にこの女が愛おしくなった。
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