FC2ブログ

残照 序章

残照
 6月に入ると河川はこれまでの閑散とした様相と様変わりし、鈴なりの釣り人で溢れ返り一気に活気を帯びる。

 殊に6月1日は毎年恒例になったこの河川の鮎のゾロ掛けの解禁日(友釣りの解禁日はもう少し後になる)で、アユ釣り目的の太公望たちが夜も明けやらぬころから場所取りと称し川に入り、夕暮れまで釣り糸を垂れる。いや、垂れるというより川床を長尺の竿の先から垂らした糸の先につけた掛け針で引っ搔き回す。それがこの時期この川の風物詩となっていた。
 ゾロバリは初心者でも簡単にできることから無許可の人間が釣りに高じるまたとない機会である。
今年も解禁日が数日後に迫っていたその川べりを監視員の男は汗だくになって物陰に身を伏せるようにしながら見回りを続けていた。

 「こう熱くちゃやっとられんわい。組合長も組合長じゃ、とっ捕まえたヤツらは警察に引き渡せばよいのもを!」
ブツブツ文句を垂れながらも双眼鏡の先の視線は怠りなく川面に注がれていた。

 その視線の先の河原、いや対岸から件の澱みに向かうには中州に生えた木々の間を道具を携え歩いてゆかねばならない。しかもそこを監視するなら場所柄今監視員がいる岸辺にも木や草が生い茂り、問題のポイントは遥か川上から河川沿いに川下に向かって見通すしか方法がない。監視員というだけあって流石ベテランで、確かにアユ釣りに向かおうとするのは不向きだが密漁にはこれ以上ない絶好のポイントだった。

 このような場所で密漁をするものを、これほど苦労しながら捉えたとしても組合に連れ帰り、それ相応の罰金を科し、その年度 鑑札を付与しない旨を告げたら後は無罪釈放となるのが恒例になっていた。

 「ふん! 温泉街の安宿なんぞ、奴らが卸す二束三文の鮎でしこたま儲けとるゆうに、罰金1万円じゃ割に合わんことぐらい・・・」
言いかけて監視員の動きが止まった。

 狂信的な太公望にとってイの一番に良い場所を確保しアユを釣ることほど魅力に富んだものはないから勢い場所の奪い合いとなるが解禁日前に川に入ろうとするものは当然のごとく鑑札を持たない。俄か漁師ではないものなどはあぶれてしまうことからこれを僻み、解禁日を待たずして根こそぎ稚アユを捕まえてしまおうと川に入る。

 このようなならず者が毎年必ず現れるのが解禁日を翌週に控えたこの時期であり、狙われる場所として特にこの河川では遡上途中生気を養い更なる川上を目指すため稚鮎どもが集まるこの付近の澱みだった。

 監視員は主にボランティアで構成され、この時期はこれらならず者の行為を未然に防ごうと夜っぴいて見回っていた。だからおっとり刀 忍者の如く隠れ潜んでまで見回りをしていた。ヤマメ釣りなどは既に解禁になっていて川に入ってるとはいえ鮎とは釣るスタイルやポイントが全く違う。ましてや夜釣りの対象魚ではないため暗くなって行動したりしない。だから見張る場所もそうで、解禁前のアユを狙う無法者を見逃すことは長年の勘からまずない。

 「うん・・・ なんだあれは!? 俺らをおちょくっとんかい、バカにしやがって!」
男が舌打ちするのも無理はない。
河川敷に転がる流木では足りず、中洲の木立の中からあらん限りの枯れ枝を集めて中州に野火をつけたがごとく猛火が立ち昇っていた。

 監視員が陽もとっぷりと暮れた河川敷で焚火を囲む親子らしき数人を例によって離れた場所から目撃したのは見回りを始めて二時間ばかり経過したころだった。鮎は漁火を太陽と間違えて寄ってくる。その習性を利用し投網にかけるのも漁法のひとつだが、焚火に照らし出された彼らの足元に釣り道具らしきものがあるわけでも、寒さ除けのウェットスーツの類があるわけでもなく、ただ焚火を囲んでいるだけであり監視対象外のキャンプファイヤーか何かだと、さして気にも留めず通り過ぎた。が、後々になって考えてみればそこにキャンプファイヤーなどを好む男らしき者の姿は認められなかったことが思い起こされ、 あくまでもこの男の監視員としての勘だが・・・ このような大火を河岸で燃やすスタイルで鮎を狩っていた例が無いでもなく「まさか違法な素潜りをしていたのでは?」と夜が明けるのを待ってその場に、動かぬ証拠でも見つかれば引き継ぎの申し送り事項にでもと思い、帰りがけのついでに立ち寄ってみた。

 「儂が見回りする時間を知っとって暮を待って藪から抜け出し焚火したんじゃろうが・・・、にしても世間知らずもええとこじゃ」
ブツブツほざきながら藪の中から手ごろな折れ枝を見つけて来て埋火を突き始めた。

 盗人の痕跡を見つけ出してやるんだと焚火の燃えカスをひたすらつつきまわした。この男が意気込むのには先にも述べた通り訳がある。暖をとるだけならこれほど大きな焚火はしないだろうというほど埋火や燃えカスは多量にあったからだ。こうなると不信感は否が応でも募る。なにがなんでもと燃えカスを埋火を突くうちに腐臭が立ち昇り始め、中から現れたのが紛れもない人間の頭部とわかり110番通報した。

 警察もこの時間はまだ当直明けの申し送りを待つだけの、言わばどうでもよい時間。電話に出た当直員は事件の方より電話を掛けてきた相手の素性探りに躍起になった。焼死体が出ただのと下手な電話を管轄に取り次げば己の罰が回ってくる。散々電話口ですったもんだのやり取りを行ってやっと管轄に繋いでくれた。

 駆けつけた県警によって現場検証が行われた。

 遺体は体格・殊に頭蓋の大きさや形から監視員の言う通り密猟者ではなく親子らしい3体ではないかと思われたが相当炭化が進んでおり埋火を消し、御遺体を傷めないよう残らず引き出すのにまず時間がかかった。更に身元を確認するのに手間取った。なにしろ行方不明者の捜索願も出ていない現状において、ましてや事件などここ数年皆無に等しいこの田舎で、下手すれば殺人事件に発展しかねない焼死体。鑑識課もDNA検査は実施したものの対象を何処に絞ってよいものやら見当すらつかない。自殺か他殺か不明ではあるが万が一に備え結果を出さないわけにも捜査しないわけにもいかず、ただ困惑するばかりだった。

 所轄はもちろん駐在所の職員も休日返上でこれが自殺なのか他殺なのか、本来ならそこらあたりから捜索を進めなくてはならないが、目撃者である監視員が語る生きていた最後の証言が夕暮れ時に河原で焚火をしていたというだけではなんの確証も得られるわけもない。しかも現状に争った跡などもなかったこと、周辺に置いてあった、一見焼死者が持ち込んだと思われる遺品が過去に見聞きした路上生活者などが身に着けている古着や廃品に類似していたことから県警は何らかの理由で行き場を失い自殺したものとして遺体を身元不明者として荼毘に付し、県警としての面目もあり早々に一件落着とした。 いや、この場合面倒だからさせたと言った方がふさわし。

 この上層部の決定にどうしても従う気持ちになれない人物がいた。
それがこの地区の駐在所の巡査で、焼き肉や川魚を焼く程度の焚火ならいざ知らず、人3人が丸焼けになるほどの大火を、初動の段階で電話を受けたものを始め、対処に当たったものは消防署はおろか役所の所轄に連絡もせず知らぬ存ぜぬで済ませ監視員を帰してしまったこと、駐在員である自分への職務怠慢への厳重注意処分が下されたことなどからだった。

 つまるところ「上の決定に従えぬ」と、憤懣やるかたない住民への怒る気持ちを抑え切れず暗に自分が悪いのではないと己の心に向かって異議を唱えた。 のである。

 先も述べた通りこれまで事件というようなものに彼自身出くわしたこともなく、残念ながら出世には遠く及ばなかったものの老駐在は秋が来れば無事定年を迎え退官でき、二階級特進で褒賞と金一封も授与され、家族一同お祝いの席で・・・というところまで来ていてこの事件である。皆が止めるのも聞かずいきり立った。

 「俺のどこが悪いというんだ!!」 調べに出かけようとして身支度する巡査を引き留めにかかった妻を怒気で顔を土気色にし蹴とばした。所轄内で決して事件などという問題を起こしてはならないと、巡視も諸先輩から教わった通り怠りなく続けてきてこのありさまとなったからだ。

 管轄地区の住民に対し、何事も穏便に取り計らったツケがこの時になって失態を招いたと悔いた。が後の祭りだった。

 河川の漁連(主に鮎の稚魚を育て川に放流し収入を得ている団体)から連絡を受けるまで親子であろうがなんであろうがこの時期、許可している場所ではなく河川敷でキャンプファイヤー級の焚火などという状況は、勤め上げた今日まで目にもしていなければ思ったこともない純朴と言えば純朴そのものの巡査であったのだ。
この事件のどこから手を付けて良いやら空想を巡らそうにも、土台見たことがないから知恵が働かない。
そうなると強がりを言った手前 いつものように・・・いやテレビなどでよくやる足で稼ぐしかなかった。

 「警察庁表彰を受け、バカにしたやつらを見返してやる!」
我こそは隠れた名探偵と言わんばかりに自転車をこぎ走り回った。

 鮎釣りなどにまるで興味を示さない巡査にあって、ズブの素人が川遊びするには山間部のこのあたりの水は冷たすぎるように思えた。
自分でスッパのまま川に入り捜査した後、河原で焚火をとも思ったが現場に立ち入り試しにズボンの裾をまくって川に足を入れ、余りの冷たさに飛びあがった。寒さに気を失い流され・・・などと考え、懲戒を受けたものの現役という立場もあり怖じ気た。

 巡査とはそつなく調書を取ることに意義がある。昔諸先輩から口を酸っぱくして言われた言葉が身に染みた。
年老いて身体が動かなくなると派出所にしがみつき、諸先輩の教えに従い気の利いた巡回などほぼやらなかったのが裏目に出た。
もしもこの状況を先に見つけていたならば必ず現場に立ち寄って何らかの話をするなりし、それとなく状況確認もできたはずだと、取って付けたような考えが頭をもたげるに至りそれが悔しかった。

 それ以上に己は懲戒なのに依然としてアユ釣りなどと浮かれている輩が憎かった。
憎かったが調書を取るためには彼らの仲間から情報を得るしかない。
「ご面倒をおかけしますが・・・」オズオズといつもの調子で河原で釣りを楽しむ男たちに話を聞いて回った。

 監視員はともかく、アユ釣りなどというものは例年同じメンバーが顔をそろえる。
もしも見かけない顔が混在していたなら、そこは縄張り意識故必ず注意を怠らなかっただろう。
ましてやそれが女子供であればなおさらのことだった。

 何らかの事情で灯油をかぶり火をつけたという事件はよく耳にするが、どの事件でも熱さのあまり暴れ回った挙句絶命している。
河川敷で母子と思われる3人が、己が焚いたたき火の中で身動き一つせず焼死するには余程の訳があるに違いないと、まず思った。
だが、それが他殺ならろくに見回りもしなかった巡査の居るこの田舎、都合の良い証拠隠滅となりうる。

 「願わくば観音様よ、どうか我に武運長久を」何でも良いから祈った。

 この日以来巡査は鬼になった。
「どんなことをしてでも犯人を突き止めてやる」
勤務時間も含め、寝る暇も惜しんで聞き込みに当たった。

残照

 街外れに大河が流れていてその河口が小さな湾を形成し漁港となっており、休みとなると湾の入り口の堤防は太公望たちの格好の釣り場になっていた。

 その日の午後遅くから北里新三郎は7歳になる長男の健太と5歳になる長女の奈緒、それに妻の沙織を連れて湾に群がる鯵を釣りに来ていた。

 自慢げに子供たちの相手をしながら鯵釣りに講じる新三郎だったが、出かけるのが早朝でなく午後になったのも、撒き餌をすれば誰にでも釣ることができる湾内の鯵が対象だったのも、それもこれも沙織の提案で、その沙織も知り合いに相談して教えてもらってここに来ていた。

 父親が自慢げに子供たちに釣り談義をしているが、元はと言えばまた聞きのまた聞き、存外本人は湾内で鯵が釣れることなど知らなかったのである。

 北里家では
夫の新三郎は開発部に勤務、幼年からエリートコースを歩いてきた反面、幼友達と遊んだ記憶や世間との付き合いは勿論のこと、家庭内のことなどさっぱりで、沙織が黙っておればおそらく何年たっても子供たちと交流を持とうとせず老いていってしまうと思われ、それを案じ、また、多少でも子供たちの手が自分から離れてくれたらと思ってこの計画を持ちかけていた。

 声をかけないで放置したらいつまでたっても食事もせず寝ることもなく研究、つまり仕事に没頭してしまうと妻の沙織からも同居の両親や子供たちからも愚痴られる通りの仕事の虫で、ひっきりなしに本を読みパソコンと睨めっこするためか眼鏡なしでは一歩も歩けないほどの強度近眼、良い方に例えれば学士様だが悪く言えば世間知らずの引きこもりだった。

 湾内に鯵が遊泳し始める冬季の昼間は殊更日照時間が短い、頑張って撒き餌を始め鯵が釣れ始めた頃にはすっかり陽は西に傾いていて新三郎にとって子供たちが釣り上げた小魚を針から外し釣り糸を調整するのが次第に困難になり始めたころ、妹の奈緒の釣り針がひょんなことから隣で釣りをしている人の服に引っかかり騒ぎ始めた。

 妻の沙織は長男の健太の世話に当たっており手が離せない。自分が釣りに行こうと誘っておきながら沙織は元来魚だの虫だのが大嫌いで幼少の頃より触った記憶が無い。今日とてキッチン手袋の上に軍手を付けて釣りに臨んでいて、とても他人の衣服に引っかかった針を外すなんて芸当は出来そうになかった。

 「お父さん、早くしてよ!お魚さん逃げちゃうじゃない!」
長女の奈緒の声にはトゲがあった。
「うん、わかったからちょっと待ってなさい」

 新三郎は急いで車に戻るとハッチを開け道具箱を取り出し駆け戻った。
ラジペンで引っかかっていた針を根元から切り取ったのである。
これには針を引っ掛けられた釣り人の方が驚いた。

 釣り針が衣服に引っかかった程度の事なら ほんの少し針を引っ張り衣服の布地に弛みを持たせ針を抜いてしまえば事足りる。
釣りに来て大切な釣り針をこともなく切り捨てるやり方に尋常ならざるものを覚え、そそくさとその場から移動してしまった。

 釣り方にしても北里一家は浮いていた。
凍った撒き餌を持ってきて撒こうとするものだから海水に浸してもすぐには溶けず、従って付近の石を拾ってきて砕いてから撒く。
撒いた餌が少ないものだから魚の寄りが悪い。

 そこで子供たちは付近で一番釣れている大人の近くに寄っていく。
新三郎はと言えば毛バリに撒き餌の小さなアミを凍えて震えながらひとつひとつ手で付けて釣りをさせていた。
棹を振って海に糸を垂らす前に付け餌は落ちてしまっていた。

 周囲の大人たちは勿論のこと妻や子から冷たい視線を浴びながら新三郎は奮闘を続けていたのである。

 寒さと焦りからやんちゃを口にするその、夕景に染まった奈緒のシルエットを見ていた新三郎に不思議な感覚が一瞬よぎった。

 屈託のない奈緒の、母親そっくりのきれいな整った笑い顔しか見た記憶がない強度近眼の新三郎、が まさに今そこにいたのは自分の意にそわない人を釣ってしまった竿先の感覚に顔を歪め、普段役立たずの父親を急かすいつもの娘のようにも見え、だが見も知らぬ顔の他人の子供のようにも映った。

 強度近視ならでは、動物のこう言った感覚というのは一種鋭いものがある。

 目が見えないからこそ、普段から何かと感覚を研ぎ澄ますしかなかった新三郎にとって、常日頃妻と子は妄想の中にのみ存在する。だがその時、残照の中で現実を垣間見せてくれた奈緒は妄想とはあまりにもかけ離れており一瞬だがこれが我が胤の子かと疑念がわいた。

 それでは共に暮らしてきたこれまでに一度たりとも疑ってかかったことはなかったかというと、そうでもない。

 新三郎も沙織もどちらかというと顔立ちは整ってはいるが小柄で華奢、ところが奈緒は保育園の中では大柄な方で頬骨など確かに祖父母に似てはいるものの新三郎とは全く違っていた。

 元来研修肌の新三郎は疑問がわくと正しい答えを導き出さずにはおれない性格だった。

 奈緒の出生について沙織と知り合い、躰の関係を持ち胤を宿したであろう行為の瞬間まで新三郎は遡って想い出し、文字に刻み自分なりに調べつくした。

 そうして得た結論が彼なりの結婚感であった。沙織の胎から出て来て自分に預けられたものなら、たとえそれが他人の胤であっても自分の子供であることにするというもの。 だったはずであった。

 だが、今回ばかりはその硬い決心も躊躇するものがあった。 それが己の出生の秘密で、興味本位で密かに調べた結果によると新三郎は今起居をともにしている両親との血の繋がりはおそらく無いようなのだ。

 記憶にもない遠い昔、産んでくれた両親が何らかの都合によりどこかに自分を捨て、 それを子供のなかった現在の両親が養子に迎え入れてくれて今がある・・・。ように受け止められる証拠が出てきた。

 このことを知ったのも今回と同様偶然だった、職場で残業をしていてフッと脇に目をやったときデスク脇に身だしなみ用に置いていた手鏡に映った自身の顔に両親と違うなんとも言い表せない疑念を抱き、DNAの自己判定キットを購入し調べ、実の両親ではない結果を見て改めて探偵を雇って調べさせ確証に近いものを得ていた。

 それでも今の現在まで内緒にしているのは、いかに身分や収入があろうと ~微かな記憶の片隅にある施設での生活のこと~ 世間にただ独り放り出されるのがひたすら怖かったからである。

 人もうらやむ美人の妻の沙織だって、元はと言えば見合い同然の結婚で彼女の確たる出生の秘密など知らない。 彼女を紹介してくれたのが職場の上司であればこそ、かつては業界に隠然たる勢力を誇っていた上司であるだけにそこに両親や自身の出生にまつわる団体の力が働いていないとは言い切れなかったが、まかり間違ってもしも迂闊な発言で関係が壊れることがあればと、それも怖かった。

 それやこれやが今になって再び思い起こされ新三郎を苦しめた。
「それはそうだろうな。あんなきれいな女に言い寄らない男などいるわけがない。独身時代はさぞかし・・・」

 そう思って通勤や休みに近所の親子を見る時、あの父親の手を取って嬉しそうにしている子供が実は胤が違っていて、ただ単に男が胤をつけ托卵させられた妻が産んだ子を我が子と信じ育てているだけなのではと思うとき 野生の本能が騒ぎ、いても立ってもいられない気持に苛まされる。いっそのこと妻を・・・そんな情に流される気持ちになれない新三郎は再び妻がネトラレはすまいか、今でも他人棒にしがみついてはいまいかと邪心が湧き眠れない夜が次第に増えて行った。

 「まあ三郎さんったら、ちゃんと食べてるんでしょうね」
重い躰を無理やり引き起こし食卓に着いたが母が心配してくれる通り、出された食事に手を付ける気持ちにすらなれなかった。
「どこか調子が悪いんだったら会社に連絡してあげますから、今日はこのまま横になったらいかが?」

 「大丈夫です。仕事が始まってしまえば気にならなくなりますから」
いつもそうだった。
職場で休み、家に帰ってやり続けていることでやっと一人前に働いたような気になる新三郎。

 恵まれた家の養子に迎え入れてくれたことはありがたかったが、はれ物にでも触るような扱いを四六時中受け絵に描いたような道だけ歩まされ続けた新三郎は育ててくれた両親の期待に添うよう努力した。神童と呼ばれるほどの記憶力はすべてこの努力のたまものだった。

 その記憶力の元となったのは 学ぶ上で、どんな些細なことでも聞き漏らすまいとメモを取るようになり、それが高じてそのメモを夜になると正式な日記にしたためるようになって、つまり寝ていても記憶が欠けるような恐怖に駆られ無理強いして覚えていったからだったが・・・。

 皮肉なことに年齢を重ねるごとに、位が上がるごとに覚えなければならない会話や出来事は増えたのだ。

 普通にメモを取っていては間に合わないからと、自我流で速記も考案しこれに備え 見たものや聴いたものすべてを対象に深夜日記を書くことで記憶を新たにし、また研究開発の足しにこの速記を利用することもあった。

 隠れ忍んで書き溜めたこれらの日記風メモ。

 誰にも怪しまれず妻の不貞を見つけ出すにはこのメモを調べるしかなかった。

 日記を調べればよいのだが、調べられては困る内容が書かれていた場合 恐らくその日記は妻によって処分されていると見た方が賢明だと思って書庫に行ってみたら、官庁上がりの父が常日頃口癖のように言っていた「書類の保存期間は5年」を過ぎたこともありその年代は既にごっそり消え失せていた。

 目の中に入れても痛くないほど大切に育てた新三郎の書物を父や母が処分するはずがない・・・・。とすれば処分したのは沙織に違いなかったが問い詰める勇気がなかった。

 残すところは会社の自分用に研究室に保存しておいた速記しかなかった。年代ごとに異なる文字表現で書かれている速記の中から妻沙織の月経周期と胤にまつわる交渉を持った日付を探し出すのに数ヶ月要したがなんとか探し出すことができた。

 沙織の月経周期はおよそ28日サイクルで回っている。問題の月は始まったのが5日で終わったのが8日 (初期値) だとすると受胎可能日は12日から20日までである。

 この間に交渉を持ったのは14日と18日だけであったから奈緒の生年月日とほぼ一致していて、この点だけは自分の胤だと言い含められても言い返すことはできないが、もしもこの間に沙織が外出しほかの男の胤を宿したらできないこともない。

 新三郎はこの期間の中の可能性について調べ始めた。


 土日は会社が休みの場合が多いから滅多な約束事で外出はできない、したがってこの日ではないことは分かったが、問題は平日の昼間で なにかの用事があって近所ではなくほんのちょっと足を延ばし出かけてはいないかとその記述を調べ始め、それに行き当った。

 最初の交渉日が日曜の夜、次の交渉が水曜の夜 木曜と金曜は両親と一緒に買い物に出かけているから自由になれた日と言えば月曜と火曜だ。

 結婚以来妻に申し訳ないと思いながらも若いころよりどちらかと言えば性に淡白だった自分をこの時だけはなぜか沙織の方から執拗に誘って交渉を持とうとしてくれていて、当時はそれが愛のなせる業ではないかと思ったりもしたが、果たして子が産まれ育っていくにしたがって様子が違ってくる彼らを見るにつけ、それが研究者の本能なのか疑念を持つようになっていった。

疑念

 「えっ、信じられない。あなた本気でそんなこと言ってるんですか?」
遅く帰ってきた新三郎は夕食の片づけが終わった沙織をテーブルに呼んで長い間思い悩んだことについて問うてみた。
考えていた通りの反応が沙織の口を突いて出た。

 「本気さ。結婚当初から なぜお前が私の妻になったのか不思議でならなかった。そう思って子供を観察しているうちにどんどん私の遺伝子を引いていると思えない姿かたちになって現れてくる。行動や思考までもだ」

 冷静に話そうとずいぶん考え、その通りに口を開いたつもりだったが顔は強張り手足が緊張で震えているのがわかった。
屋敷は広く、両親の寝室と子供部屋は離れていて声は届かない。それでも極力トーンを押さえて話したつもりだったが・・・。

 「このごろのあなたって、寝付けないのか夜半寝汗をかきながらうなされていて・・・様子がおかしいと思っていたら、まさか自分の子供の父親が誰なのか疑ってかかっていたなんて!」
沙織もまたテーブルの端を掴んでうつむいて表情を読まれないようにしてはいるが顔面蒼白だった。
「根も葉もないでっち上げだとでもいうのか?」

 「来る日も来る日も一生懸命この家のために尽くしてきたわたしに向かって、まさかあなたが・・・」
沙織は言葉を失った。
「お前のことを大切だと思えばこそこれまで何もせず黙って見過ごしてきたんだ。失いたくなかったから・・・。陰になり日向になり尽くしてくれたお前が不貞を働いているなどと思いたくもなかった。そう思って何度も実行を躊躇ったが日ごとにお前には似ていても私にはちっとも似たところのない子供たちを見るにつけ研究者の身である私の内なる心が調べずにはおれなんだ。いろんな本を読んだ。その中に書かれていたことをひとつひとつあてはめてもみた。体毛にして然り、薄毛の私に体毛のやたら濃い子供ばかりというのも変だし、背丈だってそうだ。頭部の形状だって全く違う。それらを総合すると私の胤ではないという結論に研究室というものは達するんだ」

 生みの親より育ての親などときれいごとを言うつもりはないと沙織に向かって言い切った。
「なんて陰湿な方なんでしょう。自分の子供を密かに鑑定にかけようとねめまわしていたなんて」
沙織は視線を落として反論した。

 夫に言われるまでもなく沙織には独身時代親しく付き合っていた男たちがいた。
恵まれた環境で育ってきた新三郎にはわからないかもしれないが沙織にとって彼らは守護人だった。

 その守護人との関係を絶ってまで北里家に、なぜ嫁いで来たかと問われれば、それは食い扶持と住まいを求めてであった。
新三郎への愛からではない。

 だから物事に行き詰まると必然的に昔の仲間に頼ることになる。
その代償に仲間から求められれば、出来る範囲でこれに応じようと努力した。
沙織は新三郎と違い、それほど学はない。遺伝子云々など論外で安全日の行為ならと許してやっていたが、そこを夫につつかれたのだ。

 家族全員が入り終えた風呂は沙織が翌朝掃除するのが常だった。
ところがある期間、排水口を掃除していて排水溝が既に誰かの手によって掃除されていることに気が付いていた。
新婚時代、自分が入浴を終えた頃を見計らって夫がこっそり浴室に忍び込んで何かを探していることは知っていた。

 恐らくそれは執拗に手を伸ばしたがる陰部の毛を探し、或いは脱いだ下着を・・・と。
同じことを娘が浴室から出た直後に誰かがこっそり忍び込んだ痕跡があることも知っていた。義理の父とばかり思っていたがまさか・・・。 沙織は絶句した。

 「もしこれが真実だとしたら、お前の腹に胤を仕込んだやつは その子供を自分の子供として懸命に育てる私の姿を物陰から見て嘲笑してるんだ。妻が生んだというだけで手放しで喜んで認知までさせて」
「なぜなの? なぜ今頃になって子供たちをそんな目で見るの? あの子たちが何か悪い事でもしたっていうの?」
沙織の瞳は深い翳りにつつまれ始めていた。

 「結婚以来これまでに一度たりとも間違いはなかったと断言できるのか?」
「断言も何も・・・わたしはそんなふしだらな女じゃありません」
物言いは静だが、やり場のない憤りが翳りに含まれていた。

 新三郎は初めて沙織とまぐわった時のことを想い出した。
何故か新三郎だけが緊張しきっていて沙織のアソコを、本当に自分ひとりのものになってくれたのか確かめたくてむしゃぶりつきはしたが、己の下半身は極力妻の目に触れないよう遠間に置き、妻を舐めたり吸ったりで誤魔化したのは勃たなかったからだ。

 そんな新三郎のアソコを沙織は窮屈な体勢であるにもかかわらず手を伸ばして愛おしむかのように摘まみ上げ掌で優しく擦り上げ、半勃起させ導き入れてくれた。
目もくらむような美しい壺に夢に見た挿し込みが叶えたうれしさで新三郎は妻沙織を夢中で組み敷く恰好を採っていた。
下になりながらも入り口付近で立ち往生したものを妻沙織は何処で覚えた来たのか腰を使って嬲り、ついには中に放出させてくれたのだ。

 その瞬間の美しい妻を征服した時の飛び上がらんばかりの喜びを何に例えよう。
この日を境に新三郎は妻の沙織に夢中になった。
家族の目を盗んで尻を追いかけた。

 誰も来ない場所に追い込んでは、例えば立ったままの沙織のアソコを見上げるように顔を埋め舐め上げたのは二度や三度ではない。

 「そこまで言い切れれるなら正面切ってお前たちの体毛を鑑定に回しても別段問題はないだろう。あの娘だって父親から疑いの目を向けられながら一生暮らさせるよりましだと思うがな」
「あなたが育てた証拠に、仕草なんかうりふたつでしょう?そうまでして父親を慕ってるあの子たちがかわいそうだとは思わないんですか?」
「仕草なんてものは育つにしたがってなんとでもなる。肝心な部分は血の繋がりだ。そんな簡単なこともわからんのか」

 妻沙織は自分とまぐわうほんの少し前まで、想いを寄せていた男と最後の契りを結んでいたんだろう。
花嫁衣装に身を包んで結婚式場から抜け出した花嫁が、想いを寄せていた男の胤をもらい受けるための契りを男を誘惑しつつ交わす。「待たせてごめんね。今日はナマで大丈夫なの・・・」と嘘までついて
正にそれが行われ、それをヒタ隠そうと帰るや否や夫を閨に誘い込んだ。

 だから準備もなしに私のことを迎え入れが出来たし、男に散々嬲られた発情もあの瞬間になってもまだ治まっていなかったんだ!
妄想とはいえ新三郎は憤怒で今にも爆発しそうになっていた。

 北里家の家訓に染まりかね、沙織は時に独りでふらりと出かけ、その男に慰めてもらって家路についていた。
相手の男も妻子ある身ならばこそ、久しぶりの逢瀬は逢えなかった間に何があったか探り合って、確かめ合って、そして幾度も激しく求めあうことが常だった。すべての煩悩を消してもらって初めて家路につくんだという気になった。
そうすることで厳格な家庭を鬱にならず切り盛りできたのである。

 沙織の中でそれは北里家のために「我慢してこんなことまでやってあげてるんだ」という意味合いが強かった。
それ故夫の追求は我慢できないものがあった。

 「何事もなかったかのような生活を繰り返していながら、あなたが心の底でそんなことを考えていたなんて、悲しすぎます」
「だから正直に答えてくれたらいいんだ。あの子たちはいったい誰の子なんだ?」
「決まってるじゃありませんか」

 沙織の言葉に険があった。
「奈緒を孕んだと思われる頃にお前はひとりで出かけている。帰ってきたのも遅かったと聞いた。計算からすると受胎は紛れもなくあの日あたりだ。子供の様子からすればその両日に誰かと交渉を持たなければ・・・」
「やめて! そんな嫌らしい想像は」
沙織の表情に険しいものがあったが、それに反して顔面は蒼白だった。

 「結婚していたからと言って必ずしも間違いを起こさないまま人生を全うできる人間はいないと思う。そんな格式ばったことを言ってるんじゃない」
「いいえ、そんな目で見られたということ。それこそが侮辱です」
新三郎は何も言い返せなくなっていた。

 目の前に愛してやまない妻 沙織の涙ぐむ姿がある。
平穏無事な生活を送っていたものに向かってこれほど侮蔑に満ちた言葉を放ってただで済むものとは思っていない。
それでもあの日、寸暇を惜しんで男と出会いセックスを楽しんだ妻がいて、しかもそれがもとで孕んでしまい、結果夫に知らせずして密かに夫の子供として育てさせるという罪悪・身勝手さだけはどうにも許せなかった。

 「それでどうしろとおっしゃるんですか? 子供を連れて出て行けとでも?」
「今直ちにそうしろとは言っていない。育てるに納得のいくように協力してほしいと言ってるだけだ」
「どんなことをすれば協力になるんですか?」

 ネトラレというものをやるとED持ちでも勃起するという話を聞いたことがある。
妻沙織を自身の漲るもので取り換えしたかった。
だが厳格な家系で育てられた新三郎には軽々しくそのようなことを妻の前で口にできないでいた。

 「さる機関にDNA鑑定を依頼しようと思う。それなら文句は無い筈だ」
「なにもそこまでしなくても。生まれたときもそうであったように血液検査は毎年のようにやっているではありませんか?それでも不満だと・・・」
「DNA鑑定では4兆7,000億分の1の確率で間違いが起こるという。そこまで辿れば否定材料 すなわち親子ではないという証拠が法的にもつかめる」

 証拠を突き付けてやれば、それ以降どんな要求でも素直に応じるかもしれないと新三郎は思った。
現場検証でも犯行時の再現というものをヤル。
それを妻沙織に強いてみようと思った。その瞬間わずかだが股間にあの感触を覚えた。

 「もしそこで親子じゃないという結果が出たら、あなたはどうなさるんですか?」
「それは結果を見てから決めることだ」
「結果によっては父親と認めるんですね?」

 こうなると沙織だって負けていなかった。
夫がネトラレの貸し出しをたくらむなら、自分だって大手を振ってとまではいかないが、時々は逢瀬を楽しんでも文句を言われる筋合いはない。
独身時代聞きかじった夫婦の妙とは、ひょっとするとこんな風にしてレスを解消してるんじゃなかろうかとも思った。

 相手さえ好みの男なら、夫の目の前で抱かれてやっても、それはそれで楽しめるんじゃないかと心の中でほくそ笑んだ。
何より覗き見させることであの中折れの夫が見事甦るのか、そのことも興味が湧いた。

 「関係を結んだ男のDNA鑑定の結果も合わせて検討し、間違いなく私の子だとわかればだ」
「それは自白の強要じゃありませんか。先ほどから何度違うと言ったか・・・ 信じようとしないからです」
「それなら逆の立場だった場合、信じたというのか? えっ、どうなんだ?」

 事実が判明すれば妻の前で回復した漲りを使い他人の妻を犯すこともできる。

 「そこまで言われるならお好きなようにどうぞ」
沙織は毅然とした態度で部屋を出て行った。決して間違いなど犯す安っぽい女ではないという態度がそこに現れていた。新三郎の頭に一瞬後悔の念がよぎった。 が、ここで動じては真相は闇の中ではないかと思うと再び憤怒の虜にもなった。

 翌日、遅くに帰宅した新三郎は両親の部屋に呼ばれ、こう告げられた。
「今朝、新三郎さんが出勤された直後に沙織さんは子供ふたりを連れて家を出られましたよ」
心淋しい声の中にも、どこか他人事のように聞こえた。

 沙織が家を出たことは知っていた。
あたりがほの白く染まるような暁闇の中、沙織は徹夜で調べものに時を費やしていた書斎の新三郎に向かってこの家を出る旨告げてきた。
新三郎は机に向かって沙織に背を向けたままそれを聞いたが何も応えなかった。

 「当分実家に帰って考えてみるそうだ」
「そうでしたか、ご迷惑をおかけしました」
「私達にとってはかわいい孫で喜んどったところだが、それではいかんかったかのう・・・」

 なんの相談もなく夫婦で勝手に決めたことに対する不満の気持ちがそこに込められていたが、自分を育ててくれながら どこか世間体を気にしてばかりいた育ての親。 そのやり方がここに至っても変わらないことを言葉の端々からも感じ取れ一層落胆した。
「いまここでご説明するわけにはいかない。仔細あってのことで、解決には時間がかかると思います」
「そうか・・・ 裁判でも起こすつもりか? くれぐれも体面をな」

 「新三郎さん、あなたにとって妙な考えを起こすと仕事にも影響が出ますよ。それでもおやりになるんですか?」
「よしなさい、妙な勘繰りをするもんじゃない」
話はこの一言で終わった。新三郎は軽く頭を下げると両親の部屋を出て行った。 その後ろ姿を見送る義父の口から深いため息が漏れるのを鬱々たる気持ちで聞いた。

 老い先短い両親は生涯を通じて家名を守るべく全力を傾けなければならない運命にあったといえよう。
そのためなら非道にもなれたのだろう。
息子を養子縁組する段になり、打つべき手はすべて打って素性を調べさせ迎え入れたはずの息子だったが 成人してみて初めて次代を担う子宝に恵まれないかもしれないという危惧を覚えた。

 口にこそしなかったが厳格さが祟り、性は汚いものであり避けて通ろうとする姿が垣間見え慌てた。
それならばと、誰がみても惚れるような美女を探し出し嫁になるよう手を回した。
ただし、先に息子で失態を演じた手前相手の素性は調べないことにしてコトを進めた。

 養子に迎えた息子の嫁がまさかの育て上げた息子と氏素性が良く似た、育児放棄の子であることを知った時には既に婚約が成ってからだった。

 腹を痛めた我が子を持ったことのない夫婦がどんなに頑張ってみたところで子供に意思は伝わらない。ましてやもともと他人の子となれば どこか仰々しい態度に出たり疎遠だったりと 人との意思疎通にかけた子供を育ててしまった感があった。
そしてそれ以前に、肝心な成長期に杓子定規にものを図ったような態度で育てたことにより女の気持ちというものをはかり知る機会を失ったまま大人になり、他から手を廻しでもしない限り結婚には結びつかないと思われついつい手を出してしまいこのような結果を生んでしまっていた。

 「一度こうと決めたら筋を曲げない子ですから」
「そうかもしれんな・・・」
老父は傍らの老婆に頷いた。

 その性格ゆえに塾にも通うことなく独学で進級を重ね東大にも合格し、今の職にも就けた。
だが性格は暗かった。
その暗さをこの老夫婦は、東大まで出たエリートならおおよそ察しはつき調べ上げたうえで実の子ではないと知ったうえで今の境遇に何も言わず従ってくれているのではないかと暗黙の中にも考えていた。

 新三郎はうっすらとした記憶の中に粉雪の舞う深夜、病院の玄関先にじっと立っているよう命ぜられ、両親と思える人影が自分と何か大きな包みを脇に置いたまま立ち去ったと、この歳になってもそれだけは覚えている。寒さと恐ろしさに泣き続け、明け方になって巡回してきた警備員に発見されて病院で保護されたような光景が過っては消え過っては消え それが病的にまでなっていた。
病院の、薬臭い一角の部屋をあてがわれ自由に外出することも出来ない中での生活でその性格は陰湿で暗いものに変わっていった。
社会人になり、上司や同僚と話す機会が増えるにしたがって暗い気質は影をひそめたように思え、突然今になって戻ってしまった。 あの日、早い冬の訪れを秋の日差しの中に見た気がした。

 「暗い冬を未だ脱し切れていなかったとは・・・」
自分を捨てた両親を慕ってやまない、そのための布石として些細なことでも聞き漏らすまいとする気質は未だ深いため息の中にあった。

別離


 沙織が健太と奈緒を連れて戻ってきたのは新学期が始まる直前だった。
新年度の配置換え早々の出勤で周囲の手前出過ぎた真似の残業もならじと定時で上がって帰ってくると、連日まるでお通夜のようだった家がウソのように活気に満ちていた。
「お帰りなさい。お疲れ様でした」

 沙織が玄関で出迎え、子供たちは奥の 恐らく両親の部屋から元気よく飛び出してきた。
新三郎は沙織には手も触れずふたりの子供の方を抱くとそのまま書斎へと向かった。沙織が後をついてきた。
「子供の将来を考えて帰ってきました。あれからいろいろ考えたんですが、わたしが止めても調べるのを止めようとしないんでしょうからお好きなようになさってください」

 シンとした物言いだった。
子供たちはともかく、沙織のいなくなった家はどこか陰気くさかった。
それがいま、薄化粧して目の前に立っている。

 性に興味ないふりをしていたものの妻にだけは抑圧した想いがあった。
嫁いできて間もない頃もそうだが、普段でもひとりで出かける際など誰かとまた逢瀬かと疑うと、それだけで脳乱してしまう。
それが今回の騒動で心ならずも貸し出し風な言い回しをして追い出してしまった。

 ことのきっかけとなった相手の元へ身を寄せでもしなかったろうかと妬けて仕方がなかった。
煩悩に打ち震える妻をあの男は再び組み敷いてることだろうと思うと心穏やかでいられなかった。

 その妻が今目の前にいる。

 ほんのわずかの間離れただけだったが沙織の放つ濃密な色気に引き寄せられるように新三郎の視線は豊かすぎる乳房を射止めた。
着やせをするたちで、ベッドに誘って目にした乳房も下腹部も豊かすぎるほど豊満だった。
いつの間に床を別にし始めたのか記憶をたどらなければ思い出せないほどだったが、わずかの間 離れて暮らし 初めて湧き上がる飢えを覚えた。

 その飢えには沙織が我が家から離れている間中ほかの男に組み敷かれ、身体を開いて受け入れ狂喜しのけぞり悶え苦しむ姿が浮かび、頭の片隅に焼き付いて離れない。
「そうか・・・  納得してくれたか」
一旦云い出したら後に引かない夫である。

 拒んでもいつか必ず調べると言い出すし、結果によっては裁判沙汰になる。
そのあと円満解決するにせよ、或いは離婚となるにせよ、まずもって世間の物笑いになる。
それなら多少の分別がある自身が内密に検査という密約を取り付け、取り決め通りの方法をとらせた方が得策だと沙織は考えた。

 初めての子を産むときも次の子を産む時も、両親が指定した病院の院長はなにかと理由をつけクスコでソコを開き中の様子を診て楽しんでくれたものだ。
人も羨む美女のアソコを開くだけ開き、不必要な場所まで刺激し、感触に打ち震える姿を観て楽しんでくれた。

 あのような屈辱を再び受けるようなら調べは拒否しようと決めていた。

 よしんばかたくなな考えが胤のない子供を育てることを拒否するため裁判に持ち込まれたとしても彼なら職業上不利になるような態度には出まいと踏んだ。
他人の子供を知らずに育て続けた屈辱に比べれば調査という申し出は仕方のないことだと諦めもした。

 新三郎にしても沙織側から同意を取り付けたといっても一度は拒んで家を出ている。
生まれた子供に関して絶対揺らがない信念があるからこそできた所業だと思うだけに自信がぐらついた。
----そんなはずはない。かつて研究チームにいてこれはと思った題材の芯を外したことは一度たりとてない。

 新三郎は自身に言い聞かせた。
思いつく限りの参考書をひも解いて調べ上げたつもりだった。
DNA鑑定のみならず血液のABO型、Rh型にMN型、それらすべてを考慮に入れた答えが自分の胤ではないという結論を導き出している。

 ふたりの子供の父権が否定されたら沙織はどうするつもりだろうかと思った。
不貞を理由にすれば即座に離婚が認められるだろう。その時になって沙織は貞節の陰に隠れて不倫を繰り返した、その男の名前をどんな気持ちで打ち明けるだろう。
新三郎は黙って沙織を見つめた。

 沙織は一礼して踵を返した。
その沙織の肩を掴んで引き戻し無言のまま床に押し付けた。
沙織はあらがわなかった。

 瞳を閉じて横たわった。
新三郎は部屋に鍵を掛けた。

 子供たちや両親は不振がるかもしれないが、そのことへの配慮より脳内を駆け巡る沙織を凌辱してあざ笑う男達への嫉妬に対する昂りのほうが勝った。
着物の裾を捲ると男達が弄り尽くしたと思われる白い下半身が現れた。
この段になっても両腿をぴっちりと閉じて、見た目にも夫の侵入を拒み続けている妻沙織。

 勝手に出ていった先で男を味わってたくせに生意気な!

 怒りと嫉妬がないまぜになり、それが頂点に達した。
軽く手をかけて、やさしく手をかけて引き下ろすつもりでいたパンティーを、繁みに指先が届き生暖かさを感じた瞬間耐えきれなくなって引き裂いていた。
帰る直前まで男のことを想っていたか、それとも男に抱かれてきてたのかと、女性の躰を未だ理解できないでいる新三郎は思った。
凌辱で始まった仮面の夫婦のまぐわい、それでも沙織は逃れるような動きはしなかった。

 白い透き通るような下半身の奥のソレをひた隠そうとするかのような姿勢で横たわる妻の、太腿の付け根にごく自然な繁みがあった。
人妻を寝取る輩の手練手管を本で学んだ際に、このような女にはそれ相応の前戯とあったが、かつてそのようなことを妻に行ったことはない新三郎である。
その、真心を込めてクンニを施し開くように仕向けてくださいというような妻の下半身を夫は遮二無二割って覆いかぶさった。

 もとより前戯も何もなかったし期待したことのなかった夫との夫婦性活に今回も沙織はあきらめに似た感情を押し殺し素直に従った。
夫婦のまぐわいが始まると沙織は、決まって独身時代とろけさせてくれた男たちの性技を想い出し妄想の中で準備を整えてきた。
今回も帰り着いて義父母を見た瞬間から「ああ・・・この人たちも不自由なら夫はなおのこと不自由だったんだ」と思った。

 もしこの場を収めることが出来るとしたら、それは依然と変わらぬ妻になりきること。
恩案が欲しくて飢えている夫を迎え入れ、溜まった濁流をヌイてあげること。
夫が帰る時間に合わせ、心の中で自慰に耽った。

 他の男たちがこの場所へ向かって注ぎ込む情熱に沙織はもだえ苦しんだかと思うと復讐の念に黒い炎が渦巻いた。
自分の時とは違って沙織は自ら進んで美しい足を開き男を迎え入れた。その今組み敷いている個体とは違った妖しい肢体が男の身体に絡みつき露わな声を張り上げる様子が目の前の暗闇に映し出された。

 強引に侵入した新三郎はあっという間に自分だけ果てた。
沙織の中に放った瞬間、欲望は果てたが目の前の妻の情事のあとの下半身を見て益々疑念は強まった。
検査結果が悪い方に出た場合、沙織と離婚することになるが、元はと言えば男として自分がふがいないからであって不貞を働いたからと言って果たしてこの美しく魅惑的な妻と別れる決心がつくかと一抹の不安を覚えた。

 欲を言えば妻だけ残し、父権は胤を仕込んだ男に送りつけてやりたかった。
だがそれは法的にもできるわけはなかった。
母親はどうしても親権を持つことになる。そうすれば沙織は胤を仕込んだ男の元へ子供もとともに送り出してしまうことになる。

 検査の結果が自分の胤であってくれたらという気持ちが脳裏をかすめた。
そうすれば疑心暗鬼の日々は消え、元の穏やかな家族に戻れるし例え育ての親であっても父母も喜ぶと思われた。
だが、そうでないことは調べるまでもなく明白の事実ということも。

 旧正月が空けると新三郎は研究機関に夫婦と子供たちの鑑定を依頼した。
「こうまでなさる確固たる理由はおありですか?」
新三郎はこの問いに自分が探り当てた研究結果と妻の行動記録を添えて説明した。

 「おっしゃりたいことはわかりました。しかしながらあなた様も高名な研究員、とすれば結果は調べずとも明白なはずで、我々の結果を待たれるもの良いですが無駄に時間を費やされるより探偵を雇われてそのあたりを調査されることをお勧めしますよ」
「探偵をですか?」
「そのとおりです。精子は膣内で3日は生存しますから、あなた様の日記に記された奥方様の妊娠可能周期から計算した日に誰か男と接触を持たれたか調べ、その男のDNA鑑定を依頼なさるともっと効率よく回答を差し上げることができます」

 なるほどと思った。
神聖な研究機関の職員なればこそ、主に不倫や浮気調査が主な仕事の探偵屋を雇うという思い付きは門外でなかった。
「どこかにお知り合いでも・・・」
頭を下げて紹介を受け研究所を出る段になってどっと疲れが出た。

 何故こんな屈辱的なことのために走り回らなければならないのかと思った時、わけのわからぬ子を孕んだ沙織が無性に腹立たしかった。

 夫婦とは実に陳腐なものである。

 その夜は久しぶりに親子そろって料亭で外食をした。夫は他人棒に抱かれる妻に、妻は執着する男に身も心も奪われていることを押し隠して。
沙織の表情は明るかった。
目の前の我が子の胤を父が疑ってかかっているという罪悪感というものが一切窺われなかった。

 どこかの男と逢瀬をもって孕んだとすればこのように明るくふるまえないはずだが沙織の立ち振る舞いに翳りは見えない、それを書斎で契った一夜のことで帳消しと考えてはいまいかと疑ってもみ、もしそうであるならばなおさらのこと自分で開かせるんだ!このまま手放すには惜しいと思った。
「あなたお酒の追加はどうなさいます?」
ぼんやりと子供たちを見やっている脇で沙織がくったくなく問いかけてきた。

 「ああ、もらおうか」
もしかしたら早まったかもしれないという懺悔で胸がいっぱいになったが、次の瞬間目の前を横切った妻の豊かな尻の線に打ち消された。
妻がどこかに出かける風に見える日など、妻の腰は今のような艶めいた動きをする。

 何かの本で読んだ、女が発情期になると躰の線や動作まで変わってくると。
今の妻沙織がまさにそれだった。
孕む危険性が無い時分のまぐわいであっても、それが自分を守ってくれる男であるならせめても遺伝子を残そうと蠢いている。そのように思えてならなかった。

 あの嫋やかな尻をほかの男が鷲掴みにしながら妻を組み敷いて頂上まで昇りつめさせ孕むことさえ許すまでイカせ、濁流を注いで!!と懇願するまで寝取ってしまっている現実に、再び恨みつらみがふつふつと燃え上がりはじめていた。

関連記事
  • 残照

テーマ : NTR 他人棒に欲情する女
ジャンル : アダルト

コメントの投稿

Secret

プロフィール

知佳

Author:知佳
当ブログは女性の軽率な性衝動を揶揄した、どちらかといえば人妻の不貞・不倫小説がメインとなっています。
関連ブログはこちら
Japanese-wifeblog

当ブログは「続きを読む」をクリックしていただくことによって全文を読むことが出来ます。

カレンダー
08 | 2022/09 | 10
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
よく読まれている記事
アクセスランキング
ブロとも申請フォーム
Twitterに参加しています。
知佳
@ChikaLetsgo

この人とブロともになる

ブロとも一覧
ブロともを募集しています。

鬼灯に涕す

世津子の秘密部屋・・オナニー日記

赤星直也のエロ小説

アオハル残酷ものがたり

夫婦で楽しむ3P・他人棒

AV-Q

20代肉便器妻の性処理道具な日々

世界の片隅の文華

はりーぽっちゃーの秘密の部屋

熟・変態女教師

人妻のよろめき

恵子の妄想

やっぱり複が好き ~ 妻と夫と他人棒 ~

愛の記録

セイカツ日記~夫婦の性活~

熟女文字コラ&ママ文字コラ&女王様文字コラ

手コキとフェラとM男と痴女 CFNM 痴女風俗探訪記

日々の妄想を形にして(SM小説)

豊満熟女 ポチャ デブ専

無くした幸せ探しに行こう

女性用風俗のソフトSMが無料で体験できますin大阪(関西)

SM + 虐 待 & 拷 問

若狭と雫(全頭マスクの女)

amateur japanese wife
更新通知登録ボタン
チェックすると連絡先に更新通知が届きます。

更新通知で新しい記事をいち早くお届けします

Sexcy Style by 知佳
なにがなんでも痴態を見ずにはおれない!!

そんなマニア様のご要望にお応えし続けている特殊なページです。
入場はこちら↓

Sexcy Style pics l セクシー・スタイル画像集
Sexcy Style pics
セクシー・スタイル画像集
有料サイト一覧
自動更新サイト一覧では最新発表された20タイトルの番組まで検索することが可能です。
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
知佳の美貌録(総合)
Japanesewife.com
QRコード
QR
参加ランキング
知佳が参加しているランキングです
人気ブログランキング
アクセスカウンター
現在の閲覧者数:
ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
アダルト
286位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
15位
サブジャンルランキングを見る>>
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ランクレット
Japanese-Wifeblogの中でGoogle アナリティクスが選んだ一番読まれている記事をランキング順に表示しています。
おすすめ官能小説
法に抵触しない18禁官能小説集です。
タグクラウド
カウント順に表示中
ご利用法:ご希望の文字をクリックしていただくと関連記事が新着順に表示されます。

素人 中出し オナニー 巨乳 美乳 生ハメ・生姦 ハメ撮り お姉さん HD クンニ フェラチオ フェラ 手コキ バイブ 美尻 生ハメ 痴女 パイパン 美脚 スレンダー 潮吹き スリム 69 人妻 熟女/人妻 コスプレ 美少女 ロリ M字開脚 ぶっかけ ギャル おもちゃ マニア 電マ 口内発射 指えっち パイズリ バック マニア・フェチ 騎乗位 レズ AV女優 顔射 オリジナル動画 乱交 清楚 お色気 修正あり アナル パイずり 有名女優 フェチ 言葉攻め 放尿失禁 シチュエーション 洋物 3P乱交 盗撮 イラマチオ 野外露出 微乳 ぽちゃ OL 外国人 パイパン・剃毛 拘束 熟女 指マン スタイル抜群 ハード系 女子高生 日本人 女子校生 手持ちカメラ モデル SM 淫語 ゲイ 放尿 ごっくん 口内射精 超カワイイ コンパニオン・RQ ロリ系 3P 露出 制服 水着 カモフラージュカメラ 若い娘多数 女子大生 玩具 ローター 寝取られ 30代 ミニスカ 剛毛 正上位 ナンパ T-バック ぽっちゃり 痴女・淫乱 乳首 クリトリス フェラ抜き 縛り 長身 不倫・浮気 顔面騎乗 クスコ ミニマム アイドル・タレント 自慰 マングリ返し 指姦 激レア流出 素人投稿 覗き 浴衣・着物 初裏 トイレ盗撮 ディルド 若妻 生姦 青姦 三十路妻 日本男児VS 色白 初心 20代 ラブホテル カップル マルチアングル お姉さん/OL 職権乱用 メイド ショートカット ベスト/オムニバス 自宅 ネトラレ ミセス イマラチオ 爆乳 ハード アニメ (うぶ) 淫乱 40代  69 脱糞 首すじ むっちり ポッチャリ 四十路妻 奴隷 黒髪 パパ活 スローセックス 癒し系 カワイイ系 女教師 エプロン 着替え プライベート 野外 キャバ嬢・風俗嬢 小柄 細身 美マン 看護婦 妊婦 病院 豊満 四つん這い アニメ系 ピンホールカメラ 金髪 凌辱 ナース 部屋 おすすめ Dカップ アップスカート ワレメ 変態 低画質 素股 ローション 不倫 母乳 接写 変態マニア 立ちバック メコスジ 素人 熟女/人妻 フェラ 中出し オナニー 手コキ クン ドラマ風 SM 浴衣/着物 レイプ シティーホテル Fカップ グロマン Cカップ 妄想 3P-4P 羞恥 3P乱交 カーセックス 四十路 シャワールーム JK 人妻・熟女 マッサージ カメラ発覚(バレ) 顔騎 OLスーツ 3P 巨尻 街中窃視 着エロ 懐かしの裏ビデオ 調教 望遠カメラ 目隠し 女子風呂 超マニアック 金玉アングル パンチラ Eカップ OL 挑発 腋フェチ 風呂 黒乳首 緊縛 貝合わせ 10代 セフレ 和服 聖水  パンスト・網タイ 痙攣イキ 欲求不満 WEBカメラ 剃毛 セーラー服 スカトロ ブルマ 三十路 熟女/人妻 中出し 生ハメ・生姦 素人 お姉さん 中出し 生ハメ・生姦 お姉さん系 ぽっちゃ スネーク(内視鏡)カメラ 輪姦 ボンテージ 淫汁 民家 パンスト ランジェリー めがね 着衣 十代 若妻・妊婦 潜入 電波カメラ マニアック 痴漢 悪徳犯罪 アニメコスプレ ノーパン 覗き見 処女 そっくりさん チャトレ 足コキ  強姦 背面騎乗 Aカップ  便秘 マスカキ メガネ 援交 ご近所系 愛液 スケスケ 巨根 赤外線カメラ マンスジ ご奉仕 シャワー 実録/ドキュメンタリー Creampie 熟女・人妻 4K動画 50代 洋式 ニューハーフ 制服・コスプレ 視姦 T-バック 異物挿入 胸チラ ノーブラ スクール水着 痴態 網タイツ オフィス 勃起乳首 浴衣 教師 ストッキング スク水 浮気 Gカップ 未通 手マン 肛門 まんきつ69 ポルチモ逝き 隠しカメラ 陰毛 パンティー パフォーマー black 刺青 ローアングル 隠し撮り 寂しがり屋 和式 お掃除フェラ 店内 車中 発情 勃起 ナチュラルヘア モリマン 生理中 M痴女 脱フン ホテル お薦め 面接 胸射 キャバ嬢 和服-喪服 トイレ 美少女モデル 他人棒 ヤリマン S女 NTR 淫臭 巨乳フェチ 種付け 熟女/人妻 洋物 巨乳 筆おろし くぱぁ スワッピング プリーツスカート 桃尻 学生 キッチン 五十路 懇願 おまんこ 誘惑 ご無沙汰 即尺 言葉責め マンコ 寸止め 股間 スプーン 性感帯 仁王立ちフェラ 姦通 貸し出し 五十路妻 淑女 10代 開脚 種絞りプレス チンピク ミセス系 Gカップ以上 Bカップ Cock クリ マン毛 babe cock ペニパン pussy ペニバン ご開帳 締め付け 局部アップ 乳輪 童顔 おブス 唾液 官能小説 本番 美人妻 イチャイチャ オカズ 借金返済 ス股 自画撮り 背面騎乗位 癒し 電マ責め ちっぱい 複数 車内 ハプニング 出会い系 着替 M字開 ブレザー 童貞 ツインテール 5P乱交 ソープ 和服・浴衣 放〇失禁 失禁 3p乱交 チンカス 包茎 素顔 喪服 日本男児VSパイパン 美女 旅行 貧乳 ボーイッシュ 寝盗り ペット 低身長 上司 ブロンド 対面座位 仮性包茎 媚態 嬌声 逆ナン アイナメ 哀願 嬌態 ザーメン搾取 温泉・浴場 夫婦 飲食店 熟女/人妻 中出し 生ハメ・生姦  2穴 駅弁 熟女/人妻 顔射 洋物 巨乳 熟女/人妻 洋物 茶髪 接吻 射精 センズリ 熟女/人妻 顔射 洋物 オムニバス 18才 ムチロリ 家出むすめ 痙攣 天然恥毛 駅弁ファック 鬼逝かせ 浣腸 体操着 教室 焦らされ まんチラ 息子 Tバック お返し 痙攣絶頂 土手 産婦人科 悶絶 絶頂 Hカップ ズボズボ パンティ 背徳感 19歳 黒板 ブルマ姿  オモチャ 盛りマン 大和撫子 美爆乳 美巨乳 コスチューム ゴックン 亀頭 おっぱい お漏らし 腋毛 ラブホ ヤル気満々 シースルー 公園 淫獣 白いパンチラ おもてなし セーラー 体操服 ストリップ 100センチ オッパイ Iカップ 初心者 脱衣所 便臭 しずく 熟女系 過激 セクシー系 すぼまり アブノーマル ご近所 セレブ デカマラ 屋外 騎乗 スマホ挿し込み 美熟女 喘ぎ 電車 美人 土下座 Wフェラ 天然 ドドメ色 バツイチ ベロチュー グラマー スカート捲り 寝取り キス 性感マッサージ 保健室での自慰行為 Hard Ass Big Black 小悪魔 ツンデレ もてなし シル しゃぶり 突起物豊富 アイドル級に可愛い 毛剃り Hカップ ぽろり オフィスラブ タイツ わき腹 おしっこ 股間をまさぐり 童顔系 Pussy わきの下 旦那 年を重ねて色気が増し 局部接写 生中出し 寝取られ願望 超接写 ビラビラ 喘ぎ声 生中継 カメラ目線 M系 チングリ返し 女風呂 パイパンマンコ 2穴同時挿入 無理強い おねだり 口淫 肉棒 投稿 頬張る がっつく 食い込み 逆援交際 対面トイレスタイル騎乗位 ヒトトキ 地下室 玄関 えっち 2穴同時挿入 中出しセックス 妖艶 美容師 玩具責め 興奮 気持ちよすぎ アパレル店員 昇天 ビンビン ザーメン中出し 出会い ハミマン ロリフェイス 猥褻行為 手足拘束 乳首責め 初めて 慰め 膣痙攣イキ のぞき 献身 大絶叫 イチモツ ユニットバスで女三助 持ち上げては落下 high heels 前からタイプだった おっぱいが国宝 体を震わして喜び シミの付いたクロッチ ブピピと音 チ〇コとおもちゃ 頼まれたら何でも やっぱり本物 臭いパンティを頭にかぶり 声を押し殺し 眺めは最高 一般女子が生SEX快諾 だらしなく口を開け 代わり番こ 電車で痴漢プレイ 好き者 オマンコを指でグニグニ 色素が薄い 禁断のSEX動画 としご【年子】 きなくなるかもしれないと思うと心配 まったりとしたいやらしさ 剛毛マンコでシゴキ 公衆浴場盗撮 飲んで ウキウキしていた 鼠径部周辺をさわさわ 黒ニーハイ 教室で安心 取っ替え引っ替え 強引にされたい派 憧れの先生 イケナイこと 泣き叫ぶ シロウト生エッチ ねっとりとした汁 バイトそっちのけ まだしたい! 救いようのないスキモノ 騙され ヒーヒー言わせて マンコをヒクヒク ベテラン男優のテクの虜 イケメン韓流男子 ちくわのような物体 まだ結婚されてまもない オマンコを湿らす 見事な放物線 悶える姿 ヨガリ顔 医者・患者 ケバい 生暖かい ビチグソ 中で受け止め 膣奥精子注入 意欲を買ってもらい バックで中出し 堪らず喘ぎ声 恍惚とした表情 合体部分におツユ Daughters Boyfriend 携帯カメラの前でおめかし 「まずい」と一言 味を確かめ 必死の抵抗 のぞき心が爆発 友人のチンポに興味津々 眉間にしわ まさに極上 溜まりに溜まったザーメン 診察台の上 見せ合いっこ 極力体力使わない 親切心だけは旺盛 懸命なフェラ イラマチオ調教 ゆったりした胸元 チェックアウトの時間 別れを惜しんでもう一度と熱いSEX いやらしい腰使い 2人がかりで種付け Bodyguard その気になる 拝んじゃってください オッパイへザーメン ばっちりみえるVR Maid 継母のセクシーな妹 予想以上の振動 巧みな指使い 目覚めると朝立ち 疲弊 シタくて堪らない ちっぱいと小尻 股間をまさぐる いちゃいちゃしたいな♡ ソープ嬢の吉原ミィナちゃん しっとりしてきた エステ 69でお互い気持ち良く 下から覗き見 一度スイッチ入るとやばい みくろちゃんって名前 ちょっかい 生チンを騎乗で堪能 オイル 放課後に密会 父親の介護 介護を兼ねて売春 ドアップ ツボ guy 準備OKになったところに男優が突撃 出演経験0の素人 全身ではんのう 愛液を撒き散らし こういうところ初めて アッチの始末 誘うような表情 アソコを隠しながら 旦那様は、単身赴任中なので ノリノリ イケメン巨根 ハミ出る イク寸前のグチョグチョお〇んこ 彼氏に贈るビデオレター マーブル色のうんち 着衣を絶妙に残し 制服姿 スカートの中 あどけない顔立ち 雨降る路上裏 羞恥心と布のこすれる感覚 隠れ巨乳 カフェイン入りの飲み物 後がつかえて 妊娠7か月 セックスはあかんでしょう 愛くるしい表情 お風呂にエコー 淫らな肉体と喘ぎ声 準備万端のあそこ 絶対言えない秘密 子供を送り出した後 ドリルのように舌技 便秘気味 超綺麗なスレンダー美女 マジイキ フカフカ大きなベッドの上で ちらつかせて誘惑 小柄ボディ 女子力が反応 two sexy young bitches 漆黒ペニス 丸見え状態 本物妖精 餅肌で童顔 結婚前の違ったチンポ 白く濁った粘度のある液体 隙が多い奥様 至福の表情 地味なのにスゴいことに 腋の臭い 一緒に3P 赤裸々な姿 一滴また一滴 滴り落ちる ティーンとおばあちゃん お灸をすえてやる お義母さんが好き 乙女汁たっぷり 彼氏持ちの女の子 カラダをビクッとさせ 周りの喘ぎ声 業者さんの手元を覗き サイズの合わないスーツ 当たり前 膣内温度まで測った まんすじが露わ 快楽に腰を振る発情痴女 使用感の無いピンク色の陰唇 大人の昇天 街が見渡せる窓 夜の公園 笑顔 豹変して超淫ら 淫乱人妻 濃厚で重厚な若奥さん 市場買いの臨場感 反り立つチンポ 公務員 ミクロ キツキツ タイ ハーレム乱交 体操マット 百合の快楽 フシギ系素人娘 報酬を上乗せ 教壇 照れ 火照り 裏筋舐め ずっと好きな人がいたのと別れ話 禁断の扉を開く お口に大量ザーメン 大臀筋 お金と快楽を求め 生え始めの毛 マジメ君 オンナの着替え 熱さと快感でおかしくなっちゃう 不倫性交中 唸りながら気張って 奥までザーメン 性欲は強い 絵を描く 洋物のポルノ 未だ未経験 思わず口内射精 メリメリと顔を出し Teen 一気に二本お相手 自虐 美少年 舐め 女は如何にも弱い 魅せつけ妬かせ 胸鎖乳突筋 拡張 二穴 素人美脚熟女/人妻美尻スレンダー美乳手コキアナルぶ 熟女/人妻 美尻 美乳 フェラ 中出し 痴女 手コキ 69  素人微乳パイパンギャル美乳手コキオナニー中出し生ハ 素人熟女/人妻パイパン美乳イラマチオマングリ返しオ いじめ 芽生え 気違い おしっこを飲ませちゃいます 実話 マンコレ 御落胤 セックスってね、キャッチボールだと思うの ぞよめくように もじつかせ 白セキレイの尻尾 怒張 手洗い)用の如雨露(じょうろ) voyeur 妊娠線 teen 素人美脚長身パイパン巨乳オナニーポッチャリ Upskirt すっぴん 猥褻 うんこ座り office thai お礼 全裸 サッカリン 縁側 ブランコ 手水(ちょうず 砂糖 抹茶 chaina 女衒 片膝立ち チンコを使ってオナニー ザーメンを顔面で受け止め 結婚4年目 椅子やテーブルの角 おかっぱ 思わずこぼれ SEX大好き 濃い 初イキ姿 タクシーの中 ハメまくりの乱痴気騒ぎ!! 完ナマ3P 素っ裸になった女 肉厚パイパン いきり勃った巨根 ディルド越しのおまんこ 車中でHな話 バックからのクンニ 真っ黒の剛陰毛 思い出の茶畑 カラダをビクつかせ 食われていくさま 浮気率は年々上昇 秘密の関係 推しぴのおちんちん 屋上でのエッチ くどき術 目覚め 頬の筋肉を緩め 知り尽くした女 火照った身体 上司と関係 彼女が攻め 公衆便所 超プライベート 大人数 連続ゴックン 熱帯雨林の様に生い茂った陰毛 チンポを取っ替えひっかえ 普段は内科に勤務 夏休みの学校で いいムード 女同士 Grandma 初めてAVに応募 挿入されて興奮 細い女性の“手” ブルマ女子校生たちが大開脚 幼さの残る超若妻 ひたすらくぱぁ 二人を相手に話術 おちんちんも咥え 巨乳を揉み エッチな提案 男子便器で立ちション 敏感に反り 自身も興奮 fantasy cum 連携ハーレム二輪車 いつ誰が来るかわからない場所 巨チンをずっぽし隠し 「万華鏡」の様な女性 借金取り 最高級素人 大量潮吹きシーン ナスとズッキーニ 婚約者の姉 大量ブッカケ コスメ販売員 黄土色 一本糞 Cocks 性に飢えた人妻たち 眠り閉ざされた性欲が開花 股を目一杯広げ Two しなやかスレンダーボディ 極上泡姫さくらちゃん プリッとしたヒップ 日焼け 女性専用の全裸の満員電車 絶叫する女体 大量の潮 憧れの隣の美人妻 等身大の@YOU クリ扱かれ 美巨乳でご奉仕 3センチはあろう勃起したクリトリス 高収入アルバイト なえと申します 巨乳を責め マイクロビキニ 絶妙な角度