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突然の来訪 丑三つ時の淫声を待つ男たち

渓流
 渓流行きを週末に控えたその日、課長の長瀬時雄は部下を数人引きつれ突然 新藤家に上がり込んだ。
「こんな深夜にすみませんな~奥さん。 啓介くんはおるかな?」

 家事をこなす傍らで渓流行きの荷物の整理までさせられ疲れ切っていた冴にとって迷惑この上ない。

 深夜時間帯に来た上司をもてなそうにも酒も肴もなかった。
客を食卓に待たせておいて奥のキッチンで肴を用意する妻に、啓介は拝み倒す仕草のつもりなのか手を合わせた。

 転職に次ぐ転職を繰り返す啓介に嫌気がさしたのか、冴は置いてあった酒類を一切合切処分していた。
飲みたいときは自分で買ってきて飲めという合図である。

 「お酒を飲むような余分なお金なんか、我が家にはありませんからね」

 何かにつけてこの一言が口を突いて出るようになった。
その都度
「誰のおかげで飯を食ってると思ってるんだ」

 言わでもよいことを、つい口走ってしまう啓介。

 その妻に、今夜だけは何とかしてもらいたいと頭を下げた。
断ろうにも既に客は家に上がり込んでもてなしを待っている。
明日からの生活費に事欠くと分っていながらも冴は妻として、家を預かるものとしてその生活費を切り崩すしかなかった。
「悪いけど、コンビニまで走って行ってお酒と簡単なつまみ買ってきてよ。今お金渡すからさ」

 使い走りにやられた啓介こそ、内心しめしめと思った。

 妻の冴は実のところ、学生時代から付き合っていた親友の彼女をだまし盗っていた。
転職が続き、稼ぎが足りなくなると決まってその卑怯者扱いがぶり返した。

 仲良し3人コンビのうちの親友である隆は高校時代から何かと言い寄ってきてくれる冴と付き合っていた。
大学受験を前に受験勉強でデートの時間がどうしても取れない隆に不満を持ちグチり始めた冴。
その冴に、隆のあることないこと告げ口し、相談に乗ると称して人気のない場所に誘い出す啓介。

 「あいつは諦めな! あいつの母ちゃん、冴のことヤンキーだって嫌ってて引き離したがってるし、それにあいつ大学に入るんだろう?お前を残してここを出ていくんだ。そんなんじゃ冴とあいつ遠距離になるじゃん」
将来を見据え、真剣に付き合うことを切望していた冴は啓介のこの ”家族が望まない” という言葉で深く傷つく。
憔悴しきり心が揺らいでいたこの時の冴を、強く抱きしめてくれたのが啓介だった。

 向こうっ気が強く負けず嫌いな冴を、啓介は好きというよりセフレとして扱った。
「隆に抱かれたことあんじゃん」
欲しくなると決まって隆と過ごした時間について問い詰める啓介。

 一度関係を持つと女は弱い。
今度こそ捨てられまいとするあまり、自分を置いて出て行った隆が憎く、自暴自棄になってあることないことコクッて冴は啓介を煽った。

 気が付けば妊娠、
堕ろす時期はとっくに過ぎていて、
仕方なく冴は隆を諦め啓介と部屋を借り、一緒に暮らし始めた。

 出産には子供の認知が必要と知って、慌てて籍を入れてくれた啓介。
部屋代に生活費など、一切合切冴が隆との将来のためにと貯めておいた貯金を切り崩し出した。
だから、結婚式はおろか 新婚旅行さえ行かせてもらえなかった。

 それなのに半年もしないうちに啓介は会社の上司に暴言を吐いて勝手に辞めていた。
翌月からの生活費は冴が頼みとなり実家からの仕送りと、冴の貯金を切り崩し凌いだ。
余分なお金など一切ないのに啓介は、ゴムもつけないで冴を抱きに来る。

 結局望まないふたり目の子供を出産することになった冴。
ただ溜まった膿を出したいだけで抱こうとする啓介のやり方は冴にとって、痛みと屈辱に耐えるだけの時間となった。

 啓介にしても、渓流の谷で魅せ付けられたような女の喜びに満ちた顔を、
冴にもさせたく技巧を駆使したこともある。
だがそのたびに挫折しとどのつまり妻を快楽に導くより我が射出が先立つ、終わった末に吐かれる 「隆はもっと・・・」 に心が屈折した。

 長瀬の突然の来訪の意図するところは妻を、
「私が診て、必要なら開発してあげますよ」という言葉に、
生まれて初めて頭を低くして頼み込んだ。その回答だった。

 お酒を買いにやらされている間に上司によって診られ、
冴の悪い部分について講釈してくれるものとばかり思っていた。
だから、買い出しはなるべく時間をかけた。

 「奥さん悪いね。啓介くん出ていったみたいだけど、用事でもあったのかな?」
勝手口から啓介が姿を消すと早速長瀬は冴に声をかけた。
「ごめんなさい、ちょっと足りないものがあって・・・ 直ぐ帰ってくると思いますから、ゆっくりしていってください」

 「そうか・・・ ところでな、奥さん。 渓流の場所を教えたのも、実は儂でな」
長瀬はごそごそと手提げバッグを開けるとタブレットを取り出し、電源を入れた。
「その場所はこんな塩梅なんじゃ、ええじゃろう~」

 夫の啓介にも見せられた、あの映像を流す、
まるでプロのカメラマンが撮影したかのような美しい渓流が映し出され、
訪れた一家が楽しそうに戯れている。

 いつの間にか吸い寄せられるように長瀬の脇で画面に魅入る冴。
動画は流れ、あの問題のご婦人が半裸で渓流と戯れるシーンへと続き、
清らかな流れに向かって放ち、男たちと鬼ごっこを楽しむシーンまで流すと、

 そこで動画を閉じた。
「・・・あんなところを・・・ 観られたら・・・」 もじもじする冴。目の前に同じ会社の同僚たちがいる。
< あんな山の中だからこんな風にしても別に誰に観られる心配もない場所なんだ・・・ 彼女ってこんなことして・・・ >

 彼女の主人の、男たちによって妻を奪われはすまいかと心配する顔が目に浮かぶようだった。
ショックだった。
唯一の親友を裏切って孕ませた男に嫁いだ自分がだ。

 何のことはない、流された動画を見てご主人が気の毒だの、妻が不貞を働いてだのと批判がましい気持ちが湧きおこったが、自分こそ隆を裏切り啓介を同じような仕草で誘ったではないかと反省せざるを得なかったのだ。

 確かに恋人を裏切って彼の友人と不貞を働くような女だ。それでも懸命に家を守り通した自信はあった。
<私が同じようなことをこの人たちとしたら、きっと叱ってくれる >
好きだから友人を裏切ってでも奪いたかったんだと思う気持ちとは裏腹に、一度ぐらい心配させてもと、ふと思ったりした。

 平然と談笑する夫の同僚たちに安堵する冴。お酒の類こそ出せなかったがお茶を代わりに出しテーブルの脇に立って改めて挨拶した。
そこで初めて長瀬と冴の視線がぶつかりあった。
冴の脳裏に、かつての恋人 隆が注いでくれた熱い視線が甦り胸がジュンとし動きが止まる。

 明らかなる今宵誘いの視線、そこは根が体育会系の冴。相手の気持ちを推し量るにさほど時間は要しなかった。
するりと長瀬の手が冴の腋に挿し込まれそうになった。
ヒラリと躱した冴は自身の手を長瀬の腕を滑らせ、肩に一瞬だけ置いて場を立ち、キッチンに消えた。合気道を真似た素早い動きだった。

この瞬間を、同席した他の連中が見逃すはずがない。
冴が取った行動はそのまま長瀬への挑戦と受け止められた。
期待はいよいよ高まった。

 啓介が買い物を終えて帰ってくると新藤家の食卓は主を迎え盛り上がった。
啓介がいない間に起きたハプニングなど、どこ吹く風とわいわいと騒ぎ立てる同僚たち。
だが、誰も彼も欲情に目がギラつき血走っていた。

午前の2時を過ぎた頃、流石に疲れた冴は断りも入れず寝室に消えた。
眠れない日々が続いていて、明日のことを考えると少し横になりたかった。
窮屈だったジーンズのファスナーを下ろし
 上着を脱ぎ捨て、ベッドに身を投げ出しながら窮屈だったジーンズのファスナーを下ろし、
もしも間違って入ってこられてもと、直ぐに対応できる状態かを確認しながらも眠さに負け気が遠のいていった。
明かりを消すのも忘れていつしか寝入り始める、

 「・・・ん、ん、あっ・・・」
微かな淫声を漏らしながら冴は、未だ夢の中にいた。 上に乗る白髪頭の耳に届くか届かないかの喘ぎ声は、
豊かな臀部のあたりから時折突き抜けるような快感が立ち昇るのを嫌らしいとでも思うのか、その原因となるものを払いのけようと暗闇に真っ白な手を伸ばしながら発せられていた。

 渓流の谷の、梢の下でうっかり寝入り、
藪から這い出てきた蛇が温もりに吸い寄せられるように太腿の間を抜け、会陰を伝い陰唇を押しのけ内腹部目掛け登ってくるような夢に思え、
また、かつての恋人 隆が衣服越しに求めてくれているような夢にも思え、うれしさと冷や汗半分で迎合すべきか拒絶すべきか、しかしながらその打ち来る波に身を揉んでいた。

淫声を待つ男たち


 男の飲み会というと決まって女に関する自慢話が飛び出す。
啓介もこれまでに聞きかじった女について自慢たらたら課長を相手に垂れていが、
そのうち人様の女房を借りて、どうしようというのか薄情しろと突っかかり始めたのだ。

 寝盗られる怖さと興味が興奮となって上司を問い正し始めた。
のらりくらりと言い逃れる課長、
「お前なぁ~、渓流で俺たちが女相手にやって見せたことでわからんのか?」

 たまりかねた同僚が口を挟んだことが、啓介の こと女に対しては蚤の心臓の彼の心に火を点けた。
負けてなるかと勇み走った。
言われてみれば確かにその通りだった。

 渓流で彼らとまぐわうことになった人妻は、もう引き返せないほど男たちに溺れ切って、
終いの頃には必死になってしぶき果せてしまった棹にもう一度と奉仕していたし・・・。

 女の身体を本気にさせるのが、あれほど手練手管と時間を要することも、
一旦燃え上がらせてしまうと女という生き物は、
あれほどに狂おしく乱れ咲いてくれるということをも知らなかったのである。

 それが今夜、あの渓流で人妻を襲って嬲りきった連中でさえ一目置くドンが、
特別に妻冴の相手をするという約束になっている。
子供をふたり産んだとはいえ、使いきれていない妻のアソコが割られてしまう屈辱と期待、

 早く見たさ、
淫声を聴きたさに酔ったはずの頭が妙に冴えわたり、
渓流で観たあの女を凌辱する姿を、襲われて悩乱している様を、彼らを使って妻で再現せずにはおれない気分になっていた。

 表向き誰が見ても新藤家の貞淑な妻冴であったが、啓介にすればいつまでも隆を追い求める妻を恥ずかしめてやりたくてたまらなかったのだ。
普通の男たちなら泥酔し、爆睡が始まろうという時間になっても彼らの目は、益々生き生きと輝きを増していた。

 冴が寝室に消えてかれこれ30分経ったころ、長瀬はトイレに立つフリをして冴が消えた後を追って寝室に忍んだ。
< オヤジの奴、たまりかねて忍んでいった!!始まるぞ!! >
課長の抜け駆けに気付いた同僚たちが一斉に席を立って寝室と隣り合わせの部屋に押しかけようとする。


 冴に危険が及ぶと感じた啓介は寝室に飛び込もうとして同僚の連中にがっしりと組み止められ、遅ればせながら隣室の末席に連れ込まれた。
どうもがいても屈強な男たちにかかってしまえば身動きひとつとれない。押さえつけられたままの恰好で隣の部屋の様子を襖越しに聴き入るしかなかった。
啓介はもちろん、同僚たちも今か今かと襖越しに耳をそばだてる。

 襖越しと言っても寝室である隣室は、ほんのわずか待つ間に明かりは豆球に変わり薄暗くなった。長瀬の気遣いだった。
襖を30cmばかり明け、積み上げた荷物越しに白髪頭と人妻の行為を覗き見る。
白髪頭がジーンズの隙間越しに冴の股間に顔全体をめり込ませる形を取り、盛んに 如何にして奉仕するべきか思案している。

 当の冴はとみれば、気づかぬふりをして白髪頭の男に身をゆだね、
時折耐えきれないのか身を攀じていた。

 啓介を除く男たちは、冴と白髪頭の行為をオカズに、取り出した棹の擦りが始まっていた。

孔へクンニの意外な効果


 冴はまるで未通のような若々しくて愛らしい寝姿を長瀬の前に晒し、それが愛しい隆であるかのように待っていてくれていた。
「ふぅ~~む、良い身体つきじゃのう~~」 抑えていた白髪頭の下半身が、冴の均整の取れた肢体に チラ魅せのパンティーに極端な反応を始めた。脱腸が悪化したかの如く股間が膨らみ始めたのである。
その隙間をしばらく見つめ健常な女性の印である潤いを確認した後 傍目にも窮屈になったのか衣服を難儀して全部脱ぎ捨てた。

 隆々とした勃起が衣服の下から現れると、先端をほんのわずかに、熟睡中の冴の掌に触れさせ、その柔らかい愛情たっぷりの感触を確かめた。覗き見る啓介の顔に怒気が現れたのもこのときだった。
「フフッ、今夜この身体を頂けると思うと、ゾクゾクするわい」 重低音を思わせる呟き声と長瀬の あまりに巨大な皺袋に啓介がまず反応した。
覗き見したがる同僚の連中や夫の啓介のことを考え、シェード蛍光灯のナツメグだけは点けておいた。

 そうしておいて最初の冴への奉仕が始まった。
再度冴の隣に、身体同士がふれるか触れないかの間を開けて寝て、
冴に掌には己の逞しいものを預け、

 添い寝の形で手を伸ばし、先ほど確信を持った健常な女性の印である潤いある繁みに手を伸ばし、
小さな布キレをそっとずらし上げ、孔付近に指の腹をつけ、まるで鳥の羽がふれるようにそっと撫で上げた。

 冴の身体が一瞬ビクンと戦慄し、元に戻る。
白髪頭はこの瞬間何が冴の孔に起きたのか空想した。
再びそろ~りとパンティーを掻き分け孔に伸びる手。

 人肌の温もりが効いてきたのか冴の身体から硬さが取れ、
安心しきったように全身の肌という肌を長瀬の肌に添わすようになっていった。
手に握らせていた肉棒は、その先端をグニュッとした柔らかな感触の脇腹に押し付けることが出来た。

 最前食卓で肩に手を置いてくれた 「絡みたい」 返事のつもりだった。

 白髪頭は ”だ~るまさんが転んだ” のごとく、
慎重に邪魔な足を己の腰から背に乗せるようにずらしていって冴の太腿の間に己の太い腰を割り込ませた。
「ふむふむ・・・急いては仕損ずるからのう~」

 添い寝の段階、いや、既にして動画を魅せ、肩に手を置かせた段階で冴の今宵の了解は取り付けているつもりになっていた。

 持ち上がった両足をそろりと担ぎジーンズの隙間から頭を出すと、
その付け根に覆いかぶさるパンティーをそろりそろりと上にずらし、今宵お世話になる陰部を覗き見た。
動画を観て興奮した冴の夢に現れた光景と まるで同調させるかのように息づく孔に、
まず舌を這わせた。

 ビクンと全身が 孔が1回だけ戦慄き、再び平常心を取り戻した。

 白髪頭はこの孔への舐めを幾度も繰り返した。

 そうするうちに、最初の頃は1回舐めれば1回ビクンと波打ってたものが、
押し寄せる波と引く波が際限ないほど繰り返し起こるようになっていった。

 そうやって繰り返すうちにやがてあんなに固く閉じていた陰唇が、
僅かに広がり始め、
やがてぱっくりと口を開け、蜜壺の奥のピンクの襞まで露わになるようになった。

 「ええ臭いじゃぁ~、拭き残しの この甘酸っぱさがたまらんわい」
潤み滴りが増える都度、音もたてずに舌を時折そっと這わすを繰り返した。
冴の身体がその都度ビクンと反応し小さな聞き取れないほどの嗚咽が漏れた。

 蜜壺から伸びる皮膚の最も薄い、お宝を支える大殿筋の支流、菊門の入り口に近い部分 会陰に舌を這わせた白髪頭。
「この部分を軽く擽られると全身に電気が奔るんじゃ」 啓介に聞こえよがしに講釈を垂れる。
浅く寝入る冴に、恋しい隆ではなく白髪頭の存在がこの段階で気づかれては計画が台無しになる。

 幾度も幾度も動きを止め、舌を退かせては寝入るのを待って、頃合いを見計らって舐めるを繰り返し女の反応を待った。
「女とはのう、不思議なものでな。逝き始めんと本気になって欲しがらんのじゃ」
それまで自慰でもさせるがごとく振舞わせ、外部の者は何気ない顔をして覗き見つつ嬲るんだという。

 「あああっ、ん ん ん」 隠しきれない嗚咽が冴の口から発せられるようになると、
パンティー越しに見え隠れする濃すぎるほどの草むらが揺れ始めた。
見上げれば壺から蜜が糸を引きように溢れ出し始めていた。

 いつの頃からか何かが入り込もうとしていることに気付き、
それが今宵期待して待った白髪頭ならと淫らな妄想を巡らせ、薄目を開けた所事実そうで、だからといって今更引き返すこともできず、欲望に負け、素知らぬ顔で寝たふりをしていたものと見える。

 ここまで来るのに1時間を要していた。
両の手でシーツを握りしめ、夢の中で襲い来る蛇のような怪物と戦って、
菊門へのクンニに耐えようと懸命になり始めていた。

 白髪頭はガバッと起き上がりターゲットをツユが滴る蜜壺に代えるべく、
邪魔なジーンズをその体勢のまま脱がしにかかった。
「あっ、ナニ!!」 不意を突かれた冴はうろたえるが、構うことなく剥ぎ取った。

 冴を見た時から膂力を好む体育会系と見破っての強引さだった。
我がものにするため組み伏せられたんだと自覚させるための一種の芝居だった。

 丁寧なクンニが乱暴な行いに変わったが、ソフトタッチから徐々に責められたことで冴は既に抗う気力を失っていた。
これまで味わったことのないような不思議で強烈な刺激に、
全身の神経を集中させ、期待を込めてその時を待っていた。

 薄暗がりの中、股間に男の禿げあがった白髪頭が見え隠れし、
しかもその男は鼻面や舌をアソコに埋め込んだ体制のまま両足を背に担いでくれている。

 < いけない!! 夫に観られてしまう!! >

 振り向いた先の暗闇に鈍く光る複数の眼光がこちらを睨み据えていた。こじ
いつも間にやら隣との境界の襖がこじ開けられ、男たちが白髪頭と啓介の妻冴との絡み合いを覗き見ていた。

 その中に夫の顔もあった。
羞恥で身悶えた。
夫を使いにやったわずかの間に白髪頭に阿吽の呼吸でカキ口説かれ、

 日頃のレスに、この人なら、みんなが酔っ払って寝静まった後ならとまで思ってしまったことを恥じた。

 振り払おうとして腰を振った瞬間、あの突き抜けるような快感が遠のいていく、
「やん、ダメ・・・」 不貞の快感さゆえか全身の血が逆流し全身がカッカと火照り、男欲しさに我慢できなくなっていた冴の、夫を前にしての羞恥懇願だった。
「いい娘じゃ、もう少しなんじゃ 辛抱なさい」

 白髪頭は悠々と冴からその全てを剥ぎ取って、
そうしておいて今度は、クリに始まり、
上え上えと唇をせり上げていく。

 臍から乳房、乳房から乳首へと白髪頭の唇が這いずり回るが、
もう冴はそのどこに愛撫を受けても昇り詰める一方で、
白髪頭の腕の中で身悶え、要求を繰り返し乱れ秘孔を周囲を取り巻く牡に向かってまでも晒し続ける。

 そうやって頂上まで昇らせ、冴に完全に覆いかぶさると白髪頭は、
再び冴の孔目掛けて先走りの始まった棹の先端を触れさせ、
嬲り続けた。

 温厚がウリだった長瀬課長はもはや仁王門の阿形のごとく額にまで青筋を浮かばせ憤怒の形相である。

 冴が自身のしなやかな指を棹に伸ばし、
迎え入れようと必死になるまで白髪頭は全身を冴に預け、
蜜壺の周囲を、その怒り狂った棹で嬲り続けた。

 「あああん、もうダメ・・・ 早く!!・・・入れて・・・お願いだから!!」 白い腕が男根を求め宙に揺らぐ
手を白髪頭の棹に届かそうにも巨躯が邪魔をして届かない。
ほんのわずかの隙を見つけ腰を振って懸命に蜜壺にあてがおうとする、

 するとスルリと滑りワレメにピッタリと陰茎を添わせ擦りあげる形になってしまった。

 白髪頭もここまで来るとピストンをしないではおれない。

 それまでの全てを白髪頭はみんなに魅せてやるため、体躯をわざとずらしたりして、
冴の潤み切った秘部と己の漲る棹を晒してくれていが、
もう密着したく耐えきれなくなり、ついに腰を冴の深部目掛け打ち振った。

 今度は皺袋が孔辺りをノックする状態になった。
人妻冴の身体が欲望と羞恥の狭間で燃え、恥骨が無意識のうちに波打つ。

 白髪頭が口を吸いに行くと、冴は自ら進んで舌を絡ませに行った。

 夫の啓介もまた、寝盗られそうになって身悶える妻を自身が本当は悪いと知りながら淫婦と責め、

 不貞を働きそうになっている逝き妻の、我慢できなくなってしまって他人棒を迎え入れてしまった結合部診たさに燃えていた。

冴の妙案

排泄後の甘酸っぱい匂いが漂うアソコを舐める
 啓介は学生時代から懲りない性癖があった。

 背は低くても、それなりのイケメンで しかしながら頭脳明晰とはいかず本人はそれでもモテると勘違いして誰彼構わず声をかけまくっていた。
なのに女の子にモテるはずが全然モテなく、逆に年上の女性には結構チヤホヤされていた。

 冴はきれいな顔立ちをしていて体育会系、闊達ゆえに浮いた噂が付きまとった。
そのどちらにしても進学するにふさわしい境遇に生まれてこなかったことから田舎で住み暮らしていた。
婚期が近づいたら惚れた腫れたに関係なく誰かの元に嫁がなければ生活に困ることになる。

 都会で生きていく自信が無かったから啓介に身を任せ子を生していた。
ほんの数年、ほんの数歳違うと考え方がガラリと変わる。
この頃では生活に追われすぎ、啓介の生き方についていけなくなっていた。

 彼なりのセックスの考え方は女性器に、これでもかというほど強い刺激を与え、
女性が助けを求めてきて初めて、己のモノが漲っておればお情けで絡んでやってもよいというもの、
己がへりくだって排泄後の甘酸っぱい匂いが漂うアソコを舐めてあげるなどということは、金輪際彼の辞書にはなかった。

 物品の生産能力と同様、男性至上主義派だった。
冴を大事にしてくれるどころか絞れるものなら絞り上げるんだというような男だった。

 窮地に立って許しを請う女を見ると萎えていた筈の股間がムクムクと頭を持ち上げる、
だから飢えた女には擂粉木(すりこぎ) を挿し込んで掻き回せば泣いてすがるといつぞや教わった、それをそのままうろ覚えし、
成長し大人の胤を授ける側の優位なる はずの男になっていた。

 近年ストレス社会の為か、妙齢まで婚期を遅らせ我慢し続け出世を遂げ、若い女を金で釣って娶るのが流行るが、
女とは所詮吐き出すためだけの道具であったため、女性も名誉と資産欲しさに嫁いだのであって数年すると愛だ恋だのの薄化粧がはがれ啓介のような軽薄なオトコでもただ単に股座を開かれただけでは勃たなくなる。
「外で遊んできても・・・」 心の中ばかりか本気になって口走ってしまうようになっていった。

 こともなげにこんな事を言い放たれ、将来を悲嘆し鬱になったという人妻たちもいるように体育会系の冴でも鬱になった。

 一緒に暮らし始め、やっと我が家が好きになり始めた若妻らはこの言葉で一様に、
「本当はあの人、ただ単にやりたかっただけだったんだ・・・」と、
妙に納得させられ目が覚めたと、もっぱら女子会では旦那酷評が続く。

 レス夫婦に遠距離夫婦、婚姻という事実だけが存在し、
夫は外でオンナを作りは結局のところ男の性はただ単に出したいだけ、
バツイチ女性もだから増えに増えた。

 職もなく、毎日ぶらぶら、
そんな啓介はどこからともなく彼女らの境遇を嗅ぎ当て懐に潜り込んでは脅迫めいたことをしていたようだ。

 セックスは子を産み育てるほどに身体・子宮が覚えても夫との間がレスなら妻たちは生身故 身の置き場がない。
その心の隙間に潜り込み、何事も相談に乗るかの如く優しい声をかけておいてセックスを匂わせ、
ひとたび許すと懇願するまで指などで粘膜を翻弄し、

 肝心な時になると行きずりの男とのまぐわいを「魅せろ」と強要、
終わると双方を恫喝、
骨の髄まで金と身体を搾り取るのである。

 ことが成ったその日だけは生き生きとした顔で帰ってきて冴に豪勢に振る舞った。

 コトを終えて帰ってきただろうに、未だ前を滾らせていた。

 夫が他の女と厭らしいことをしていると思うと嫉妬で煮えくり返った。
「私が行きずりの男に舐めさせ、それを魅せたらこのひと・・・」

 元ヤン仲間を使って裏業界の情報を探らせ、
長瀬の会社に啓介を務めさせてもらえるよう後ろから手を回したのは、実は妻の冴だった。

 それに先立つある日の午後、
チャリの前と後ろに子供を乗せ、籠に買い物を溢れるほど積み込んで坂を漕ぎ上がっていて、
やっと登り切ったところで通りかかった男と鉢合わせになりフラついた。

 バランスを取ろうとし、折からの風も手伝ってスカートが捲れ、
パンティーが・・・ それもサドルで擦れ布切れが僅かに横にズレ晒した瞬間を拝ませてしまった。

 倒れないようガッシリと受け止めてくれた時の乳房を捉えてくれた男の優しそうな表情に 思わず頬に血が上り、
小さな声で「ありがとう」とやっと告げると、
一散に逃げるようにして家路についた。

 胸が高鳴った。 久しく忘れていた恋、
< あの人になら舐められても・・・ >
舐めてもらえたなら、きっと気持ちは伝わるし覗き見る啓介も嫉妬してくれ、自分のアソコを診て勃つかもしれないと冴は思った。
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