権力の座に座り、理不尽な横暴を重ねたがゆえ墜ちていった男たち

フリーの取り立て屋、高木竜彦は、いわゆる業界にかかわりを持ちたくない人々から取り立ての依頼を受け、それを陰の職業としていた。
普段はだから、ひたすらW不倫というようなスキャンダルを追っている。
風采の良かった彼は、一時期は某商社の営業マンをしていたこともあったが、元来三度の飯より女好き。
それがもとで、その会社を去らなければならなくなった。
ちゃんとした企業に就職できるぐらいだから高木竜彦はそれなりに頭脳明晰で、元は素行も良かった。
それがいつの間にか、役立たずを見るような目つきをされるようになり、いたたまれなくなり、自分からひっそりと女の元を離れた。
入れあげた女というのが世にいう尻の軽い女。
贅沢三昧の生活を送るためには複数の男相手に春を鬻ぐなどということに躊躇わないような、まるで風俗嬢かと思わせるような女だった。
いたたまれなくなりというのも、女は生活費が足りなくなると男から男へと渡り歩き、貢いでもらいつつ、それを食費とし高木竜彦に賄っていたからだ。
喰うためには仕方ないと、心の中で思いながらもひとつ屋根の下で共に住まう女が家の外の野で男とつるむ様子を盗み見し歯ぎしりしていた。
そこまでやらかす女に露骨に 「甲斐性なし」 と言われたくなかったが、言わないまでも人を疎んじるような目をされ、それ以来心が卑屈になり、その手の男女の、特に奥様のスキャンダルを嗅ぎつけては、強請りを繰り返すようになっていった。
強請る女を求め、さ迷い歩いているうちに見つけたのが、一時期同棲したことのある和子だった。
強請は入るときはドンッと入るが、入らないとなると、何ヶ月もひたすら物陰に隠れ潜み追うだけで、勘違いも重なり一向に収穫にならない時もある。
その間、不平不満を何一つ口にせず食わせ、小遣いも不自由なく与えてくれたのが和子だった。
本人いわく、お金の出所を問うた時 某会社の重役の秘書をしていると言った。
だが、彼女はその会社名を明かさないどころか、ビジネススーツで出かけるところを見たことすらなかった。
出かけると言えば、派手な服に身を包み、いずことなく、まるで幽霊のように姿を消すばかり。
それゆえ、竜彦は営業マンだったころに立ち返ったように和子以外の女にうつつをぬかし、和子にもらった小遣いを使ってほとんど遊んで暮らしていた。
高木竜彦が和子と出逢ったのは、商社をクビになり、行き場を失って酒におぼれ、河原で酔い冷ましのため寝転がっているときだった。
耳元でバシャバシャッという音がした。
何処から現れたのか、和子はまるでひと世代前の映画にでも出ていた風のいでたちで、寝ころんでいた川の中から、ずぶ濡れになりながら現れた。
「そんなところで、なにやってんだ?」
「みりゃわかるでしょ?それとも足が生えていないとでも?」
視線を下に移すとなるほど、下草が青々と生い茂り朝露に濡れて光り輝いている。
酔った目にも観音様が川の中から現れたかに見えた。
「あんたこそ、こんなところで何してん?」
「みりゃわかるだろう。酔いを醒まそうと川風に吹かれ寝てたんだよ」
「あたしゃまたプータロかと思っちゃった。行倒れって風だったもん。酒飲むカネまだ持ってんだ」
撮影現場から、舞台衣装のまま逃げ出してきたような美女は、この日を境に竜彦の部屋で同居することになる。
ふたりで生活を始めた頃こそ、生活費を含め、なにもかも竜彦の財布から出た。だがそれも長くは続かなかった。
次第に生活費を切り詰めなければならなくなり、やがて食うにも困るようになる。
だが、ある日を境に和子は見たこともないほどの大金を持ち帰り、無職の竜彦の面倒を見てくれるようになっていった。
ツルの恩返しだ。
世を斜に渡れる女。
セックスはめっぽう強かった。
竜彦は、ジゴロの愛称で呼ばれるほど精力旺盛で、求められれば毎晩でも可能だった。
求めに応じて竜彦は、和子を飽くことなく責めた。
なにかにつけ、竜彦との結合部を見たがる和子。
そのうちに絡み合う前から竜彦は食傷気味になっていった。そうなると竜彦の事、またぞろ浮気の虫が騒ぎ出した。
この時も某有名企業の名を出して相手を安心させ転がした。その何もかも和子持ちで行った。
「ねぇ~・・・ウチのここって竜彦が経験してきた女の子と比べどうなの?」
なんということはない、この頃では和子を抱こうとしたとき、自然と今付き合ってる女のアソコを思い出し勃起させ挿しこんでいたからだ。
妖しげに、悲し気にソレを開かれるたびに、何かと理由をつけ、その場から離れた。
たとえ一滴でも余裕があれば付き合い始めたオンナを堕とすため注ぎ込みたかったからだ。
それがいけなかったかもしれない。
仕事と称し、きれいにめかし込んで出かけて行った先で、あちこちの男をつまみ食いし始めていた。
「あらっ、いいところで出会ったわ。ちょいと竜ちゃん。ねぇ、うちのひと、知ってるでしょ?ちょこちょこっと調べてほしいのよ。変な女にひっかかってるらしいの、ああ嫌だ!汚らしい」
とてもスキャンダルなどという言葉が似あいそうにない、デブで不細工な教授夫人からの依頼だった。
「わかりました。ひとり心当たりがるので、調べてみましょう」
調べるも何もない。
竜彦の目の前を、これ見よがしに依頼のあった男の腕を取って歩いていたのが和子、場所はいかがわしいホテルが立ち並ぶ一角、その中のひとつに消えていったからだ。
同棲中の女の後を追って自分を裏切って不貞を働く現場を押さえることほど、惨めなことはなかったが、後々の生活を考えるとここいらでどうしても仕事と称する何がしかに巡り合わなくちゃならず後を追わないではいられなかった。
いかにも頭が悪く尻が軽く、病気持ちのようなマンコをもつ 今付き合ってる女の子たちと違い和子は出逢った時の印象のままの観音様。とても成り上がりの竜彦などとは釣り合わない。
その和子という女が、なぜに川の中から現れ、一緒に住むようになったか、それすらわからなかったからである。
記憶喪失の女優のような美麗な彼女を、たかだかろくに名前も知られていない会社の重役の秘書と名の付く妾にしておくには勿体無い女だったからだ。
彼女さえその気になれば、街で一声かければ男なんていくらでも寄ってくる。それほどの美貌でスタイルも良かった。
見た瞬間惚れ込んで同棲に持ち込んだ、妻にしてもよいと思った女に目の前で浮気されることほど惨めなことはない。
某有名企業の名をひけらかしては外で女をつまみ食いしてきたが、不似合いなほど落ちぶれ、役立たずの竜彦は、遊ぶ金まで出してくれる和子に、だから何度浮気されても何も言えなかった。
男達の間をひらひらと舞い踊る間に、 いや、高木竜彦と出逢う以前もそうであったろうが、同棲してのちの様子からしても和子の身体は見事に、見違えるほどに華開いた。
それを毎夜、よその男相手に華麗に開くさまを目の当たりにさせられる。胃の腑が腹立たしさにせり上がり、時に吐き気をもよおした。
興奮が諦めに代わる頃、打ちひしがれ、萎えていくのがわかった。
「竜彦・・・、わたしたち、別れた方がいいみたいね」
和子の方から先に口をきいた。
「夫婦の真似事なんか、する必要ないわ」
これまでと同じように、身の丈にあった女を貴方は抱けば、それでいいじゃない、
「そのかわり、お金に困ったときのサポートは、してあげる」
もはやインポになった男など無用と言わんばかりだった。
男というものは己の身分によって精力も変わる。カネにあかせ好き放題好みの女を抱こうとする。一時竜彦もそうであったが、和子が指摘するように今はもう過去の栄光を引き摺るだけの男になってしまっていた。
「そうか・・・元気でやれよ」
今宵だけは泊まって行けと、どうしても言えなかった。
和子は律義で、これまでもそうであったように何処からどうやって仕入れるのか、別れて後もスキャンダルを持ち込んでは竜彦を喜ばせた。
その全ての情報が番号非通知の電話で知らされる。
聴きながら書き留める黒皮の手帳は、びっしりと埋まっていった。
そして今日も、竜彦の目の前で彼女にその電話がかかってきた。
タレコミ情報にあるホテルの部屋の室内を見下ろせる位置にあるビルの屋上で、巨大なレンズを取り付けた、超高感度カメラを構え、高木竜彦はその時を待った。
和子に掛かってくるタレコミ情交では、 和子に悪いと思いながらも電話を盗み聞きしたところによると、窓のカーテンが 時には窓そのものが開け放たれた空間で行われるはずという。
同棲中、ラブホの折のスキャンダルでさえ和子は自分の男に他人棒を挿しこまれる瞬間を覗き観させるべく上手く取り計らってくれていたほどである。
ラブホの裏庭の植え込みの中から窓越しの覗き込んで挿しこみの瞬間を狙うのと違い、近隣のビルの屋上からというのは条件が格段に良かった。
覗き見るレンズの先で今まさに男からなにかを受け取るための和子の誘いの演技が始まった。
妖艶な仕草に堪えきれなくなった男が窓辺に腰掛ける和子に襲いかかり、組み伏せと言おうか押さえつけ、逃げられないようにしながら執拗な愛撫を繰り返し始めていた。
その、なにもかもがタレコミ情報通り開け放たれた部屋で行われ始めたのだ。
証拠を握る時は 「ちゃんと、目を開いて、観るのよ」 出かける前、いつも和子は竜彦にこういった。
その言葉の示す通り、男は和子を責め、和子は隠すところがないほどに開き始め、
これも和子を堕とそうとする男の性癖なのか、結合部が窓に向かって外部からでも良く見えるように大きく開かれた。その角度さえも和子は予測し、竜彦に教えていたのだ。
欲情し切ってそそり勃つ男根が、それでも隠そうと必死に拒む風を装う和子に向かって執拗に繰り出され、ついに肉襞を割り、貫き 戦利品を魅せるべく太股を押し広げにかかる。
ライバルの男達に見せつけながらとでもいうのか、その淫交凌辱の中、ついに和子は肝心なアソコを明け渡し、顔を朱に染め胸鎖乳突筋をクッキリと浮き立たせ頂点に向かって昇りつめていく。
和子に言われるまでもなく竜彦は、後悔の念に打ちひしがれながら、それでもカメラのレンズの中で悶える和子の動きに合わせ、結合部をズームアップし連写しつつ明日の生活費を稼ぐため最もダメージに繋がる強請の言葉を思い描いていた。
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