疑惑 「嬲り合い」

とかく庄衛門はマメだった。
空模様が悪い時とか、用事があって遠方に出かけなければならない時でもなければ、仕事先に先回りし亭主がいることを確認した後、必ずといっていいほど何処からともなく姿を現し、ことあるごとに触りたがった。
庄衛門の口から発せられる女どもの話しを聞き違ったおカネに庄衛門は、世間話をとつとつと語って聞かせた。
近隣近在の村の様子からこの村の成り立ちまで多岐にわたってである。
これによりやっと、夫とそのご先祖がどのようにしてこの地に土着したのかを知りえることが出来た。
人々が忌み嫌う地を切り開くことが唯一生きる道と教わって来たおカネにとって、庄衛門の言葉はいちいち納得できた。
何も知らないでこの村に嫁いで来たおカネにとって、それも猥談同様わくわくする話だった。
興が乗ると庄衛門は、おカネがハッとするほど顔を近づけ、眼の奥を窺おうとする。ここで押さえつけた場合、果たして己の屹立を胎内で味わってくれるのか見定めてやろうとするかのような、柔和に見えて飢え切った目つきだった。
余りの近さに身の危険を感じ、おカネが身動きできないでいると、更に近づき胸元から立ち上がる乳の臭いを嗅ごうとまでした。
この頃夫の甚六はまるでこのような覇気が感じられなくなっていた。
体中至る所に痣のようなものが出来ていて、それが妻のために無理を承知で滋養のあるものを与えようと探し回った挙句の事だとわかっていた。
なまじっかの痣ではなく、疲労骨折に似た体内の疲れからくる部分壊死だとわかっていた。
日ごと夜ごと言い寄ってくる庄衛門と夫は一回りも歳が違う、だが歯がほぼ抜け落ちた甚六のほうがむしろ年嵩に見えた。
己を犠牲にしてまで妻や子を健常にと努力してくれているからであろう。それほどまで庇ってきた甚六の珠玉を庄衛門は狙っていた。
程よく開けた絣の胸元から覗き見えるおカネの乳房はいかにも若妻らしく淡く血管が浮き出ており、まるで搗きたての餅のようで、しかも乳飲み子に与えた直後の甘酸っぱい乳臭が臭い立ち、それだけで庄衛門の男心をくすぐった。
しげしげと覗き見る庄衛門のうなじに、見ずともそれとわかるほど熱い吐息を吹きかけてくるおカネ。
風通しの良い縁側でおカネが差し出した茶は手つかずのままで、もうとっくに冷めている。
胸いっぱいおカネの香りを嗅ぎ股間を膨らませると庄衛門は、
「よっこらしょ」 掛け声もろとも立ち上がろうとしてよろめいてみせる。
よろめいたように見せかけ、思わずその庄衛門に手を差し伸べ支えようとする瞬間を狙いすまし、おカネの太腿に手を置き何か言伝を書くような仕草をし、よっこらしょの掛け声もろとも姿勢を元に戻し見つめ返してきた。
ここで溢血でも起こされては切り図がと案じるおカネ。それとは対照的にあくまでも狙った女を手放すものかと踏ん張る庄衛門。
瞬時だったが庄衛門の指先は、しっかりと女心を探ってくれていた。
「えぇっ~と…… ああそうか……」
謎めいた言葉を残し、庄衛門はついっと茶の席を立って縁側から屋敷の外に向かって遠ざかってしまった。
気になったのはおカネのほうだ。
今しがた太股の上に書いてくれた文字にどんな意味があるだろうと慌てて後を追うおカネ。
そそくさと庭先を横切って家に通ずる坂を下がっていく庄衛門。
下がった先を追手をはぐらかすようについっと横に反れ姿を消した。
おカネが必死で後追いするのを身を隠すようにして見届けると、石垣に向かって悠然と放つ態勢をとったのである。
庄衛門が近隣近在の女を転がす時によく使う手だった。
痩せ枯れた土地を耕し食を得るには、それ相応の労苦が伴う。
嫁を娶ってみても、閨のことなど二の次と思えるほど疲れ切り、従ってご無沙汰となり……
つまるところ女どもは庄衛門のお情けにすがらなければ生きる楽しみすら見いだせなかったのである。
見る人が見れば縁側で出されたお茶に手を付けなかったのは溜まっていたからだとみれないこともない。
だが、庄衛門からすれば、いつもなら近隣近在の女どものためであったが、今回に限っては何もかもおカネのためだった。
胸元の香りを嗅ぎ、欲しくてたまらなくなっているんだということを屹立を捧げることで伝えたのである。
放出しようにも、先端から出てくるのは我慢の限界を超え滲み出る涙のみだった。
おカネはその様子を、石垣で身を隠すようにしながら凝視した。気は熟したように見えて気を緩めては魂まで持っていかれそうだからである。
庄衛門は、褌の隙間から引き出した屹立を 如何にも遠間から見れば放った後先端のシズクを切るために振ったように見せかけ、その実おカネのためにビクンビクンと脈打っているんだと伝えたのだ。
庄衛門がふたりっきりになれたというのに敢えて猥談をしなかったのはおカネの気持ちを確かめたかったからだ。ふたりの間に緊張が走った。
儂の気持ちはおカネ、お前のこと以外考えられなくなっているんだとそそり勃つ屹立が伝えてくれていた。なにしろご無沙汰である。視線が一点に集中するのがわかった。
おずおずと手を挿し込んで、庄衛門が狙ってくれている潤みをまさぐるおカネ。
「天網恢恢疎にして漏らさず……」
持念
庄衛門は独り言のようにつぶやき、欲情するおカネからわざと目を逸らせてやった。時間稼ぎである。
〈 いつぞや、舐めあげてやったことを忘れておらにゃあ、今度こそ儂の棹に震い付いてくるはずじゃ…… 〉
オナゴの反応というものは総じて、男連中のソレよりはるかに鈍い。
だが、ツボにはまれば男と違って容易に後戻りすることなどできない構造になっている。
今おカネは庄衛門の気持ちを繋ぎ止めるため着物の端をたくし上げ、指を収めるところに収めている。
鎮めようとするかのように蠢かし魅せつけた。庄衛門を欺こうとする苦肉の策、鈍いオナゴならではの辛抱の行動だった。
「……あああ…… ふん、あっ……」
耳を澄まさなければ聞き取れないほどの小さな声が漏れだし庄衛門の心を揺さぶった。
おカネは魅せつけるために鎮めるんだと、何もかも甚六や子供のためだと心に誓いながらも、いつしか自らの指で逝き始めていた。
庄衛門は自慰に耽るおカネに気づかれないよう距離を詰めてやった。
空いた左手が屹立を欲しがってゆらゆらとあてどなく彷徨い、衣服の裾を掴み身悶えている風に見えたからだった。
そ~っとにじり寄った。
やがて、庄衛門は石垣を背にしたおカネに身を寄せ身体同士が触れ合うほどの距離にまで詰めた。
ワナワナと小刻みに身体を震わせ、庄衛門の屹立に見入るおカネの目が、心と体が相反していては余程辛かったのだろう禁欲に潤んでいた、忍ばせたアソコの、その指の間からシズクが流れ落ち、太腿を濡らし陽光に照らされ光っている。
「可愛い奴じゃ」
庄衛門はおカネの額に唇を這わすと、右手でそっとおカネの手を取り、屹立に添えてやった。
周囲から決して見えないよう、右肩でおカネの左肩を押し、身体ごと石垣に押し付けるようにしながら、その微熱を帯びた肉棒の味を伝えてやった。
遠慮がちに掌で包み込むおカネ。
あまりの愛おしさに庄衛門は、おカネの掌の中の屹立をおカネのために精一杯蠢かせてやった。
子育て中のおカネならでは、今でも記憶の片隅に残る牡らしさ、孕ませられた時アソコに挿し込まれた折の胤を付けるぞと言わんばかりの動きのように腰を振って蠢かした。
これが欲しかったのだろう、おカネの頬が朱に染まった。
庄衛門が腰巻にぶっかけ念じ続けた アソコへ挿し込ませて欲しいがためのお願いに、ここに来てようやっと頷いてくれた証拠だった。
「信じていい…… ウチのヒトに迷惑かけないようにしてくれると…… 切り図の事について確かめ合う日、近い?」
「おお!!そうじゃ!!そのとおりじゃ」
ここでと言いかけたおカネを目で制した。
いくらなんでも誰が見ているとも限らない庭先の、草が生い茂ってるとはいえ屋敷の石垣の根元で押さえ込むわけにもいかなかった。
暫くの間は自慰で済ませていたおカネだったが、想うほどに男の人の狂おしさが身に沁み、屹立の先端からいよいよもって流れ落ち始めた涙と、庄衛門の息苦しそうな表情にたまりかね、自らの意志で庄衛門をしごきはじめていた。
しとどに濡れそぼった右手の指をアソコから引き抜くと、その手で屹立を包み込むようにして握りしめ、そのシルを塗りたくってしごいた。
「そうではな……」 言いかけて庄衛門は歯をくいしばって耐えた。
こんな粗末なものでおカネの身体に火がつくなら、気のすむまで嬲らせてやるつもりだった。
苦悶の表情を浮かべる庄衛門の傍らで、先端から滲み出る我慢汁を愛おしそうに見つめるおカネ。
ともすればくじけそうになるおカネの御居処を、庄衛門は鷲掴みにして支えてやった。
柔らかい肉だったが、それでいて弾力があった。
指先に伝わる感触で、おカネのアソコの中まで差し計ったように見通せた。
庄衛門が耐えがたくなって力むと、つい おカネを引き寄せてしまうことになる。
互いの距離が詰まって、そのままでは挿し込まれてしまうとでも思ったのかおカネの手の動きが止まった。コトの成り行き上、おカネの唇は庄衛門の屹立を捉えざるをえなくなっていた。
おカネの吐く熱い吐息を感じ機が熟したと思ったら、瞬時にして体制を入れ替えられ、ぬめぬめとした唇で先端が捉えられていた。
突き抜けるような快感が庄衛門の脳天を突っ切った。少量ではあるがおカネの咥内に漏らし始めたのである。
耐えがたい興奮の中、庄衛門は冷徹におカネの様子を探った。
この恰好のまま上半身を上に引き揚げれば恐らく指先をおカネのアソコに挿し込めるかもしれないというところまで追い込んでいた。
男は火がつくのも早いが興奮が頂点に達するのもオナゴに比べ極めて速い、こうなると時間との戦いだった。
〈 おカネの右手の指はアソコに収まり、ヒタヒタと中を嬲っていたはず ……〉 十分後に引き返せぬ状態にまでなっていた筈…… そんなことを妄想しつつ耐えた。
おカネは儂無しでは一日と持ちこたえられんようになる。 いやしてみせるつもりでいた。
半狂乱になって屹立にしがみつくおカネの乳はすっかり露わになり、もはや衣服を身に着ける意味すらなくなっており、支える庄衛門の袴はおろか、足の甲にまでシズクを垂れ流し濡らしてしまっていた。
おカネは儂の胤を抜いてあげようと手で嬲っていようが、儂は儂であやつの心の中を嬲っておる。
( どちらが先に泣きを入れるか、そこが勝負どこ……) 余裕綽々のつもりだったが乳を見たのがいけなかった。
射出が始まる予兆がした。
「おカネが好きじゃ。切り図を渡してやってもええほどに…… 儂は気がふれたかもしれん」
安堵し切ったのか、ここに来てやっとおカネの口から嗚咽が漏れた。
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