和子が爺様に良かれと思って行った看病
男をごくつぶしと罵るが、それなりに鍛え上げた救急救命士をも冥土に一歩旅立とうとしてなお軽々と跳ね返す膂力こそが和子をして尾根で成仏させた原動力なのであり、彼らの究極の目的こそ種付けなのである。そのために日々男どもは必要ないエネルギーを蓄えるのである。
世の女性の殆んどが、ましてや和子はそんなことなど知る筈もない。
心肺が安定し動くようになってから造影室に移され血管カテーテルが始まった。
女と酒がこよなく好きな爺様の血管は、正常血圧の最高値が130 射出時となれば200超えと言われるが孫のような女の寝取りとなった和子に対し放出しようとする頃には興奮のあまりゆうにその倍近い値になっていた筈である。若かりし頃ならともかく老いてしかも繰り返し女どもを相手に酷使してきたことからボロボロになっていたのである。
血管カテーテルはこの酷使され瘤状に変形し薄くなった血管部位に人工物を挿し込み通りをよくし破裂しないようにするために行う処置である。
最高血圧は当然下がり、血液の通りも良くなる。施術後はまるで何事も無かったかのような状態になる。
カテが終わってICU病室に移された日の爺様は、到底山で倒れたとは思えないほど普通の身体に戻ったかに、和子には見えた。
だが、生来の病院嫌いの爺様は心筋の冠動脈瘤以外の場所にも血栓問題を抱えていた。
今回担当に当たった救急外来の当直医師が、たまたま循環器内科の医師ではなく心臓血管外科の女医であったため、時と場合によっては破裂の危険をはらむと、呼び出しでサポートにあたった循環器内科の医師に意思を伝え相談の上、危険性の高いオペではなく、比較的安全なカテーテルに決めたが造影剤投与で映し出された問題部位のうち数か所にステントを埋め込んでくれていた。
病棟は、カテーテルを行ったにもかかわらず、だから心臓血管女医が担当する外科病棟だった。
退院が早まった理由に、オペではなくカテーテルを行ったことも挙げられるが、一番の理由はこのステントを問題場所全てに挿入したことにあった。
当然血圧降下剤の内服も爺様に課せられた。
これによって爺様は、見た目には元に戻ったように見えて、棹が発症以前のように女を感じただけで勃つなどということはなくなっていた。
血圧が、和子に挿そうとした時には200以上に昇っていたものが、今は薬の性でせいぜい120程度に抑えられ、ステントを入れられた大腿部付近の流れも滞ることがなくなっていて、末端部に当たる棹の血流は和子や爺様にとって悪い方に改善?していたのである。
だが、このことを幼き頃よりなにかにつけてちやほやされて育った、学生時代もそうだが・・社会人になってからも男の鼻先に尻や胸をちらつかせ、釣ることで世を渡ってきた和子には到底理解できる範疇ではなかった。
和子を見て顔面を朱に染め怒張させてくれてこそ愛なのである。
もしもその理解させる対象が婆様だったとすれば、たとえ女学校で料理と裁縫しか学ばなかったにしても、その利発さで苦も無く理解できたろうに、爺様の退院に当たって病状説明をした女医はこともあろうに付き添ってきた男の正一を息子だと思い込み、彼に行っていた。
しかるにその伝言は、最も理解できると思えた和子にのみ正一の口から伝えられていた。
鼻っ柱の強い和子は、この正一の説明を「知ってるわよ、そんなことぐらい!」と突っぱねたのである。
難しい言葉が並べ立てられ、ましてや目下にしか思えなかった正一からの説明では、和子にとって精神的な支えがかかっており理解する気にもなれなかったのである。
それよりなにより、尾根で気を失うほどに締め上げてくれた情交が忘れられず襖一枚隔てた部屋でのコトもあって恋する乙女は爺様の棹の具合が心配で、そればかりに気を取られていた。
であるから和子は、家に戻った爺様の鼻先に、婆様の目を盗んでは尻や胸を突き付け誘いかけ、棹の復活を願った。
時によっては用もないのに、しっしをささげてあげると布団を、寝巻を捲り、棹を アソコを晒しながら摘まむのである。
生来女好きの爺様は献身的な和子の看病で感覚が蘇り、みるみる元気を取り戻していった。
正一が休みの期限が切れて市内に戻っていった時も和子だけは残り、婆様と一緒に看病と爺様の身の回りの細々したことを甲斐甲斐しく手伝った。
婆様は知らなかったが和子は爺様の床に近い部屋に己の臭いを爺様を誘惑したくまき散らすのである。
至る所に花を飾り、グラビア写真を貼り、同じような服装で部屋中行き来するのである。
家の中に花が咲き乱れたようで、婆様もこれには喜んだ。
爺様は退院数日後には家の周りを散策できるようにまで回復していた。
和子はなにかにつけて爺様の回復ぶりを話題に載せ、我がことのように喜んだ。
婆様も笑ってこれに聞き入っていた。
和子は、大義がる爺様を先に立って散歩に誘うようになっていた。
婆様の姿がちらほら見えるような場所に来ると和子は、物陰に隠れて爺様に探させた。
爺様は和子を追うことに夢中になりはじめていた。
棹が勃たなくても爺様には元来、女好きという悪い癖がある。野辺で組み伏せようとする悪い癖がある。
物陰に和子を追いこんでは胸や尻に触りたがった。
和子は表面上はこのおさわりを拒みながらも、爺様が強引に胸を、股間を開こうとするのを何気ない仕草で誘った。
わざと手首を握って肝心の場所付近で忍び込みを押さえておいて、触れるか触れないかの状態を維持させ耳元に囁きかけるなどして興奮を煽った。
爺様に対し女医は、退院直後は夜の生活は控えるように言い含めたにもかかわらず興奮してくれた。後ろ抱きにし、半立ちの棹を押し付けてくるのである。
そのたびに棹付近を尻で和子はサッと払うように弄った。
爺様は焦れた。
焦れて浴衣のような寝巻の裾が乱れふんどしの端から棹が剥き出しにしなっているにもかかわらず、和子を遮二無二追った。
梗塞の患者は安静が大切だが和子を押さえ込みたくて、昼も夜もなくなっていった。
深夜にこっそりと寝間を抜け出し、和子の胸やワレメを舐めに忍んでくるまでになったのである。
和子は和子で、寝たふりをしながら爺様が満足するまで与え続けた。
棹の具合を、与えながら幾度となく薄目を開けて観察し、じれて燃え、シルを滴らせた。
和子は看病するつもりが欲望に負け、看病どころか逆に爺様の病状が悪化する方向に誘っていたのである。
一旦勤務に復帰した正一だったが、寝取られた和子は別にして、一度は寝取ったと思った美紀のことが気になって仕事どころではなくなっていた。
彼女が市内から姿を消してから1ヶ月が過ぎている。
通常なら山野で、いくら非常食用を持参していたとしても暮して行けるわけはなかった。
和子が爺様に囚われて身も心も捧げようと必死になってしまっている今となっては、捜索は自分が行うより他はないと考えるようになっていった。
わけても、山中で見せつけられた和子の、爺様の棹を呑み込んでのたうちまわるワレメは、縛って誤魔化した己の棹であってもサイズが違いすぎると感じていた。
自分には世の中の片隅にひっそりと咲く、小さな花弁が似合うのではないかと、和子には悪いが改めて思い始めていた。
そしてその、捜索の段取りを己ひとりで行おうと綿密な計画を、今度こそ練った。
和子を爺様に譲るつもりでいたのである。
そんな事とはつゆ知らず、和子は相変わらず爺様を誘い出しては身体を与え続け、棹の具合を伺っていた。
最近では、婆様が寝入った深夜とか、家の周囲の物陰に隠れて見つけ出されたときに和子は、爺様の棹を未だ未完ながらワレメで受けていた。
和子は臥所にいる間はともかく、散歩の時などスカートで隠れるからとパンティーを最初から身に着けないで出かけた。
爺様も利便上、寝巻で後を追いかけた。
寝巻の下は和子がたんすの引き出しの底から見つけ出した昔ながらのふんどしに替えていた。
追いかけた先で、和子を物陰に追い込んでおいて、素早く挿し込むには双方ともこのスタイルが手早いと、和子が思いついて双方無言のうちにこれにしていた。
「ふふっ、鬼さんこちら、ここまでおいで」
和子は童心に帰って爺様と戯れていた。
「待て!待たんか和子! これ、どこまで逃げるんじゃ」
爺様は懸命に和子を追い、婆様の目をはぐらかして物陰に追い込むと、その手をスカートの下に潜り込ませ尻を撫でて腰を抱いた。
上手く引き寄せることができたときには目の前に豊満な乳房が待ち受けている。
顔を寄せ、その乳房は心行くまで口に含んだ。
尻を撫で廻し、肉を手のひらで揉みしだいた。
そうやっているうち、時として棹が反応することがあった。和子の激情に呼応してくれたのである。
和子は、爺様の反応があったとみるや、しゃがんで摘まみ唇に運んだ。
短時間ではあるけれど、咥内で復活を願って舐った。
正一が再び休暇を取って帰ってきたとき、彼の目の前でもう一度復活した爺様に挿し込んでもらい結合部を見せつけ、三者三様の劣情の勢いを持続させたまま今度こそ爺様の射出を体内で受け取り逝くつもりでいたのである。
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