知佳の美貌録「女の居場所」 女を売ってでも稼いでくるからこそ与えてもらえるネグラ。

この事件は飲食店を経営させられ、売り上げの大半を解体業の夫に貢がされていた女の、夫への逆襲ではなかろうかと思われる。
悲しいことに、30歳の不倫相手となっていた貢がされ男も、警察にコトが露見すると手のひらを返したように自己都合に逃げ、己も夫殺しに一役買っていたにもかかわらず女が独断で首を絞めたと証言している。

しかも20歳以上年が逆転してるという点をみれば、女の持つ性への焦りが、やがて飽きればヒモにされると知りつつも結婚に結び付けたく焦っていたとしか言いようがなくもない。
年下の男の方から明らかに年上の女に向かって肉体関係を迫り、結婚を申し込んだなどとは考えられないから、浅ましいことに恐らく逆ナンではないかと思われる。
計算違いが生じたのは傍目にも男は遊び好き、しかも女は男なしではひと夜も持つまいと思われる脂にのりきった年齢、そして当初から危惧されていた年齢差、結婚当初40歳前後と性に最も奔放だった妻を取り囲む環境が男が様々な女を知ることによって変わってきたんではなかろうか。
夫が妻を他に先駆けて奪いたくなる行為の対象と、商売柄美人局をやっていたことで貞淑と思えなくなったことが発端だと思われる。
その隙間を埋めてくれたのがスナックの、彼女目当てに飽くなきまでに思いつめ通い詰める男たちの存在、つまり美人局であるにもかかわらず本気になって通い詰める男たちの存在があったろう。
若造で業界の使いっぱしりさえ始末すればという料簡は、恐らく彼女を狙っていた客ならほとんどがそう考えたに違いない。
もう一押し旦那のふがいなさをなじり迫れば、恐らくご無沙汰続きでお金にも苦労してる身のこと、股を開いてくれると誰もが踏んだんだろう。
熱心さとお金、それに飽くことなく抱けるほどの体力・持続力。
そして夢を語る才。
前後の状況から考えるに これら競争相手から最終的に勝ち残ったのが不倫相手と彼女自身が自負する30歳の男だっただけのことではなかったろうか。
恋人も夫と同様、相当年下なれば疑い半分だっただろうが、未だ性を諦めきれなかった彼女にしては若い肉体に溺れ踊らされたに違いない。
正式ではなく美人局と分かっていても、夫が顧客とひとりの女を奪い合う構図でいうところの女の味は格別で凌辱・乱交に等しかったことから冷静さを欠いていたと思われる。
男のほうがそうであればあるほど愛などという思考も手伝って普段以上に奮い立つ、その激しさゆえに受ける女こそ夢中になる。
彼女が選びたかったのは、いつの世も見守ってくれ しかも諦めを覆すが如く孕ませてくれるかもしれない強い男の存在だったはず。
店の客として現れた男は狙い通りに若くて体力に充ち溢れ彼女の性を、物足りなさを抑え込んでくれていたのだろう。
夫の計算が狂ったのは金ずるのはずだった店の客の来店目的が美人局にとどまらず夫を殺してでも奪い取りたいとまで思うようになったことではなかろうか。
遊んで暮らす金が欲しいなら、多少のことは目をつむるべきところを殴る蹴るの暴行を働いたと思われるふしがあるところに相手こそ自分より年下の若造と舐めてかかって来た 誤算が生じた。
店にくるお客に身体を与えてでも、夫のためにお金を用立てる。そうやってご褒美をもらう。
彼女からすれば稼いできたお金を渡すことは、得も言われぬ満足感が当初胎内を過ぎったと思う。
殺人のきっかけは不倫相手や店の客から幾度となく「出来損ないの亭主」と揶揄されたからに相違ないし、夫以上の情熱を注がれたから どこかしら夫は頼りないと思うに至らせられた つまり仕込まれたに相違ない。
彼らにしてみれば自分こそ優秀な牡であることを、しかも女の旦那を愚弄しつつ旦那との閨では望むべくもなかった技を繰り出されつつ囁かれたことで認識させられた。男たちにとって共通の望み 時としてただで抱きたかっただけのことなのだが・・
彼女はおろかにも、これを真に受け乗り換えるに足る男が見つかったと思い込んで夫に手を上げたようにも見える。
ただ悲しいかな、不倫相手の30男は警察と聞いて怖気を振るった。
彼女をして、美人局までやらかされたにしても稼いで貢いだからこそ25夫は都合の良い女として囲ってくれていた。
好意の言葉を口にしつつ言い寄る数多の男を25夫のため裏切ってくれていた。だが、30男は25夫以上に深く契れたからこそ25夫が邪魔になり殺人計画に加えてくれもした。
自分のものではないにもかかわらず、女は店を持つと強くなる。
彼女なりの生きる場所がそこにあるように思えてしまうからだ。
彼女は逮捕される寸前まで気づいていなかったことがあるように思える。
悲しいかな全ての不倫も殺人も彼女の努力の上に成り立っていただけのことであるように思える。
それと知ったうえで寝て待つ夫
久美はある日の夕刻、長女を背負って近所のスーパーで買い物をしていた。
掛け持ちでパートに出て、そのほんの僅かな合間をぬって我が子を負ぶって大急ぎで買い物をしていた。
買い物をして帰れば洗濯に掃除、食事作りが待っている。
滅多に取れない貴重な時間を有効に使おうと両手に満杯にした買い物かごをぶら下げ商品陳列棚を抜け、レジに向かおうとしてる時に背中に違和感を覚えた。
「あれまっ、奥さん。背中の赤ん坊の様子が変だよ!」 寝ていたはずの長女の頭が微かにガクガクと揺れ始めていた。
「分かっています。誰か救急車かタクシーを呼んでください、早く!!」 背中から降ろそうとする時になってガクンガクンと頭が激しく前後に揺れ始めた。
手伝ってもらって降ろすと、背中の長女はいつものけいれん発作を起こし口角から泡を吹いて白目をむいていた。
口腔内に何か詰め物をしないことには舌を噛んで窒息死してしまうと咄嗟に詰め物を探す久美。
あいにくと言おうか慌てて家を出て来てポケットにいつも入れてる筈のハンカチが見当たらない。 遠巻きに人が見守ってくれてはいるが末恐ろしく 気味悪く誰一人として手を貸そうとはしてくれない。
多少無理はあるが、久美の指を挿し込んで口を塞ぐより仕方がなかった。 躊躇ってる暇など無い、小さな口に指を二本入れると幼いとはいえ全力で歯噛みする。血が滲むほど噛みつかれた。
周囲は怯えきっていた。こういったときの店の対応は冷たいものである。
一時を争う事態なのに体面を考えて救急車ではなくタクシーを呼んであった。
「すみません。買うつもりでいた品物は後でお金を払いに来ますから預かっておいてください。ご迷惑をおかけして・・」 生活苦故に手持ちのお金は買い物代を払うのに精いっぱい、そのなけなしのお金がタクシー代で消える。涙が出た。
飛び乗った。 買い物をするだけのお金しか持ってこなかったが考えている暇はなかった。
向かう病院は決まっている。「すみません。今はお金がないんです。必ず後で本社に払いに行きますから」
長女のこの発作は不定期ながら頻繁に起こしていて、かかりつけの病院がそこなんですと告げた。
「いいよいいよ、〇〇さんだろう? 大変だね~ 頑張るんだよ。お母さん辛いね~」 幸いにもよく使うタクシー会社だった。
治療が終わるまで玄関で待っていようかと聞かれたが、そうして欲しくても先立つものがない。丁寧に断った。
後で払いに行く、そのお金の出どころすら考えが及ばなかったからだった。ましてや待ちなどとんでもない、コトが終われば何時間かかろうとも子供を背負って歩いて帰るしかない。
それでも我が子に、もしも後遺症が残ったらと思うと、借金してでもタクシーを使って病院に駆けつける以外方法はなかった。
救急に当たってくれた担当の女医はいつもの抗てんかん薬を処方し、体力が落ちてきていると診て点滴も打ってくれた。
「よかったわ、薬が効き始めて寝たみたい。しばらく預かってるから仕事に行ってらっしゃい」そう言って送り出してくれた。
女とは悲しい生き物だ。
久美が働き、お金と食事をもって家に帰った時だけ旦那はご機嫌で居り場がある。
妻がどんな職業に就き、我が子がどんな大病を患おうと久美の夫は腹いっぱい食べ、3合の酒と肴 パチンコ代を当然という風に帰り着いたばかりの久美にせびる。 この日もそうだった。 鉄火の女の噂はかかりつけの病院であればどこでも聞こえていた。
貧乏に耐えながらも、感心するほど熱心に子育てに励むその姿を、いつしか女医は我がことのように見守っていたのである。
熱性けいれんに加え重度皮膚疾患「とびひ」、その都度久美は自転車やタクシーを飛ばしてこの病院に駆け込み治療を受けさせた。
「とびひ」は全身を血の色に染め治療に当たり、けいれん発作は時に数時間にも及び、入院も一度や二度ではなかった。
治療費は嵩むし、働く時間も制約される。ただでさえ酒乱の父親が夫が其処に居ると知っていながら怒鳴り込んできて金を無心するので家計は火の車だった。
それでなくても久美たちを捨てて男に走った母親が久美を連帯保証人に仕立て、2千万近い借金を作り、その取り立てに窮していた。
逆さに振っても鼻血すら出ないにもかかわらず、夫はこんな非常時でさえ何も知らなかったような顔をして夕食と晩酌を待ちわびていた。
一時でも早く食べ終え、パチンコにでも出かけたいと言いたげにチラチラと久美の様子を盗み見する。
まともな勤め口ではこれらに見合うお金は用立てできない。
時給650円やそこいらのお金では夫の要求すら満たせない。ましてや治療費・・
残る手段は日頃から声をかけてくれる男たちに、女の弱みをつかれ弄ばれると知りつつもすがるしかなかった。
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