知佳の美貌録「卑しき生まれを呪って」 この母なからましかばと覚えしか

生活苦から身を持ち崩し・・ このような問題を考える時 家計を支える身であれば真っ先に思いつくのが弟や妹の為風俗に身を沈め・・だ。
久美が表立ってそれができなかったのは一にも二にも我が子にだけは忌まわしい女衒の血を引いてほしくないと願ったからだ。
母である好子は高貴な出である美人と誉れ高かった御前様の仮にも孫である。
性格や身上を知らない男たちは挙って尻を追い回した。
昭和の時代にもかかわらず女の部分に自信を持っていた好子は包み隠すことなく性を謳歌した。
一旦始まってしまうと本気になってとことんまでのめり込むのである。特に若い男相手だとだらしなかった。
母も自分も生活のためと称し、男たちからいくばくかの施しを受け、その代償に身を預けてきた。
悲しいかな寝取ってやろうと必死になって堕としにかかる男に気丈に振舞わなければならなかった母子こそ溺れたのである。
動画では視聴者に刺激を与えるべくこのような表現の説明文が入るが、男も女も絡み合うことに合意したということは自然、男はとことんまで肉欲を貪ろうとし、悲しいかな素人の交尾であることから女も時間と共に粘膜への刺激、男の要求に気が緩みオルガスムが始まり、気が付けば喘ぎ声を発しつつ懇願・・ということになる。
性についてはどちらかと言えば未開発のわが国ではオルガスムの大切さとか男女が絡み合うと否応なく快楽が訪れるなどなどによって母がよそ様の男に欲情などということはあってはならないとされている。
同じ恥をさらすにしても、兄弟姉妹に対し「どこそこでお前はよそ様の旦那と」などと恥を晒すのと、子供に対して晒すのでは比較にならないほどの違いがある。
AVや風俗の必要性を説くとき、女衒の時代のソレと同じく、何故か母も子も、男に狂わされたのは子を産んで後のこと。
恥を隠そうとしたとき、 奪われたものを取り戻そうと躍起になったとき、図らずも男に愚の根も出ないほど屈服させられていた。
それが真実だからだ。
よく、キャバクラなど風俗を生業とする女性は、総じて身持ちが悪いと言われる。
それをひとくくりにしてメディアでは学業や知能程度が低いからそもそもの躾が出来ていないんだと軽くあしらわれる。
果たしてすべてがそうだろうか?
それなら久美の場合もそうかと言えば、この物語を読んだ人の誰に聞いても決してそうではないと言い切られてしまうのではなかろうか。
そもそも飲んだくれの父親は将棋の大山門下に弟子入りを許されたほどの秀才。
母親も女衒の生まれとはいえ、その祖母は地方の有力な武家の出である。
表面上はどこを探しても淫靡な性格など測り知ることはできない。
高校時代の彼女は3年間を通じて学年で5番以下に成績が下がったことなどなかったし、
倒産間違いなしと言われつつも5億円の黒字経営と言い張っていた高原ホテルのオーナー、その収支決済を、短期間で赤字3億円に軌道修正し、穏便に倒産させた実績を持つ才女であるところから見ても思い当たるフシはない。
その才女であろう筈の久美が我が子の為、風俗にお勤めかと言われるほどに身を堕としており、身を落とさねばならないまでに家計は切羽詰まっていたのである。
どんなに疲れて帰ろうと、一日の終いに必ずその日使ったお金はレシートを捲り帳簿付けし、収支決算を済ませておく、そんな几帳面で潔癖症の久美がである。
だが現実は、深夜帯懸命に帳簿付けする傍らで、気が済むまで飲んで食った旦那が暢気に大鼾をかいて寝っ転がっており、知らず知らずのうちに胎内のオルガスムに対する欲求は高まっていたのである。
明日もまた、この夫や子供たちに何か食べ物を運ばなければならないと思うと、気が滅入った。
身を粉にして働いても、得られる賃金はたかが知れていてサラ金の利息を払うのにも苦労した。
どこをどうやったらこの生活から抜け出せるだろうと考えずにいられない中での、男たちからの思わぬ貢物が届くことになる。
その最大の貢物が男根だった。
かつてこんな最低な生活への憤りと、あのボイラーマンの包み込むような優しさに負け、悪いと知りつつも夫以外の男に身体を任せたことがある。
一度夫以外の男に身体を許してしまえば、あとはズルズルと表向きは貢ぎ物目的と言いながら流れに任せるだけ、そんな投げやりな気持ちに時折なったりもした。
妻の苦労の何たるかを知ろうともせず、要求だけを繰り返す夫より、時にレスでオルガスムを求める身体を男たちは競い合って極上と言わしめるほどに磨き上げた男根で慰めてくれ、生活に窮していることなどすっかり忘れさせてくれるのである。
この時まで己が他に比べ小さく奥行きが浅いなどと知らなかった。
対する男どもは誰も皆我慢の限界を超えのしかかって来てるので天にも昇るほどの気持ち良さだったらしい。
本気でかかってくるオトコのソレは、例えば長ければ極端に奥を突き上げられ気を失いそうになるし、太ければ終わって後も余韻を引いて相手は出した気持ち良さに背中を向け寝入るけれど、久美はその頃になって欲しくなり苦悶してしまうのである。
わけても左に曲がった男根を持つオトコが入って来た時には中の全てを掻き出されそうになって、その気持ち良さに気が跳んだという。
生まれてこのかたセルフプレジャーなどしたことも無かった久美だが、この時ばかりは処置の仕方も解らず悶々としたそう。
男の表皮は女のソレと違って粘膜で出来ていない。どだい刺激の伝わり方が違うのだ。溺れるなというほうが無理であった。
久美は切れ者、計算高い。このような状態になれば金銭的に云えばキャバクラやソープに勤めたほうがパートの事務員より割高だ。
だが、久美は頑なに一般職に就こうとした。子供たちに母が真の姿を知られないためだ。
だが、願ったようにコトは進んでくれなかった。
男どもが頻繁に自宅近くに姿を現し、事あるごとに久美をデートに誘うのを近所の連中に観られてしまっていた。
それであっても敢えて、ソープなどという場所で身をひさぐ真似を避けたのは未だ子供は母の真の姿に気付いていないと思っていたし、子供への影響を考えたからだった。
品行方正の鏡のような生き方を表面上は貫いた。
だから久美はとにかくPTAの役員に当たった。
もしもその役員の母親が風俗の仕事をしているなどと知れたら、子供たちはとてもまともな顔をして学校に通えない。
それを一番久美は警戒した。
「仕事で知り合った人たち」と出会っていたんだと言い訳さえすれば、それで済む話と割り切った。
このような生活を繰り返しながらも久美は、正面切って母のような真似だけは絶対にすまいと、まだ思っていた。
両親の、殊に男を作って夜逃げした母親が作ったサラ金の借金は、その利息さえ払えないまま優に2千万を超えていた筈であった。
夫と諸親族でさえ非難を集中させ詰りに詰ったその借金をものの見事に完済出来た手法こそ最後に残された「女の操を売る」だった。
つまり、あの憎い筈の母を見てきた久美が己の借金苦の果て意図せぬ風俗同様のことを遮二無二やるなどして ようよう借金完済に持ち込んだのである。
男たちは久美が、つい口を滑らせたかの如く生活苦を話し始めると、これ幸いと喜んで手持ちのお小遣いを全て吐き出してくれた。
思いもかけない貢物が順調に手に入るようになると久美の気持ちにも変化が表れ始めた。
パートアルバイトの掛け持ちで寝る暇もなく働いても、稼ぎが追い付かないほど酒好きで大食漢の亭主を持ち、心休まる日はなかったが・・
男たちが手渡してくれるいくばくかのお金を目の前にした時だけ久美は、いつしかその男の懐に抱かれ安らかな寝息を立てていた。
寝るなというほうが無理があることは言うまでもない。
自分自身をぎりぎりまで追い詰め、寝る暇も惜しんで立ち働いた身体は、既に悲鳴を上げていた。
だがそんな、腕の中で寝息を立てる人妻を、溜まって仕方がない男たちがほおっておくはずもない。
久美と男たちとの年齢差は親子ほどもある。
それなりの地位と財産を手にした男たちの次なる目標と言えば女だ。
人も羨む若い女性を囲うことが出来れば、それこそ天にも上った気持ちになろうというもの。
溜まりにたまった想いを久美に向かって注ぎ込んだのは言うまでもない。
受ける久美の方も子を産んだことで十分熟成していたし、いつしかセルフプレジャーなどというものより肉径を突っ込んでもらう方が逝きやすくなっていた。
久しく忘れていた男の情熱をその身体に受け、男が想像した以上に、いや男こそたじろぐほどに身悶えた。
普通の女なら、そのしつこさに辟易して逃げ出すものを、オトコはアソコの具合の良さに離れることが出来なくなり、久美もまたオトコにもまして次を要求して彼らを解放しようとしなかった。
貢ぎ物の用意が出来なくて久美の元に行けないでいると決まって久美は別の男を咥え込む。
男の方こそ狂った。要はなにがしかの手土産を携えて久美の前に顔を出せば、若い肉体にあずかれる。
高価な何かを携えなければ誘えないが、飲み屋に行っても見向きもされないブ男たちは、それはそれは夢中になった。
面白いように借金は返済方向に向きを変え、おまけにあれほど食事の時間、出すものに困った食材も右から左と面白いように運んできてくれていた。
男が要求してくると久美の私生活もそれにつられるようにして変わっていった。
その「女の操を売る」リスクが育ちの悪さに現れ始めたことを、久美は生涯自覚はすれどもなくすことが出来なかったようだった。
お金が手に入れば入るほどに、心の闇は深くなっていったからかもしれない。 理想と現実の狭間で彼女なりに苦しんでいたのであろう。
それを紛らすため、久美はそれまでほとんど顔を出すことのなかった喫茶や服飾の店に頻繁に顔を出すようになる。
最初の頃こそ自腹でこれらの店に出入りしていたが、すぐにソレと知れ渡り 久美目当ての男が群がってきた。
こうなると一種の競争、飲食代から宝飾、車代に至る 何から何まで全て男持ちとなる。
手に入るお金は確かに増えたがライバルに罵られもした。そうなると久美は、それを見返すため益々浪費した。玄人がみれば一流の服飾に身を包んで男と街を闊歩した。
しかしその分夫や子供たちと過ごす時間が制約され、行き場のない気持ちから更に浪費も激しくなった。
貧乏暮らしに苛まされ、ろくに食べることもできなかったうっぷんを、一気に吹き飛ばすかの如く使いまくるようになっていった。
自慢でもしなければ自分がやっている正当性が語れないとでも思ってのことだろうか。
その素行はすぐに出入りのクラブやバーのママの目に留まり、スカウトされるようになっていった。
久美が顔を出せば、彼女目当ての男性が群がり、ママは何もしなくても売り上げが伸びるからだった。
田舎町故、スナックやバーに来る客はママの身体目的と、これは聞かぬでもわかること。
そこに素人人妻が割って入り、接客同然の振る舞いをする。
それはもう、母の好子が子供たちを前にしてやらかしたソレにそっくりだった。
客はそんな久美に目の色を変えて迫る。
ママ目当てに来ていた客が、いつの間にか横合いから割り込んできた人妻にその座を奪われる。
ライバル出現にママもいきり立てば、客だって今宵は初物が抱けるかもしれないと興奮をあらわにする。
正面切って言葉にこそ出さないものの店全体に異様な空気が漂った。
ママにしてもこういった話は本来好きだ。
出会ったばかりの男女が場の興奮に酔いしれ、一夜を共にしようかすまいかで鬩ぎ合っていた。
スナックはバーと違う、ボックス席は置けない。
その代わり、このスナックではカウンターを半円形にしつらえプライバシーを遵守していた。
客同士が意気投合し、カウンター下でまさぐり合っても少し離れた他の客が据わる場所から見えないよう工夫してあった。
今まさにそれを利用しての攻防が繰り広げられていた。
しかしそれはカウンターの内側から見れば簡単に読み取れる。
元ヤンママは男に正に堕とされそうになる人妻を、通い詰めてくれる客との情交のオカズにしようと今か今かと見守っていたことになる。
久美にもそれと分かったのは興奮しきってしまったママが、恐らくいつも以上に接客・リップサービスを始めてしまったからだった。
ママのリップサービスには付近でも定評があったようだった。
カウンター越しや、時には用事を思い出したような態度で客の横に来て、ポロリとこぼれてしまう乳房や乳首を与えてくれる。
男の方で十分ママを満たせるほどの反応を示すと、看板の灯を落としたのちの楽しみを与えてくれるらしい。
この界隈でも有名なこの2件のスナックには、この手のやり口目的にひっきりなしに男たちが押し寄せたという。
今宵もその雰囲気が支配し始めていた。
その興奮は、いつの間にか場末のスナックの売り上げを倍倍に伸ばした。
下手すれば店ごと乗っ取られるかもしれない賭けに、色事好きなママはいつの間にか乗っていた。
懸命にスカウトするママに抗う風に装いながら、久美はチャッカリこの場所を使って男狩りをしていたのである。
スナックのママをして欲情させしめた久美のやり口
表立って複数のパートアルバイトを繰り返す久美にとって、法外の高給を約束してくれたママたちのそれを、久美はことごとく断っている。
ひとつには連れてきてくれた男への遠慮があった。

それ以上に久美を求めてやまない気持ちも、当然知り得ていた。
男に連れられ初めて来たスナックで、久美は男に店のママの顔をつぶすのはいけないことだと諭すと、一人離れて店の入り口近くに席を取った。
そうしておいて店にいた別の男のさりげない声かけに、それとなく応じた。 ナンパされに来た幸薄い人妻とでも思ったらしい。
ママにしてみれば「えらく気の利いたオンナだこと・・・・」と感心したかもしれないが、これが久美の手だった。
店内で、同伴してきた男をしり目に、他の男と仲良くすれば同伴してきた男は陰に潜みながらも躍起になって取り返そうとする。
一席二席離れた場所に座っていた男は、話に合わせ徐々に距離を詰め、とうとう久美の脇に陣取った。
下手な口上でなんやかやと誉め立て機嫌を取ろうと躍起になり始めた。
カウンター越しに見守るママの目の前で男がこれ幸いとばかりに久美にお触りし始めたのが分かった。
こうなるとママも商売である。
男のツケでどんどん久美に飲ませた。
大盤振る舞いをした剛毅さからか男の態度は益々エスカレートする。連れ込んだ男が睨もうものなら余計に親し気にして見せた。
横恋慕は怖い。
苛立ちを隠しきれなくなった久美を連れ込んだ男は、そのはけ口をママに向けた。
カウンター越しに暫くママの手を握って耐えたが、とうとう我慢しきれなくなったのか、ママに自分の隣に座れと怒鳴り始めた。
一瞬だが互いの間に座っていた男がトイレに立とうとして久美と怒鳴る男との間を遮った。
その隙に久美を口説き始めた男が久美の唇を奪ったように見えた。
”あらあら・・・ 大変なことになっちゃった” ママの方こそほくそ笑んだが連れてきた男はもの凄い剣幕で息まき始めた。
こうなると他方のオトコの要求をまるで無視するわけにはいかない。
ママはカウンターを出ていきり立つ男の脇に、とりあえず立った。腰を触らせてやれば治まると考えてのことだった。だが男の手がいきなりアソコに伸びた。ママのビンタが男の頬に飛んだ。
「あの人はなに!? まさか貴方のいい人じゃないわよね? そんな人連れ込んだりしないわよね!!」

最初こそ男が火付け役に回って女の気持ちを掻き立てた。
しかしこうなってしまうと逆にオンナの方こそアソコに火が点いてどうにもならなくなってしまっていた。
女はオトコ次第である。
これでもかこれでもかと迫られると、ついついくすぶらせつつも抑え込んでいた埋火が燃え盛ってしまう。今日がそれだった。
ママは深層心理を日頃目下とみていた男に見透かされた手を差し伸べられた悔しさに、つい昔身に着けてしまったビンタを無意識のうちに飛ばしてしまっていた。
男の力に抵抗虚しく組み敷かれ、芯深く貫かれてしまう。
火照りきった身体を逞しい男に弄ばれたら、目の前でいい気になって振る舞う久美に勝てるかもしれないとさえ思うようになっていった。
久美だけが一方的に悪かったのではなく、気が付かないうちにママさえも客に向かって妖艶な視線を投げかけ始めていたのである。
その視線の先が殊に、久美の相手を務める、以前閉店後に拝まされた巨根の持ち主と、
久美を連れ込んだ、今日も相変わらずママにご執心の男に向けられている。
どちらがどちらの相手をするにしても、今夜はこれまでになく逝かされそうな予感がしてなお萌えてしまっていた。
「ドレスで良かった・・・ スラックスなんか履いてたら透けて・・・」処理に困るほど溢れ出たシメリが見つかってしまうと危うんだほどだった。
これが看板の灯を落とす時刻だったらとっくに甘酸っぱい香りを放つシメリに、これまた先走りを滴らせた雄々しくそそり勃つ切っ先をあてがわせ、十分苛立たせてから探らせてやっていたろうものをとタイミングの悪さに唇をかんだ。
そう、もう一軒のスナックのママも好きモノで客引きに挿し込ませるからこそ歳より相当若く見え、繁盛していのである。白濁液の効用を信じてやまない40路半ばのママだ。
それでいて互いに客を紹介し合うのだから好きモノの気持ちは計り知れないところがあるが・・・
久美を連れ込んだ男の、日頃ママを抱きたくて躍起になって通い詰めている気持ちを知らないでもない。
このように脅してやれば一挙両得を狙ったオトコはママも抱きたいあまり引き下がらざるを得なくなる。
射出したく堪らなくなったその気持ちを店側に「灯を落としてから・・・」と暗に引き留めることもできると踏んだビンタと啖呵だった。
こうなると男にとっては女の奪い合いだが、ママと久美にとってもアソコを賭けた男の奪い合いとなる。
建前上、ママはカウンター越しに男たちの相手を余儀なくされ不利、一方の久美は堂々と男と並んで座れる。
その差は徐々に表れ始めた。久美と男の手がカウンター下でもつれは始めたかあらであった。
「始めたくなったら店の外でやってね・・・ ここじゃ禁止だから」
カウンター越しにやんわりとママの忠告が飛ぶ。
それを云わないではいられないほど男の気持ちは燃え上がって久美に求め始めていた。
意をくんだ久美がやにわにトイレに立つ。
カクテルなどを大量に飲んだ久美、連れに男がすかさず追いかけてきてトイレに押し込め、アソコの具合を確かめようとした。
暗に別の男の相手をさせようとけしかけた張本人のママでさえ、こういった場面に遭遇すると気をもんだ。「あっ、ダメ!!」
トイレの中で一緒に来た男と済まされてしまっては久美を持ち帰ろうとしている男に言い訳が立たないし、第一他の男たちを引き留める力に負ける。
雪崩を打ったように客全員が人妻を組み伏せようとトイレに押しかけでもしたら大惨事になる。
「随分飲ませちゃったから・・・大丈夫? お水持ってこようか」
ドアの向こうから声をかけ、一緒にトイレに立てこもろうとしている男を追い出そうと試みていた。
幸いなことに久美の、男に挿し込まれた アノ時の声は聞こえてこない。
指を挿し込まれたにしても賢い久美は間一髪で挿し込みを躱し続けていた。
やがて説得に折れた男がすごすごとトイレから出てきた。
「女の人が入ろうとしたトイレに、男も割り込んではいるなんて!!今度やったら許さないからね!!」
またもや啖呵を飛ばすしかなかった。
もしも我慢できない状態になり、どうしても今夜中にヌカなければといきり立つようならママ自身が今後のこともあるからアソコを開かないでもないとさえ思いつめていた。
酔っているはずの男どもの股間が今宵は異様に盛り上がりを魅せている。
ジュンと熱いものがこみ上げてくるのが分かってママは慌てた。
”素人の人妻にいいようにあしらわれてる” 久しぶりの血潮に室内はもとよりママでさえ沸き立たされていた。
カウンターの向こう側で、一瞬次の水割りを作ろうと目を離そうものなら直ぐに久美のスカートの中に手を潜ませようとする。
潜ませないまでも身体を摺り寄せ合い、腕が久美の後ろに回されるたびに気を揉まなければならなかった。
酔いに任せ男が何をしでかすか、本職を本気にさせるほど店内は熱気に充ち溢れてしまっていた。
だが久美は、店がはねた後も同伴した男とホテルに行くような真似はしなかった。
閉店まで店ですごしたのち、ママが呼んでくれたタクシーでひとり帰途についた。
ある日のことなど、シャッターを閉めたママの方こそ災難だった。
ママのやり口は通いつめた客なら知り尽くしていた。
だが、悲しいことにかられは一様に自分だけ特別と思いつめていた。
店がはねる午前を回った時刻、ママはシャッターを閉め看板の灯を落としたのち、特定客との見直しをする。
このとき必ず複数客を残し、一方客には混ぜ物を飲ませ酔い潰し、他方客の気を惹く。
もう少し責めたら落ちるかもしれないと思わせ続け、間一髪で躱し 見送る。
もう少し、あと少しと思う客は この後しつこく通ってくる。
この日久美を口説き落とそうと四苦八苦している客は元ヤンママですら一苦労した人物だった。
シャッターを閉め、最後まで居座ったこの客は とうとう酔いつぶれてくれずある種のサービスをせねばならなくなった。
無骨・ブ男を絵に描いたようなこの男の持ち物は、殊の外立派だった。
散々待たせてのリップサービス、簡単に逝ってくれると軽く見たのがママの誤算だった。乳首を晒し擦って程度ではヌケなかった。
どんなに頑張って咥え嬲っても一向に射出する気配がないどころか、懸命になるあまり手薄になった下着の中に手が伸びてくる始末、シルが太腿を伝うのがはっきりわかった。
「確認しなくて、大丈夫?」この声がきっかけとなり、とうとう後ろ向きで魅せる格好になり、両の尻を鷲掴みにされたところで屹立を蜜壺入り口で受け止めながら太腿を使って擦り、なんとかママがイク前にヌクことが出来たことを思い出していた。
こんな時のスナックのカウンターは実に便利にできている。
知佳もアルバイト時代、何度かシャッターを閉めて客をあしらったことがある。
本来スナックはカウンター越しに接客する以外、隣り合って座ることなど許されていない。
だから看板の灯を落とし、シャッターを閉めて男と女の仲になって飲むことになる。
今後のことを考え、客を惹きつけるために知佳の方から呼び止める。
客としては完全に男女の仲になりたくて飲みながら、歌いながらも常に隙を窺われる。アソコ同士の鬩ぎ合いが繰り広げられ、運よくヌイてあげることが出来た翌日など、店内に残る生臭い匂いに懸命に消臭剤をまき散らし、次の客に備えたこともある。
隣り合って座ったりすれば自ずと手がアソコに伸びてくるし、潜り込まれたが最後 商売女と言われても我慢にも限界がある。
最後まで迫られ逃れないと悟ったとき、カウンターに両手をついて後ろ向きにアソコ与えるが、切り札は限界まで切らず我慢を通す。
手を突っ張って立つ角度を強めた場合、切っ先がアソコ深くを探しきれないまま、大抵の男は太腿の感触、切っ先だけが辛うじて蜜壺に届いた感触で射出してくれた。
元ヤンママもある日の早朝、最後はこの手を使って最後の一滴の射出をさせたがそれが痕を引いたようだった。
タイプじゃなかったからと、肝心の深さへの挿し込みを許さなかったが、屹立の具合だけを日頃使ってる男と比べてみた場合、貸し出してもよいとさえ思ったほど逞しすぎて長持ちし、狂おしかったという。
つまりは素人主婦の小柄な久美が間違って受け入れた時の、長時間にわたって甚振られるあられもない醜態を自分に置き換えて限界に達した双方のアソコが見たく、興奮してしまったことになる。
幾度も際限ないほど射出してくれた男が人妻に向かっていきり立つ 目のやり場に、身の置き場に困ったママは 隙をぬって炊事場に逃げ込み、欲望に湿ったアソコを自身の指で慰めた。
程よく酔いが回ったアソコに人妻が目の前で犯されるという心地よい妄想が奔った。
あとはもういけなかった。考えまいとすればするほどあの日に観た凄すぎる屹立が全身を苛ませた。パンティーが湿って役に立たなくなっている。
アルコールに強うはずの元ヤンの頬がピンクに染まって屹立への弱みを客にさえも分かるほど曝け出してしまっていた。
目の前で始まりそうになる姦通に固唾を呑んで経営側が見守ってしまっていたのである。
今宵こそはと狙いすましてきていたある客にとって、逝きたいと願い始めているママ これほど好都合なことはない。
いつもなら帰る時間になっても、とにかく粘りに粘ったが、ママもそれを知って男を引き留めてくれていた。
チラリチラリと卑猥な視線を久美たちに送って「早く始めてよ!」と暗に催促してしまっていたのである。
観衆が見守る中でいきり立った男に人妻と己が並んで尻を掲げ苛まされる。そんな妄想が駆け巡ってやまなかった。
日頃から言い寄ってきていた常連が、恐らくと思える行為を目の当たりにし、我慢できなくなったママの帰りを、これ幸いに待ち構えていたのである。
ママにしても断る勇気はすっかりなくなっていたどころか、火を消してもらわないことには帰れない状況になってしまっていたのである。
近隣でも有名なほど美人ながら元ヤンということもあって誰もが手を出しかねていたこのママを、その男はあっさりとその日の明け方に店内でしたたか堕とした。
何故に堕としたか分かったのかと言えば、久美が日ごろから出入りしている喫茶に、日頃からママにご執心だった男と一緒に昼過ぎになって現れたからだった。
しかもママはとみれば、つい先ほどまで男のソレで逝さかれ続けたのだろう、すっかり男にもたれかかり、周囲の状況など目には入らないようにも映った。
店の経営はキツク、とても笑顔など作りようもない状況下で満面の笑顔を浮かべながら入ってきた。
男に弱い元ヤン、この男の代わりに若い男を自宅に連れ込んで性処理に使っていることは仲間内でも評判だったが、悲しいかな若い男というのは女を逝かせる工夫はしない。
体力任せに腰を振るばかりで肝心の高さに昇れなかったものを、この男のお蔭で昇らせてもらったんだろう、実に分かりやすい性格だった。
事実この後、ママは男にいいように扱われ、店の売り上げはおろか私生活でも食い物にされ、数年後にものの見事捨てられている。
男というものは馬鹿正直なものである。
ママを口説き落とし、いとも簡単に乗りこなせるようになると次はあからさまに久美を狙い始めた。
「御里が知れる」 男の味を教え込まれ、夢中になってしまったママが久美を罵るのも無理はなかった。
淫行が起こりそうな一歩手前まで男を惹き付けておいて当人はさっさと男のお金を使って帰途につく。
残された男たちはと言えば、いつの間にか久美を追って店から出ていってしまうのである。
「あのアマ、ウチの客を寝取ろうと足しげく顔を出してたんだわ・・・ちくしょう!!」
世の中が不景気になると業界内の規律も乱れる。
何気ない顔をして店に来て、客を身体を使ってかっさらうのは場末同士よくやる手段だった。
それだけに出入りの客層、殊に女性には気を使ったつもりだったがしてやられたと唇をかんだ。
店内で淫行が行われることが知られれば、即営業許可を取り消される。 だが客引きには多少それも必要だった。
来る客のすべてが自分の身体を一か抱きたいと思っていることなど十分承知していて接客に当たっていたからこそ客は途絶えなかったが、久美の場合違った。自分が苦労して呼び込んでいた男たちを引き抜いてしまう。それ以上に自分の男を寝取られるかもしれない恐怖に怯えた。
「もしよかったら店を手伝ってくれない? 給料をはずむから」
その声は二度とかからなくなった。そればかりか蛇蝎のごとく嫌われるようになっていった
久美はと言えば、数日間男たちを我慢させたのであるが、その間に店で知り合った男が声をかけてくるのを待つことも平然とやった。
色恋好きな夜のママのことである、声をかけてきやすいように、店にさりげなく連絡場所を教えてもおいた。
安酒をキープし、閉店まで粘り、店を閉め看板の灯を落として後に必ずアソコを晒してくれるよう迫るしつこい男たち。
幾度も店の女性に口に含ませ、掌で処理させたかわかりゃしない豪の者が久美のこういったやり口に熱を上げている。
もしも押し倒されたりしたら、そこは人妻のことである。どうなるか、思ってみただけで彼らの心が躍ったのであろう。
「あらっ、起きてたの? 昨日はありがとう。今夜も来ない? 来てくれたらいいこと教えてあげてもいいわよ」
来なかったら別の人にでも教えてあげようかしら・・・
場末とはいえ、その道一筋にわたって男たちを篭絡してきたママの口説き文句は効いた。 久美の下心を知らずにである。
もちろんその計画を見透かせない店側は、翌日も久美に呼び出しをかける。
「あの、例の人が先ほどから待ちかねよ」
飲食代や車代は相手に持たせるから遊びにいらっしゃい、店のママから必ずその言葉が添えられ連絡が来た。
久美はママの期待の応えるかのように待ちかねている男を尻目に他のお客にも分け隔てなく親し気に接した。
散々焼きもちを焼かせ、帰りがけに尻を追わせつつ間一髪のところで自宅に逃げ帰る。
そうすることで男のほうが耐えきれなくなり単独で誘おうと右往左往するのを待ったのである。
男はタクシーで送り届けたその付近を、暇さえあればうろつくようになる。
その男に向かって久美は健全な主婦姿を魅せ付けた。
一見平和そうに見える家庭の主婦が忙しそうに立ち働く姿、 それをとことん魅せ付けた。
アノ角を曲がった先の住宅地の奥に隠れ忍んで逢える人妻が棲んでいる。
そう思い込ませるだけで十分だった。
寝盗られはすまいかと、同伴した男も必死にアタックをかけてくる、体のいいダブルデート、収入は一気に膨らんだ。
飲食費はもちろんのこと貢ぐ物品や金銭も、全て会社の経費から落とし、一銭たりとも小遣いを使うようなことはしなかった。
だがそれなりに他の男どもに負けまいと稼ぎ出す手法は、必然的に会社を繁盛させたようである。
その、懸命に稼ぎ出した金銭も体力も、久美は全て体内に吐き出させ、なおも焚き付けることを止めなかった。
だから男の存在そのものを、久美は大切に扱った。 男の気持ちの中に人妻をという希望があれば、それに沿わせる努力も自然の内にした。
だからスナックやバー、クラブの「高給優遇」勧誘を断り続けた。
夫がおり ふたりの子を持つ母である 裏切ってはならないという理想論に沿わせるため 罵りにはモテることをライバルに対し魅せ付けることで誤魔化した。 いわゆる対女性への魅せつけ浪費である。
場末のスナックのママの「高給優遇」勧誘をあの場でさえ気丈に嘲ったがその実、トイレまで追いかけられた時、その足蹴にしたはずのママの一言がなければドアの向こうで男にいいように扱われていたに違いなかった。
如何に普通の主婦としてパートアルバイトに明け暮れ、子育てに励んでいたとしてもそこは女盛り、迫りくる男の圧力には到底抗うことなどできるはずもない。
それは分かっていた。十分承知していながら尚も誘った。
幼い頃、男を相手の情欲を欲し、こっそり家を抜け出し男のもとに駆け付けようとする母を汚いと罵ったことがあった。
身体の隅々まで清めてもらった男から、僅かばかりに受け取った金で自慢げに食卓に彩りを添えてくれた母の手料理に箸をつけないで部屋にこもり続けたこともある。
だが、今にして思えば母も同じ想いを押し殺し、挙句の果てに男に入れあげざるを得ない身体にされていったんだとわかって涙が出た。
自分がやらかしたことは、これと比べて何ほどのモノであろうかと自らに問うた。
自分はお前たちに比べ、男にモテ 裕福であると云わんばかりに買いあさり見せびらかした。
罵りには嘲りで返したが、同年配の女たちには蛇蝎のごとく嫌われた。唯一褒めてくれたのはずっと地位も年齢も高い女たちだった。
私は他の女のようにバカじゃない、母のようになってたまるもんか。そんな時、いつもあの日のことを思い出して泣いた。
「高原ホテル」
それが久美にとって唯一の心の支えになっていたことは言うまでもない。
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