【知佳の美貌録】高原ホテル別版　艶本「知佳」知佳の美貌録ヒマワリベーカリー　第二話　「やてってきた女狐」　会社乗っ取り

知佳の美貌録ヒマワリベーカリー　第二話　「やてってきた女狐」　会社乗っ取り

　久美が旅館で、或いは高原ホテルで事務をしていて経営を立て直すのに用いたのが裏帳簿でした。
個々で考えれば些細なことであっても積み重なれば巨額に、素人考えは経営を圧迫するからですが、ここに書き連ねるようなことも裏帳簿があればどうにでもなるからです。

　工場を運営するうえで最も経営を圧迫したのが人件費。
全般を任されていた奥さんの種子さん、社長が押し付けてきた人たちを使って懸命にパンを作ってきましたが、残念ながら経理は会計事務所に丸投げで資産運用の何たるかを知らなかったんです。
そこに女狐の艶子さんの狙いがありました。　田吾作どんのチ〇コを狙う女狐が事務員として入社してきました。

　当然種子さんは艶子さんに辛く当たりました。　艶子さんがご主人の隠し妾だということを人づてに聞き及んでいたからです。
艶子さんは入社間もないというのに社長を差し置いて種子さんに徹底的にケチをつけ始めたんです。

　ご主人の田吾作どんを誘惑し、挙句しらっとして会社に乗り込まれては正妻として良い気がするはずもありません。
「ここは花街じゃありません。　働かざるもの食うべからずの工場です」こう言い張る種子さん。
「あらっ　無駄飯食いはどこのどなたでしょう？　こんなに赤字を出して、この始末どうするんですか？」

　こう言われ帳簿を突きつけられては返す言葉もありません。
ましてや社員と社長が揃って聞き入ってる前でのこと、謝罪しようにも格好がつかず、かと言って無言を通してみても　もうどうにもならなかったんです。
まさかその帳簿が正妻を追い出すためわざと赤字を付け足した裏帳簿とは、ただただ労務に忠実なだけの奥さんのこと、理解しようもなかったんです。

　こんなやり取りを社員の前で幾度も繰り返えされ、心身ともに追い詰められ、もうどうしてよいやらわからないというのに夜ともなれば艶子さん、田吾作どんを　今度こそ堂々と誘い出し　出た先でこの先も言うことをきかせるべく淫交に及ぶんです。
社長はいつしか会社の運営より艶子さんのマ〇コに己のチ〇コを挿し込みたく、如何にすればと狂いまわるようになり、眠れない夜を過ごしたある日ついにふたりの女の争いに首を突っ込んでしまいました。

　「艶子さんが言うに、お前は勝手に売れもしないパンを大量生産し、売れ残りを捨てていたそうじゃないか」寝物語に艶子さんから散々聞かされた、いわば受け売りだったんですが、これが効きました。
「そんなこと言ったって・・・」種子さんの顔面は蒼白になりました。　従業員の生活の足しに良かれと思ってやってきたこと、返す言葉もありませんでした。

　売ることに関し、一切首を突っ込んだことなど無かったからでした。
ましてや今会社が左前なのかなど考えたことも無かったからです。
ただただ田吾作どんのため粉骨砕身製造工程だけでもと頑張ってこられたんです。

　「出て行って！　お金が帰せない以上あなたにはもう用は無いのよ」
あの人はあんたとじゃなく私とこの先一緒に暮らしたいんだってと艶子さんは種子さんに向かって「あんた」呼ばわりしつつ社員全員の前で言い放ったのです。

　この言葉に付け加え
「あの人に付いていきたい人は何時でも辞めてもらって結構よ」
この一言で奥さんに付き従っていた古参はひとり減りふたり減りと全て姿を消しました。
もちろんふたりの女のこういったやり取りを常日頃間の当たりにしていた身障の方々は翌日には全て辞めていき・・・と言うより出勤してこなかったのです。

　これまでにも艶子さんは事務員だからと勝手に村田家に上がり込み、田吾作どんと淫交を繰り返していたんですが、この日を境に堂々と村田家に上がり込み、さも女房ツラし始めたんです。
挙句、夫婦の寝室に田吾作どんを誘い込み彼が待ち焦がれていた生ハメをこの時とばかりに当てつけるが如く行ったんです。　

　種子さんはと言うとまさか亭主が目の前で・・・と覗き見ますが、そこはまぐわいに夢中になり始めた男女のこと、中断してくれるはずもないことは最初から分かっていましたので終始無言を貫き悔し泣きしました。

　交尾したくて堪らなかった艶子さん、正妻が覗き見してるとあってその不貞に燃えました。
粗末なチ〇ポではありましたが婚外恋愛の　それも寝取りとあって迂闊にも本気になってしまい声を震わせ求めていったんです。

　本来なら正式に入籍していない以上濁液が命中し孕んだとしても嫡嗣と認められません。
　が、呆れたことに田吾作どん正妻の前で不覚にも悲願成就してしまったんです。　これを見た種子さん、夫婦関係が破綻したことを悟り周囲の説得もありある日とうとう実家に帰ってしまいました。

　働きづめに働かされ、経営不振を自分のせいにされ、一文無しで妾によって事実上正妻の座から追い落とされたんです。

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