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認知が進んだフリをする定男さん

 認知症の判断は長年介護してても難しいんですがご家族や、ましてや素人にはとても難しいんです。

 大抵の認知症の人は誰か見慣れない人に出会うと決まって自分は正常ですと言う風なシャキシャキした行動や言動をします。 介護認定の調査に来られると前日までと打って変わりこういった事が始まり担当の介護員をやきもきさせます。

 それとは真逆に好きな人の気を惹きたい時、そうでもない筈なのにボケたフリとか身障者になったフリをするんです。

 知識としては当然知ってる筈の介護員でもこの件に関しては、特にその人の担当者になったばかりで気が張ってる時は殊更に慌てます。

 こうなると本来やってはならないサービスを良かれと思ってその人に施してしまうんです。

 定男さん、お隣の豊里屋の頼子さんの介護に取っ掛かった時には自分専用であるはずのこず恵さんを奪われたような気になって不自由な足で庭先まで出て来てたくせに、いざ自分の順番になると死んだふりを決め込んだんです。

 バレたら源さんがどうのこうのと言い繕いましたが、要するに幼稚極まりない嫉妬なんです。

 こず恵さんが好いてくれてるのは自分だけだと言いたいんです。

 こず恵さんに自分だけを看てろと言いたいんです。
 「こず恵さん、茶が飲みたい。 持って来てくれんか」
この家のこと、ほとんどわからないこず恵さん、懸命に台所を探しましたがお茶っ葉も無ければ介護に使う吸い飲みもありません。
「定ちゃん、何時も何飲んでるの?」

 聞くだけは聞いてみたんですが俄かなのか本気でなのか知りませんがさっぱり要領を得ないんです。

 仕方なくこず恵さん、コップに水を汲んできて口移しで呑ませました。

 「ああ、美味いな。 お茶がこんなに美味いなんてなあ~」
口移しだから美味しいのか、それとも本当にボケてて、しかもほぼご家族から介護を受けてなく喉が渇き切ってたのか兎に角よく飲むんです。

 「そんなに飲んだらまたすぐ出ちゃうわよ」
忠告したかしないかのうちに
「お~いこず恵さん、出た」

 シッシと言われ、またまた台所に走りお湯を沸かして来て
「はいはい、今取り換えますからね」
寝巻の裾をめくって・・・と、何時ものようにオシメを外し清拭を行いました。

 でも定男さん、それでは納得しないのです。
「何時ものようにだ!」
突然厳しい声が飛びました。

 「どうしてそんな言い方するの? 定ちゃん」
「何時ものようにやって」
何時ものようにというのはどうやら一番気持ち良かった時のことを言ってるんでしょう。

 「あのね、今日は聡子さんお休みなの。 今日は来てないの、わかる?」
懇切丁寧に説明しますが、また再びやっての嵐
「わかった。 じゃ今回だけよ」

 こず恵さん、仕方なしに全裸になりました。
「こうやって拭いてあげればいいのよね」

 もうほとんどグニャリとして力なく垂れさがるオチ〇チンをまるで腫れ物に触るようにそ~っと持ち上げて触れるか触れないかの力加減で優しく幾度も拭き上げました。

 綺麗になったから新しいオシメと取り換えようとすると怒りまくるんです。
「じゃしばらくこの恰好でいる? オチ〇チンが風邪ひいても知らないからね」

 掛布団とオシメを脇に追いやり少し斜め横を向かせお尻の方まできれいに拭き上げようとしました。

 寝込んでからまだ日が浅く定男さん、未だに肉は落ちていないんです。 それだけに体位変換は大変でした。 全体重をかけ躰を寄せて起こそうとするのもですから定男さん、こず恵さんの肌の温もりが気持ち良いのか腕や躰のあちこちを触ってきます。

 こず恵さん、元のように元気になって欲しくて拭き上げたオチ〇チンに騎乗し素股でマッサージしてあげました。

 オチ〇チンだけ良い想いをさせては可哀想だからと胸同士押し付け合って少し気分を盛り上げてあげました。

 気持ちが伝わったからなのか定男さん、マッサージを受けながらすやすやと寝入ってしまったんです。

 こず恵さん、その間に日報をつけ帰り支度を整えふと何気なく台所の小窓から外を眺めたんです。

 すると紙屋 (かみや) の浦山の中腹からこちらを睨み据えるご老人と目があいました。

 「あらっ、ひょっとしたらあれが豊里屋の頼子さんが言っていた上手 (かんて) の源三さんかしら」
物陰はこちらの様子に気付いたのか慌てふためいて山奥の方に逃げて行きました。

 「定ちゃん、よく寝てるようだから今日は終わりにして帰りに寄ってみようかしら」

 音を立てないよう紙屋 (かみや) を出て下組 (しもぐん) に向かいました。

 途中で誰かに上手 (かんて) の家を聞こうと思いましたが流石は入谷村、通りには誰もいないんです。

 こず恵さんにとって何処から何処までが中組 (なかぐん) なのか、それすらわからないんです。

 方向音痴のこず恵さん、とうとう里まで出てしまい気を取り直しまた紙屋 (かみや) に引き返しました。

 「ごめん下さい」
紙屋 (かみや) の玄関を入ると定男さん、とっくに目を覚ましていて部屋中目を血眼にしてこず恵さんを探しているところでした。

 「定ちゃん、どうしたの? その格好」
「ああ、こず恵さんを探しとったんじゃ」
お漏らししたら叱られるらしく、自分なりに妙な恰好ではあるけれど着け、寝巻は脱ぎ捨て徘徊しておられたんです。

 「ちょっとそこまで用事しに出掛けただけよ」
「儂が寝取る間に帰ったかと思ってな」
こず恵さん恋しさに眠れない日々を過ごしたんでしょう。 たったあれだけ寝ただけでもう普通の状態に戻ってたんです。

 「随分歩いて疲れたでしょ? 少し横にならない?」
「おお、そうしよう。 傍におってくれるな」
傍に居るも何も、握った手を放してくれないんです。

 「居るからちゃんと横になって。 夜だって寝なくちゃダメよ」
「言うとおりにする。 何でも言うことをきく」
これが中組 (なかぐん) の長なのかと思えるほど憔悴しきった定男さんを見てこず恵さん、急に愛おしさがこみ上げてきました。

 「定ちゃんが今夜もよく眠れるようおまじないをかけてあげようか」
こず恵さん、改めて全裸になると定男さんに添い寝をしつつオチ〇チンを優しく撫でまわしてあげました。

 先ほどの訪問時は確かにかなり意識が曖昧だったんでしょうが今はしっかりと元に戻りこず恵さんの手の感触でむっくりと頭をもたげてきたんです。

 「ふふふ、大きくなってきたわね」
足元に回りソレを口に含んで雄々しくすると定男さんの見ている前でこず恵さん、チ〇ポの先を摘まむとオ〇ンコに誘ったんです。

 半勃ちで危うかった定男さんのチ〇ポもこず恵さんの蜜壺を拝ませてもらいながら招き入れてもらったことで蘇りこず恵さんのピストンに耐えられるようになりました。
 
 台所の小窓から見た山中の物陰が気にはなりましたがこず恵さん、今はそれどころではありません。

 ゆっくりと時間をかけ定男さんのチ〇ポを扱き上げ完全に意識を復活さあせて上げてから改めて横にならせてもらい定男さんの責めを受けました。

 後期高齢者に正常位を強要するのは無理かとは思いましたが定男さん、ちゃんと自分の気持ちを伝えるべくピストンを繰り返してくれたんです。

 しかも時間と共に昔を思い出したらしく責め方に技巧が感じられるようになってきたんです。

 こず恵さん、本当は裏山に居た上手 (かんて) の源三さんらしき人の情報を聞こうと思ってたんですが、それすら忘れ交尾に酔いしれてしまったんです。

 念願の中出しを終えすっかり上機嫌の定男さんと別れ紙屋 (かみや) を出たこず恵さん、今度は何故か迷うことなく上手 (かんて) に行き着きました。

 どうやら定男さんばかりかこず恵さんもハメてもらいたくて一時的な健忘症にかかっていたようでした。

 「ごめんください。 〇×ケアです」
玄関先で訪うんですが家の中から物音ひとつしません。

 仕方なく車に戻ろうとして背後に何か気配を感じ振り返るとそこにまるで猪かと見まがうほどまるで手入れの行き届かない犬がいて今にも飛びかかろうとするんです。
 
 悲鳴を上げながら車に飛び乗り一散に走らせ今度こそ事務所のある街まで飛ばして帰りました。

 - ひょっとして山中の物陰は犬? -
そのお陰で定男さんがこず恵さん恋しさにまだらボケが始まることを知ってしまったのでした。
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