【知佳の美貌録】高原ホテル別版　艶本「知佳」

　
　彼の脳裏を支配しているもの。　それは最初の時と同様離婚でした。　重役にまで上り詰め得るようになった収入はそんじょそこいらの平給とは訳が違います。

　それを反り返りさえ充てがわれれば簡単に乗っ取られるような尻軽に無償で与えるわけにはいかないからです。

　そんなこととはつゆ知らず範子さん、夫婦交換に使われた部屋を出て夫の元に駆けつけようとして後を追いかけて来た成美さんに掴まりキスを求められました。

　「どう？　良かった？」 頬を両手で包むようにし見つめられ 「凄っごく良かった」 思わず本音が漏れてしまったんです。

　「愛してる」 こう言うなりお互い貪りあうように舌を絡め合いました。　「私も愛してるわ」 鳴海さんの首筋にしがみつき 「旦那の時よりも数倍良かったわ」 こう応じると 「俺もあんたとヤッテるときが一番よかったよ」 妊婦の奥さんが聞けば怒り心頭に達するような言葉を範子さんをモノにするため平然と口したんです。

　範子さんが彼に夢中になったのはこの言葉だけではありません。　「奥さん、あんたのオ〇ンコは良かったよ」 だの 「儂は今あんたを連れてここから逃げたいくらいじゃ」

　この言葉には範子さんもコロッと参りました。　「貴方のペニスも最高だったわ」 「このことは一生忘れないわ」

　「また・・しゃぶっていいですか？」 「ああ・・・　俺も範子さんのアソコが見たいし逢いたい」
いつかまたご主人の留守を利用しハメ合いたい旨の約束・確約を交わし鳴海さんは範子さんをご主人の元へと送り返しました。

　別室で着替えを済ませご主人の待つ居間に入っていった範子さん。　ご主人は心の中であのあばずれがと思ってはいますがそこは先ほどの今、股間の疼きが治まらないのです。

　彼女の太股に手を伸ばし耳元で囁きかけるように 「なあ・・どうだった？」 と聞きました。

　範子さん応えて曰く 「良かったわ！」 先ほどまでの興奮が治まらない様子でこう応えて来たんです。　「範子、興奮したぞ」 範子さんの魅力について口にしたつもりだったのですが 「嫉妬はしないんですか」 表情も変えず範子さんからこう問われたんです。

　「嫉妬はする！　そりゃ～たまらんのだ」 妻を貸し出したことへの反省が口を突いて出ました。

　「ありがとう・・あなた。　ありがとう・・」 こう応えたもののそこから先どう言って説明したら夫婦交換についてこの後も行ってもらえるのかわからなくなっていました。

　しかしご主人の顔はその先を言えと目顔で迫ってくるのです。　仕方なく範子さん、自分の気持ちを偽ってある言葉をに口にしました。

　「今の方が良かったの」 直巳さん、泣きそうな顔で範子さんを引き寄せ抱きしめ 「範子・・もうお前を離さんぞ」 心の底からこう言われたんです。

　自身を得た男とは実に単純 「時々やりたいか？」 こう聞かれ 「ええ」 彼に逆らわない方がとこう応えていました。　すると・・・

　「やらしてやる。　やらしてやってもいいから俺から片時も離れるな」 「もちろん。　あなたといつも一緒よ」 夫婦は永遠の愛を誓いました。　直巳さんはここに来てやっと範子さんを失いことの怖さを思い知らされたようなのです。　１０歳年下の男を惹き入れるのも夫婦交換も 『貸し出し』 の名の元妻のため認めてあげることが出来たのです。

　抱き合いながらこんな約束を交わす・・その向こうでドアが微かに開きました。　
直巳さんと抱き合いながら範子さん、ドアの向こうの彼にアイコンタクトを送りました。　彼女の気持ちはもう既にチ〇ポを求めドアの向こうに飛んでいたんです。

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