官能小説『危ない画像』 第16話

のし掛かって来た。
「パパ、エッチして来たでしょ。」
「何で。」
「匂いがする。その人の。」
「嘘だろう。ちゃんと石鹸で・・・」
進がしまったと言う顔をした。久仁子の誘導尋問にまんまとはまってしまったので
ある。
「やっぱり。」
進の胸に顔を埋めた久仁子が泣き出した。
「弱ったなあ。」
震えている久仁子の背中を進があやすように軽く叩いた。
「パパも男だ。ママがいなければこう言うことだってある。」
「どんな人。この間の人。」
「うん。」
「きれいな人だった。」
暫く考えてから進が話し始めた。
「こうなったら全部話しておこう。その人、麻美って言うんだが、ママの不倫相手
の奥さんだ。」
「嘘、パパはママの相手の人、知ってるの。」
「ママの不倫が始まってすぐに調べたさ。麻美の方も別の探偵雇って調べてた。お
互いにそれが分かって、麻美の方から俺に連絡して来たんだ。」
「やだ、二人とも不倫された腹いせだったの。」
「いや、そんな積もりは全然無かった。」
「ふうん、ちょっと信じられないけど。」
久仁子が身体の間に手を差し込んで進の前を握りしめた。
焦った進が久仁子の手を振り解こうとした。
「やだ。このおチンチンでその人としてきたんだ。」
進が諦めたように手を離した。
「久仁子はもう経験したのか。」
「ううん、おチンチンに触ったの、これが初めて。」
「少しは慣れておいた方がいいか。」
「うん。パパじゃなければヤバイよね。」
「当たり前だ。この人って思える相手が出てくるまで、軽はずみなことするな。」
「パパはその人、麻美さんって言うんだっけ。その麻美さんとこれからも付き合う
の。」
「その積もりだけど、駄目か。」
「またエッチするんだ。」
「まあな。」
「ちょっと悔しいかも。」
「ごめん。」
「あーあ、私も早くエッチしたくなっちゃった。」
いつの間にか進の前が固くなっていた。トランクスなので久仁子が横にずらすと裾
から先端が飛び出して来た。久仁子の手が怖ず怖ずと握りしめた。
「大っきい。」
「大したことないさ。普通だよ。」
「こんなのが入るなんて、信じられない。」
「その信じられないところから赤ん坊が出てくるんだよ。」
「あ、そっか。そうだよね。」
その晩、久仁子は進を握ったまま手を離さなかった。朝、目が覚めてもまだしっか
り握っていた。それ以来、久仁子は一緒に寝ると必ず進の前を握るようになった。ま
だ経験が無いのでそれ以上のことは無かったが、そんな行為が当たり前になって来る
とお互いにその先を意識するようになっていた。
「ねえ、パパが最初じゃ、駄目。」
久仁子が握りしめた手を動かしながら聞いた。
「そう言う訳に行くか。親子でなければ話しは別だけどな。」
進がちょっと考えてから久仁子を抱きしめた。
「今度、麻美に会ってみないか。」
「え、あの人と。それが私とどう言う関係があるの。」
「実は、ママの不倫相手、つまり麻美の旦那がこの間亡くなったんだ。落ち着いた
ところで旅行に行きたいって言ってるのさ。向こうには久仁子と同い年の息子がいる。
これからのことを考えると、お互いに一度会っておいても悪くないんじゃないかって
思うんだが。」
「だから、それが私とどんな関係があるって、あ、パパ、もしかして麻美さんの息
子と私がって考えてるの。」
「いや、そう言う訳じゃないけど、もし気に入ればそうなってもいいかなって。」
「何だかパパの言い訳みたいな気がするなあ。」
「多分な。」
「狡い。でも、会ってみたい気もする。」
「どっちと。」
「二人とも。でも、もし私が麻美さんの息子と付き合うようになったら困らない。
だって、パパはいずれママと離婚してその人と一緒になる積もりでしょ。そうなった
ら私と麻美さんの息子は兄妹になっちゃうじゃない。」
「籍を入れなければ大丈夫さ。」
「それでも何か変。」
その晩、結局久仁子はうんと言わなかった。次の晩、進が久仁子に謝った。
「ごめん、昨日はパパ、変なこと言っちゃった。まだ会ったこともない相手とどう
のこうのなんて、全くひどい話しをしたもんだ。昨日のことは忘れてくれ。」
「ううん。」
久仁子が首を横に振った。
「私も一日よーく考えてみたんだけど、悪い話しじゃないかなって思うの。」
「いや、パパの都合ばっかり考えて悪かった。」
「兎に角、旅行には行こう。会ってみて気に入ったらその時はその時。」
「そうだな。その話しは抜きにして、一度会っておくのも悪くないかも知れない。」
「ねえ、もし麻美さんの息子が気に入ったら、エッチしても怒らない。」
「さあ、いざとなると分からんな。」
「大人って狡いよね。自分のことは棚に上げて娘にだけは厳しいんだから。」
「そりゃあ、自分の娘が別の男に抱かれると思うと心穏やかじゃないさ。」
「じゃあ、代わりにパパが抱いてくれるの。久仁子はそれでもいいよ。」
「そうは行かないところが悩ましいんだよ。ま、麻美と連絡取って旅行の話しを進
めてみよう。」
「うん、すっごく楽しみ。」
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