愛車 カリーナで送り狼
幾世は地面に膝をついて漢のブリーフをずらした。 こうなるまでに浦川から伝え聞いた指マンで幾世の蜜壺はたっぷり掻き回しておいた。 漢の怒張は彼女の目の前で反り返り、引き返すことのできない状況を作り出していた。
狭い境内の腰かけ岩のある付近で繰り広げられている情交を、物陰から覗き見る者がいた。 泉地区婦人部の連中だ。 彼女らは素知らぬ顔をし、路地を一旦海岸に抜け、複雑に入り組んだ岩を登りブッシュの中に身を潜め、ふたりの結合を今か今かと見守っていた。
「どうね……ウチが言うた通りやろう」
「ほんとやなあ……熱うなってしもうとー」
壬神社が幾世と漢たちの逢瀬の場となってしまっていることは、もはや周知の事実となってしまっていたが、それを拝んだのは漢連中で、女は興味があっても行きようがなかった。 鳥居をくぐって入ろうと思うのだが、参拝の時期でもなければ目的が目的だけに憚られる。
だが、磯仕事の合間を使って人目を避け、裏口から登れば話しは別だ。 男は魚を獲り、女は磯で海藻やウニを獲るものと決まっていたからだ。
「坂井んとこは、よか男が出入りしとーそうやなか。 あちらん方はどうなんやろうね」
「幾世がこがんもんだもん、あんたが行って試してみたら?」
家の裏手の境内で逢引する幾世
「いまいかんとよ、ウチのんがまだおるけん」
電話の向こうで盛んに逢いたがる漢を、なんとかなだめすかす幾世。
「ウチのんて……もう、決まったとか? あん夜やったとか?」
「そげんこつ……どうすりゃよかと……」
漢に責められ、幾世は半べそになっていた。
彼女には言い寄る男は多数いても、それらすべてが躰目的。 坂井家や幾世のことを案じ、嫁にというのではない。 その点でいうと、電話の向こうの漢は、何故幾世にだけ目が向くのか、不思議でならないほど女からモテた。
「…また、電話する。 今日はあかんとよ。 あんヒトが近くにおるけん……」
電話を切りたいが、向こうが切ってくれないものだから、見つかってはと懸命に取り繕う幾世。 そのうち手持ちの小銭が切れたのか、ビーッという警告音のあと、先方から切れた。
電話の内容からすれば、一方的な交際の申し込みに終始していたにもかかわらず、幾世は心も躰もその気になってしまっていて、電話が切れても心ここにあらずだった。
帰って来た美咲
お見合いを兼ねたような合コンに誘われても、まったくその気になれないのはなぜだろうと。 鰐浦に帰ろうと決めた以前からそれはわかっていた。
翔太のことが忘れられないからだ。 鰐浦に戻って、もうそろそろ半年余り過ぎたが、磯に出て漁をしているときも、漁の合間を縫って御手洗に抱かれているときも、片時も彼のことを忘れたことが無かった。
酔った御手洗の手によって、コヤに連れ込まれ、硬いヒジキの上で躰をひらかされていると、決まって翔太とのことが蘇るのだ。 優しかった翔太の息遣いが、肌の温もりが、汗と草と土が混じったような男の匂いが、眩しい笑顔が、優しい声が、ペニスの感触が。
「艶っぽうなってん評判、か……」
こんな艶やかな躰にしたのは、おそらく御手洗に違いなかった。 しかし、きっかけを作ってくれたのは翔太だ。 御手洗はその翔太に嫉妬し、寝取っただけなのだ。
美咲はガラスに映る自分の背を向けた。 そして大きなため息をついた。
ありさ CONVERSATION
<登場人物>
野々宮ありさ
渋谷のアパレル販売員。19歳。163センチ。趣味は映画鑑賞とセルフネイル。たかしとは付き合い始めて2年が経過。おおらか、楽観的、人懐っこい、ちょっとおバカキャラ。
河津たかし
大学3年生で21歳。コンビニでアルバイト中。176センチでやや痩せ型。趣味は写真撮影と旅行。バイト先のコンビニで客のありさと親しくなり交際に発展。涼しげな瞳ときれいな鼻筋が特徴。
第1話 彼氏いるのにコンパに行くの巻
第2話 ローションバスで大興奮の巻
第3話 セックスする理由の巻
※ 「CONVERSATION」とは ――― 会話すること
小説文章には「文語」と「口語」があります。文語は文章を書くときに使われる言葉です。これに対して口語は会話をするときに使う言葉のこと。
この物語は全てこの「口語体」で書かれています。
荒磯に挑む海女 ~漢ですら怯む三島灯台の漁場~
船着き場に出向くと漁協から出てきた男に声を掛けられ、美咲は笑顔で答えた。
「はい、ありがとうございます」
男は、美咲の肩をポンと叩き、笑みを返して去っていった。 その男こそ鰐浦ではすべての権力を握っているとされる、あの渡船の船長の身内御手洗だった。
その様子をどこからか見ていたのだろう、美咲と年齢がほど近い紗矢が歩み寄ってくる。
「なぁなぁ、美咲、海栗島から姿ば消し、戻ってきてから、なんかモテとらん? 姿ば消しとー間に何かあったと? ケバい化粧で荒れとった肌がツルツルになって、おまけにやけに色っぽうなってん評判ばい。 御手洗さんにまで気に入られてしもうてー! さては不倫かあ?」
紗矢のからかうような口ぶりに、逆に美咲は微笑みで返した。
「やめんね。 御手洗さんって、今鰐浦じゃ顔役やろ? ここでん揉め事は磯権にかかわるんばい」
美咲にきっぱりと釘を刺され、肩をすくめながらも懲りない紗矢は次にこんなことを口にした。
「そうそう、村内ちでん恋愛は避くるタイプやったね、美咲は。 ……じゃあ、また例ん場所に出向いてみん? 来週末辺り、あそこは呑み会開くったいって。 まだ未婚のよか男がおるごたーばい。 チャンスばい、いかんね!」
干し草の香りに包まれながら
「美咲さんが感じてくれたけん、おいもばり嬉しかった。 素敵やったばい。 ありがとう」
聞きようによってはよそよそしく受け取れないこともない。 これまで幾度となく漢どもはこの言葉を口にしてくれた。 次逢えた時、また抱かせてくれるかいと、受け取れないこともない。
美咲は微笑み、翔太を抱きしめた。 叶うことならそうでないことを祈りたかった。
雨はまだ止む気配がなく、外は美咲が思った以上に暗かった。 翔太とこうなりたくて、空模様が妖しいにもかかわらず畑で頑張り通した。 恵みの雨がビニールハウスへと誘ってくれた。 しかしそれからが長かった。 相手に本当に子持ちを伝える、たったそれだけのことに多くの時間を費やし過ぎた。
美咲はビニールハウスの中で、翔太に抱かれながら、その夜を過ごした。
ふたりともただひたすら躰を重ね合った。 藁という名の干し草の香りに包まれながら、動物のように求めあった。
ひとつになれる予感に歓喜する美咲
猛り狂うペニスの熱い息吹を感じ、美咲は躰をブルッと震わせた。 瞑っていた目を開くと、翔太の顔が見えた。 浅黒く、精悍な顔立ち。 いつも澄んでいる目は、官能で少々血走っている。 花びらに押し当てられたペニスの先端が、湿っているのが美咲にも分かった。 翔太とお互いを求め濡れ合ってると思うと、美咲はこの上ないほど嬉しかった。
翔太は美咲の顔を見ながら、腰をグッと蜜壺に向かって動かしてくれた。
「ああっ……あっ、 あっ、 あっ、 ああー--っ!」
いきり勃つペニスが、花びらに突き刺さる。 痛みを感じるほどの逞しさに、美咲は獣の咆哮に似た歓喜の叫びを上げた。
「はあっ、 ああん……ふとか……はああっ」
美咲が大きく吐息を穿いた瞬間、翔太の亀頭冠は花弁を割って中へとめり込んだ。 膨れ上がったペニスを奥深くへと呑み込み、美咲は乳首を更に突起させた。 逞しい肉塊の感触が、膣に堪らなく気持ちいい。
「くうううっ……よか……蕩けとって……よう締まる……ぐうううっ」
奥まで侵入させた翔太も、美咲同様快楽に呻く。 美咲の肉壺に締め付けられ、射精感が再び募って来たのか、翔太は額に青筋を立てていた。
絡み合うふたりの手
美咲は耳をそばだてなければ聴き取れないほど小さな声で囁きながら、恍惚としてペニスをしゃぶった。 美咲にとってひたすら翔太が愛おしかった。 自分のような女相手に、これほどまでにペニスを猛らせてくれる、そのこと自体からして嬉しかった。
海栗島で浜田が発した、たった一言が胸に引っかかり、相手に言われる前に自分から身を引いてしまってからというもの、何をしても傷となって残った美咲だが、このことによって女としての自信が蘇って来るかのようだった。
美咲はありったけの愛おしさと、翔太には知られたくないものの、これまで関係した漢の手で仕込まれた技を駆使し、翔太のペニスを舐めた。 舌を絡ませしゃぶり、亀頭を咥えて振り回すようにしながら時として先端を舐めまわす。
「うううっ……あああっ……すげえ……くうっ」
熱烈な口淫に、翔太が身を仰け反らせて呻く。 彼が感じてくれているのがうれしく、美咲はペニスを喉奥深く咥え込み、ディープスロートをしつつ喉で締め付けた。
「あああああっ! で……出てしまうばい! そっ……そがんことすっと……出る! くううっ」
性欲の強さが美咲の心に漢を愛することの何たるかを悟らせた
つい先ほどまで腫れ物に触るような扱いをしてくれた翔太の態度が一変。 野性的な愛撫は美咲をして躰の芯が蕩けるほどに感じさせてしまう。
「あああっ……あん……気道よか……ううん」
美咲にとって翔太の愛撫は、これまでの漢と違って繊細さに欠けるが、欲望の赴くままという激しさだけは他のどの漢にも負けていない。 都会のどの漢にも負けていない荒々しさに、美咲は過去に経験したことがないほどときめき、花びらから蜜を溢れさせる。
翔太は、ともすれば隠そうとする美咲の手を半ば強引に払いのけ、乳房に顔を埋め、大きく息を吸い込んだ。
「ああ……デカイなあ……柔らこうて……オッパイ揉んどーだけで、漏れてしまいそうだ……うううん……うまか。 美咲さんの乳首、ピンクでやーらしか」
こんなことを囁きながら、翔太は美咲のオッパイをチュバチュバと吸い上げる。 なんだか大きな赤ちゃんに吸われてるようで、美咲は母性本能によって奥深くが疼き始め、それをこの程度の段階で翔太に悟られたくなく身をくねらせた。
「あああん……そこっ、そうされると……変になると……はあああっ」
『人妻あや 悪夢の別荘地』 第16話 意外な終焉 (最終章) Shyrock作
「腹が痛いので、もう少しだけ待ってくれ……」
「ちぇっ、仕方ねぇな。早くしなよ」
笠原の催促に冷やりとした俊介だったが、わざと辛そうに返答し約一分経過してから水を空流し、ロータンク付属の手洗器で手を洗った。
おもむろにトイレから出た俊介は笠原の表情を確かめた。
トイレに時間を要し待たされたことの不機嫌さはうかがえたが、疑念を抱いている気配はなかった。
ホッと胸を撫でおろした俊介は再び腕を拘束されあやたちのいる居間へと戻っていった。
笠原たちが別荘に立て籠もってから三日が経過した。
その間も彼らの欲望は衰えを見せることはなくあらゆる方法であやたちを辱しめた。
俊介は苦難に耐えながらトイレに行くたびにホログラムを使って信号を送った。
いつか誰かが気づいてくれるだろうことを信じて……
◇◇◇
その頃、別荘から少し離れた山道を一人の大学生が首から提げた双眼鏡を覗き込みながら散策していた。
彼の名前は向井忠幸、二十一歳。T大学野鳥研究会の一員で、自然と鳥をこよなく愛し、鳥を観るためには時間を惜しまず山に出かける。
忠幸は軽井沢が好きだった。美しい景色が眺められ、鳥が多く生息している。
tag : 夫面前凌辱
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アップデート 2024/02/21 12:45
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